本当に聞きたいことは中々聞けずに過ぎてしまう。

目立たないおだやかな性格をしていながら一級のデザインセンスを持っていた、デザイナーの辞めた同僚。

先輩、その舌を巻くような幅広い専門知識、どうやって身につけたの?

いつもその身に起きた辛い体験を歌にしているシンガー、終わった後の飲みで他愛もないありふれた話をしている。
その痛みには中々話を切り出すことができない。自分もかつてこんな苦しい思いをしたんだということを。