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ウォータームーン

邦キチー1グランプリエントリー用note

・僧侶・竜雲こと長渕剛は宇宙から来た謎の生命体である宇宙人である
・墜落時は子供だったようだがもの凄いデカいクレーターの真ん中付近の地面から手が伸びてくるので、何かに乗ってやってきたというより生身で落ちてきたとしか思えない

・竜雲こと長渕剛は寺に預けられているが理由はよく分からない
・長渕剛こと竜雲はときどき異常な痙攣を起こす
・オープニングでは寺の縁側にあぐらを組んでショートホープを吸いながら「生きて生きて生きまくれ」と呟くがこの映画の主題歌は「しょっぱい三日月の夜」であって「キャプテンオブザシップ」ではない


・竜雲こと長渕剛が預けられている寺では弱い者イジメ・暴力などが日常的に行われている
・みんなで掃除してるシーンとかでもおもくそ蹴られているやつがいる
・完全に牢屋の中を支配している荒くれ者みたいなの二人が、知念(萩原聖人)(新人)を執拗なまでにイジメ散らかしており寺に対する風評被害が懸念される勢いでイジメ散らかす

・そこに竜雲こと長渕剛が突っ立った姿で登場
・この作品に限らず長渕剛はイジメられたりしているところに棒立ちで現れることが異常に多い。

・当然、バカ二人を蹴散らすのだが、長渕アクションの常としての「まず静で対応しいきなり動になる」が今回も堂々と白々しく行われる
・所謂「長渕キック」と呼ばれる、素人なりのケンカ強そうな動き(相手を蹴ったあとに自分の体重を制御しきれずくるくる回りながら蹴った方向に慣性の法則に従い移動していくという変なリアルさ)が今回は控えめであり、まず相手の腕を固めてから蹴り上げる、相手の耳を掴んで動きを制する、腕を固めたままヘシ折るなどのちょっとした技巧派な面が目立つ。

・知念(萩原聖人)は当然、竜雲こと長渕剛のことを今にもアニキと呼び出しそうなぐらい慕ってきて、そもそも「知念」という名前もどんどん「ツネ」と発音している気がしてくるが聞き間違いだと思われる。
・「竜雲さんの人生の目標は何ですか」と訊かれた竜雲こと長渕剛は結構なタメを造ってから「当たり前の男に会うことだ」と答え、知念(萩原聖人)は普通に分からんと言うが、これはネタバレになりますが最後まで見てもどういうことなのか分かりません。
・ちなみに「しょっぱい三日月の夜」に「当たり前の男に会いたくてしかめっつらした」という歌詞があることが何か解決の糸口になるかも知れません。

・ケンカを偉い和尚に咎められて説教された竜雲こと長渕剛はなんか色々言い争いになって「寺から出てけ」ということになり出て行き、なんかうろうろした挙げ句、普通に新宿を歩いている
・僧衣姿のままだが、編み笠を被らず変なパナマ帽みたいなのを常に被っているため、様子がおかしい人にしか見えない。
・公園で竜雲こと長渕剛に向かって迂闊に駆け寄ってしまった子供を、姿勢を低くしネコ科の猛獣のようなスタイルで捕獲、そのまま高い高いをしたりするが、ちょっと放り投げたりしておりハラハラする
・最後は横抱きにして公園の蛇口から吹き出している水を無理矢理飲ませようとする

・「昭和って子供にこんなことしても良かったんだな」などとうっかり勘違いしてしまうが、母親が「なんてことしてるんですか!」って普通にキレるので警察沙汰にこそならないが昭和でもダメです
(※映画の公開は1989年です)

・托鉢らしきことを全くしない長渕剛こと竜雲は托鉢はしないが、パナマ帽に僧衣という意味分からん姿で歌舞伎町の路地に勝手に座っていたりする。座っている理由は分からない。あと普通にタバコ吸ってるから単に座り込んでる邪魔な人なので泥酔したサラリーマンに絡まれるが絡まれても仕方がないので割と無法な絡まれ方だが「お前がそんなとこ座ってタバコ吸ってるからだろ」としか、こちらとしても思わざるをえない。
・竜雲こと長渕剛に絡んだサラリーマン三人は特に長渕暴力の被害には遭わずそもそも必要か? って感じだが、三人が「もっと尊敬しろ」「もっと、尊敬、しろ~!」って唱和しながらカメラが夜空を映し始めるので、全く必要ないがとても面白い。

・そしてこれから俺が書くことは事実であり妄想でもなんでもなく作中で結構な尺を割いて撮影され公開されたものであることを先にお断りしておく。

・公園で寝ていた竜雲こと長渕剛だが、そこに軍服姿の若者たちがわざわざジープに乗ってまで集結し(ちなみに彼らはヘルメットやライフル、拳銃、無線らしきモノまで装備している)、サバイバルゲームみたいなことを始めるのだが、お互いを撃つのではなく公園にいるカップルとかを次々に撃ちながら匍匐前進で移動しパンパンパンパン撃ちまくる
・その音に気づいて目を覚ました竜雲こと長渕剛は咄嗟にベンチの影にひらりと身を躱し息を潜めるが、それは実銃の音でも聞いたときの動きではないかと思われるが、竜雲こと長渕剛は何かと寝起きの挙動が可笑しいので仕方ない。
・「公園に突撃して、逃げ惑う人たちをエアガンで撃ちまくる」という無法この上ない遊びをしていたニセアーミーたちは長渕剛こと竜雲を囲んで休憩(レッツテイクアブレイク)を行い「三分過ぎたらお前を狩るから逃げてみろ」とかなんとか言い出す。
・この国に警官はいないのだろうか。

・言うまでもないが、このあと竜雲こと長渕剛に、何人かが骨をヘシ折られることになるのだが、ニセアーミーの一人がランボーが使ってたナイフレベルの刃物を持ち出して竜雲こと長渕剛の腹をかなりの深さまで刺してしまう。
そして彼らのことはその後、特に触れられません
・この国に警官はいないのだろうか。

・「長渕剛が振るう正義の力を見よ」という感じで出てくる悪い若者たちは長渕作品ではお馴染みの代物だが(刃牙が定期的に不良に絡まれるみたいなもの)ここまでぶっ飛んだスタイルと殺人に対する躊躇いのなさを併せ持ったヤングアーミーは他作品と比べても白眉である。その後出てこないが彼らの役割は長渕剛に倒されることなので仕方がない。

・傷ついた(というか即死レベル)竜雲こと長渕剛が辿り着いた場所、それは教会。ステンドグラスがキラキラしてるとこ。マリア像みたいなの立ってる。そこで竜雲こと長渕剛は腹に刺さっていたバカデカいナイフを引き抜いて床に突き立て「生きて生きて」と言いながら意識を失うが「生きまくれ」まで言って欲しかった。
・「傷ついた僧侶が辿り着いた場所が教会」というのは、パッと見、物語としてはなかなかハネそうな展開なのだが、一週間後に竜雲こと長渕剛が目を覚ました場所は旅館の一室であり、その後、教会は出てこない

・一方その頃、政府の特別捜査チームみたいな刑事っぽい人たちが竜雲こと長渕剛を探していたが、何故か僧侶まで駆り出され、駆り出された僧侶たちが僧衣に編み笠という生真面目な姿で複数人が一緒になって走り回っており裏柳生とか血風連とかそういうのにしか見えないし全然役に立たないし、その後、彼らは出てこない

・この辺りで漸く竜雲こと長渕剛のスペース長渕設定が語られるのだが「昆虫みたいな骨」とか「一年に一回血液を入れ替えないといけない」とか言われているが、この一年に一回の健康診断のときにスペース長渕の研究を行い、それ以外の時は寺に封じ込めておく、という、誰の意思で行われているのか分からない決まり事が一応説明される。

・さて教会で力尽き一週間後に旅館で目覚めた竜雲こと長渕剛であるが、目覚めた瞬間、目の前にいた松坂慶子を思い切りぶん殴りそうになるがなんとか堪えるが暴力衝動が強すぎる
・浴衣があるから着替えてくださいって言われたが一回も着替えなかった
・ところで松坂慶子は盲目の女中である
・美人なのでよく宿泊している小説家(多分)にエロ絡みされるのだが、その時に言われる言葉「物書きの女房はね、目なんか見えなくても務まるんだよ!」にはこちらがヒヤヒヤさせられるものがありこれが昭和である
(※映画の公開は1989年です)
・ちなみにこのオッサンもその後出てこない

すっかり元気になった竜雲こと長渕剛は特にあてもなく街を彷徨い、知念と再会する。再会するが、もう知念が「ツネ」にしか俺には聞こえなくなっている。
・知念(萩原聖人)はなんかデパートの店員っぽいものになっていて、蝶ネクタイまでした食い倒れ人形みたいな服を着ており、どうもスペース長渕捜索隊こと血風連っぽいものの一人だったが「竜雲さんと会えるかと思って自分だけ街に残った」などと供述している。
・竜雲こと長渕剛は金がなく(ほんとに一円も無さそう)世話になった旅館にお金を払いたいのでどうにか出来ないかと知念(萩原聖人)に相談する。
・知念(萩原聖人)が金を稼ぐ手段として提案するのはパチンコ競馬である。
・しばらくパチンコ打ってた長渕剛こと竜雲だが「目が疲れた」と言ってやめる。やめた矢先に万馬券が当たる。パチンコのシーン必要だったかとかそういうレベルで話す作品ではないことは既に伝わっているかと思われるのでそれは良い。

・万馬券で得た17万円でラーメンを食べる二人。
・実際、万馬券なんてウッカリ当たったみたいなパターンだろうから、そんなもんだろうけれどもですよ、そういうとこリアルにしなくてもいいというか、170万円くらいにしておいた方が明らかにその後の展開に役立つのだが、旅館に納めてちょうどいいぐらいの額にしてしまった理由は分からない。多分、スペース長渕は何も食わなくても生きていける。

・知念(萩原聖人)はこのあと寺に戻らず横浜の実家に帰るので、その後、出てこない。水商売が性に合うんで、とかなんとか言っていたが、そもそもなんで寺にいたんだよお前は。
・ところで竜雲こと長渕剛と再会後、知念はその食い倒れ人形みたいな衣装のまま一緒に行動しているのだが、仕事はどうしたんだろうもさることながら、何故か風呂敷に包んだ編み笠をどこからともなく取り出して、竜雲こと長渕剛に渡してくる。
・お返しにパナマ帽みたいなやつを手渡し、遂に竜雲こと長渕剛は編み笠を装備出来ることとなったが、別に被る様子はない
・旅館に帰り松坂慶子にお金を手渡す竜雲こと長渕剛だが、またしても痙攣が起きて意識を失ってしまう。散らばった万札の中で。

 だいたいここまでが前半です

・その頃スペース長渕捜索隊はいつの間にか竜雲こと長渕剛の居場所の特定に成功。竜雲が身を置いている旅館の一室で作戦会議を行っている。窓から竜雲こと長渕剛の様子を眺めながら。
・そんなところでやるもんだから松坂慶子に立ち聞きされてしまい(どうでもいいが盲目設定の松坂慶子が階段の上り下りを伴う配膳作業をしているのおかしいんだが松坂慶子は松坂慶子なので凄い頑張ってその異常な行動を演じている)松坂慶子は竜雲こと長渕剛を逃がさなくてはという強い思いから内線で知らせるだけでは飽き足らず旅館に火を点ける

・煙の立ち上る中(障子が燃えた程度なので)パニックになって逃げ惑う宿泊客たちをかき分け松坂慶子の元へと駆けつける竜雲こと長渕剛。ここから突然いい勢いで「しょっぱい三日月の夜」が流れ始め「私と行こう、私があなたの目になる!」とか喚いて放火犯の松坂慶子と共に旅立つ竜雲こと長渕剛。
・この国に警官はいないのだろうか。

・目の見えない松坂慶子を連れ、「しょっぱい三日月の夜」が歌い上げられる中を、色んな所を彷徨ったりなんだりしている竜雲こと長渕剛。完全にただのPVな上に台詞すら喋らなくなるので完全にPVです。

 「これぐらい会話させろや」「この会話シーンの時だけBGMレベルに曲のボリューム抑えろや」など色々な思いが去来する。松坂慶子と雖も限界はあったのかなとか、そういう思いが。

・辿り着いた先の寺に勝手に住み着く二人
・寺の境内で勝手に焚き火する竜雲こと長渕剛。
・焚き火を囲みながらずっと焼き芋の話をする竜雲こと長渕剛。
・普通こういうところでは物語上、大切なトーク、今後の展開などを匂わせたり、二人の心中を通わせ合ったりするものだと思うが、一方的に竜雲こと長渕剛が焼き芋の思い出だけをかなり長時間喋り続けている。

・そして場面は突然変わり、何かを絶叫しながら(よく分からん)茶碗みたいなものを持って寺に駆けつける竜雲こと長渕剛、そこには松坂慶子の姿はなく、寺の外ではもうもうと煙が上がり続け「焚き火の不始末で火事になり松坂慶子は逃げた」としかもう解釈出来ないのですが、別にその後何か説明があるわけでもなく松坂慶子はタクシーに乗って家族に会いに行こうとしてやっぱりやめたりしていました。一言断ってから行けという気もしますが。

・別に燃えつきるでもなんでもなく、焚き火のあとだけがあった寺に駆けつけるスペース長渕捜索隊。「チーフ、行き先が分かりました」とか報告されているが旅館の時と同じく何で分かったのかは知りません

・ちなみに行き先はコスモスの里だったっぽいので(上の画像参照)そんな字幕で明かされた行き先がなんで分かったのかすら分かりませんが、勝手に出て行った松坂慶子と竜雲こと長渕剛はここで再会します。
・色々独白した挙げ句に松坂慶子が「その手で私の首締めてよお願いだから!」ってへたり込むシーンがあるのですが、盲目設定なので竜雲こと長渕剛とは一切目線を合わせてないのも手伝って「もう殺してくれ、この作品から退場出来るから!」という心の叫びと受け取れなくもありません。

・そんな心の交流も交えつつ、再び街に戻ってきた二人。松坂慶子がお薬を買いに行っているのだが、それを棒立ちで待っている竜雲こと長渕剛。しかもちょっと道の真ん中寄りに立ってるから結構邪魔。一緒に買いに行ったりしないのかとも思いますが、独立独歩で付き合うことにしたのでしょう。それにしても邪魔な立ち方をしているんですが。
・そこに一人で現れるスペース長渕捜索隊のチーフ。割とどうでもいい会話で交流したりするんですが、あとちょっとだけでいいから深い何かを込めて欲しかったですが、もうこの際どうでもいいです
・竜雲こと長渕剛の身柄を確保しようとする部下を諫めるチーフ。何故なら竜雲こと長渕剛、スペース長渕捜索隊が呼ぶところの「」はもう限界なので。だったら尚更急いで確保すべきだと俺は思いますがチーフの判断は絶対なので仕方ありません。

 ところでこのシーンなのですが、松坂慶子が戻ってきたので声を出して呼びかけようとした時に発作が起こって何も言えなくなり、松坂慶子はそのまま歩き去ってしまうというシーンは割と普通にいいシーンです。

・発作でぶっ倒れた竜雲こと長渕剛を漸く確保したスペース長渕捜索隊は、竜雲こと長渕剛を悪の秘密結社みたいな施設に運び込み、毎年恒例の健康診断を行いますが「もう無理だね」と結論し、竜雲こと長渕剛をバラバラに解剖しようとしますが、そこで竜雲が意識を取り戻します。
・「私の目をくりぬいてあの人に移植してくれないか」って物の言い方ってあるじゃないですか? 角膜だけでいいじゃないですか?
・あと「君のパワーはもうゼロに近いんだ」という医療従事者にあるまじき台詞なども飛び出します。パワーってなんだ。

・バラバラでもなんでも好きにしていいから、あの人に目を、俺の目をーっ! ってジタバタし始める竜雲こと長渕剛。そういう角膜移植とかって人間同士でやることだよってしごくまともなことを言われても諦めない竜雲こと長渕剛。「やってみなけりゃわからないでしょう!」とかなんとか言い出して、ゼロに近かった筈のパワーがどんどんどんどん復活してきて暴れの振り幅が大きくなり、遂にジャンプして完全復活。
・周囲にいる人たちを過剰な暴力で叩きのめし始める竜雲こと長渕剛。
・というか多分、二人くらい死んだ

・本当になんの施設か分からない施設の中を逃げ惑う竜雲こと長渕剛。
・辿り着いた先は輸血用血液の保管場所(多分)
・俺は「ひょっとしてこの血液を口からガブガブ飲んで生きながらえるとかじゃねえだろうな」と疑っていましたが、別にここに辿り着いた意味は物語上語られていません。今更だけどね、そんなもん。

・そしてやってくる老師。
・そもそも寺から出てけって言った老師。
・ここから竜雲こと長渕剛の、人間の悲しさ、幸せとは、そして生き方とは、尊い行いとは、などの絶叫が放たれ続けます。普通こういう場では激論が交わされそうなものですが、老師は特に反論しないので、竜雲こと長渕剛が一方的に泣き言喚いているだけです。

・挙げ句の果てには人生訓みたいなこと言ってたのにひときわボリュームの高い声になって「どうしてデカいツラの東京は俺を受け入れないんですか!」って喚き初めて、宇宙人というより上京して失敗した人みたいにしか聞こえなくてちょっとここでクスッてなりました。
 竜雲でもなくスペース長渕でもない生の長渕剛が現れた瞬間です。
 さっきまで壮大に人生哲学を喚いていたのに、何故、東京限定に……?

・やっと言い終わったかなと思ったらまたしゃべり出すということをくりかえす竜雲こと長渕剛
・時々「ふざけんじゃねえぞこの野郎!」とか理不尽な怒鳴られ方もするが黙ってる老師。
・マジで何言っていいかわからん顔してる老師。
・漸く言うことがなくなった竜雲こと長渕剛。
・老師がここで一言「一殺多生」とか物騒なことを言い出す。
・「一殺多生」と言い返す竜雲こと長渕剛
・「……一殺、多生……」
・「一殺多生!」
・「一殺多生ー!」
・「一殺……多生ォーーー!!!」
※一殺多生……元は大乗仏教経典の一つ瑜伽師地論の漢訳文に記された四字熟語であったが、日本では右翼の政治思想の一つとして使われた。戦前の右翼団体「血盟団」の指導者である井上日召が唱えた理念である(Wikipedia)

・そして何がどうなったのかわからないが、場面はなんかよく分からん崖みたいなとこへと切り替わり、台風まっただ中という豪雨に打たれながら何かを叫び続けている竜雲こと長渕剛。
・何かを言っているようだったのは最初だけで、後半は単に吠えてただけの竜雲こと長渕剛
・何せこのシーンには台詞がないので分からないです。
・せめて作中で「台風が近づいている」くらいの前振りはあっても良かったのではないでしょうか

・そして台風一過(多分)静かな湖畔に倒れている竜雲こと長渕剛
・あの崖っぷちみたいなとこから帰ってきていた竜雲こと長渕剛
・そこに迎えに来る松坂慶子
・いいように終わっている風にしているが、終わりどころを三回はスルーしているので「やっと終わった」としか思えないので松坂慶子はさすが松坂慶子です。

 が、まだ終わらない。まだ何かあるのかよ。ちょっとだけあるよ。
 エピローグ的なものがあるよ。

・人っ子一人いない新宿を歩く竜雲こと長渕剛
・そこに立ち塞がったのはスペース長渕捜索隊のチーフ。
・コートの下から拳銃を取り出し銃口を向けるチーフ。

 ここで、そもそも竜雲こと長渕剛がなんでまだ生きてて普通に街中歩いてんだよという気がしますが、それは勿論、この竜雲こと長渕剛はバカでかいナイフで腹を深々と刺されても勝手に回復する体だからです。
 なぜ研究所のみんなはそれに気づかなかったのかな?
 どうでもいいですけどね。

・銃口を向けられた竜雲こと長渕剛
・慌てず、騒がず、突然口笛を奏で始める竜雲こと長渕剛
・同じフレーズの口笛をずっと繰り返し続ける竜雲こと長渕剛。
・チーフの拳銃を握る手が震え始める。
・ずっと同じフレーズの口笛が流れ続ける
・何度も構え直される拳銃
・ずっと同じフレーズの口笛が流れ続ける
・銃口が降りてもまだ同じフレーズの口笛が流れ続け
・膝をつき始めるチーフ
・呼吸が荒くなっていくチーフ
・ずっと同じフレーズの口笛が流れ続ける
・自分のこめかみに銃を当て引き金を引こうとするチーフ
ずっと同じフレーズの口笛が流れ続ける
・銃を捨てるチーフ
・そしてチーフと見つめ合う竜雲こと長渕剛
・そして口笛を吹きながら歩き去って行く竜雲こと長渕剛
小走りになる竜雲こと長渕剛
駆け足になる竜雲こと長渕剛
小さくジャンプする竜雲こと長渕剛

 そして、こう!

 この映画の主題歌は「しょっぱい三日月の夜」であって「キャプテンオブザシップ」じゃねえって言ってんだろ!

 このラストシーンの「相手の動きを口笛で操作し自殺にまで追い込むことすら可能」みたいな新しい技はなんなんだよ! ドリアンの催眠術とかこれの影響受けてんの!? 相手一人でメチャクチャ演技してんのに、長渕剛は棒立ちで口笛吹いてるだけ! こんな虚しいシーンある!?

 えー、長々と書きましたが、こちらのnoteをもちまして邦キチ-1グランプリにエントリーとさせていただきます。もうなんか気が済むまで俺が書いただけみたいになったので応募要項に差し障りがないかも心配ですが「邦キチ-1グランプリを口実にウォータームーンの話したかっただけだろ」という事実に気づかれないかが何より心配です。

 それではよろしくお願いいたします。


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