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DeNAベイスターズの1番打者は誰が適任なのか?

※注意
・この記事は一ベイスターズファンの戯言です。
・個人や球団を煽る気持ちは一切ございません。
・異論は歓迎していますが、暴言や喧嘩腰の
 コメントには対応致しません。
・データは2023/5/26試合終了時のデータです。
・データの引用元
 ・日本野球機構
  https://npb.jp/
 ・データで楽しむプロ野球ホーム様
  https://baseballdata.jp/
 ・プロ野球データFreak様
  https://baseball-data.com/
 ・プロ野球ランキングProran様
  http://www.proran.jp/
 ・nf3 -Baseball Data House -様
  https://nf3.sakura.ne.jp/
  

はじめに…


今年の三浦采配の目玉「佐野選手の1番起用」佐野選手は元々3番や4番を打ち、ポイントゲッターを担うような選手ですが、今期は全試合1番で出場し、チームのチャンスメーカーを担っています。

この起用の意図としては佐野選手の出塁率や打力を買っての抜擢だそうです。

この記事を書いている5/26時点では1位と5ゲーム差を離しての2位で、まだまだ優勝を狙っていける順位です。

今年こそ優勝を狙うベイスターズはこの起用を最後まで続けるべきでしょうか?
「ベイスターズの1番打者は誰が適任なのか」を考察していきます。



現時点の打順のおさらい


まず誰が1番打者にふさわしいかを述べる前に現時点の打順のおさらいをしましょう。現時点では主に次のように打順を組むことが多いです。

1番 佐野
2番 関根
3番 宮﨑
4番 牧
5番 ソト
6番 桑原
7番 京田
8番 戸柱/山本/伊藤
9番 投手

もしベイスターズファンに理想のオーダーを組んでもらうとすると、細かな違いはあれど2番関根3番宮﨑4番牧は誰が組んでも共通ではないでしょうか?

というのもこの2~4番はOPS順(出塁率+長打率)で並べると、関根.903(リーグ5位)、宮﨑1.170(リーグ1位)、牧8.00(リーグ12位)とリーグでも屈指の成績を残しているからです。

チームが2位にいるのもこの2~4番の「コア(関根宮﨑牧)」の活躍のおかげと言っても過言ではないです。

そのため、コアの前の選手である「1番打者はいかにチャンスメイクしていくか」が例年よりカギとなってきます。


誰が1番打者に適任なのか…?

ではそのコアの前を現状担っている佐野選手は1番打者に適任なのか、佐野選手の成績を見ていきましょう。

佐野選手の成績

打率、出塁率、長打率ともに例年より成績は落としているものの、三浦監督の求めていた出塁率はコア以外の規定の選手だと1番です。これだけを見ると1番打者は佐野選手が適任だと思われるかもしれません。

…ですが個人的には佐野選手より1番打者に適任な選手がいると思っています。その選手の名前は…










「桑原将志選手」です。
その理由が次の通りです。

桑原選手の成績



☆1番打者に桑原選手が適任である理由

①出塁率は佐野選手も桑原選手も変わらない。
 (佐野.344、桑原.344)

②二・三塁打が佐野選手より多く、コアの前に得点圏を作る事ができる
 (二・三塁打計:佐野6、桑原11)

③二・三塁打が佐野選手より多く、コアが併殺をしにくくなる

④盗塁という選択肢が増える

⑤俊足のため一つ先の塁が狙えて、ワンヒットで得点する確率が高い

⑥塁からプレッシャーをかける事ができる

⑦併殺になる確率が佐野選手より高い
 (元々併殺数が多い方)

※今期の併殺数は佐野選手が2、桑原選手が7。
ランナー1塁、1・2塁、1.3塁、満塁の時の
バッターの打席数を併殺圏打席と仮定すると
佐野選手は48桑原選手は59。
佐野:2(併殺数)÷48(併殺圏打席)×100=4.16%
桑原:7(併殺数)÷59(併殺圏打席)×100=11.8%
となり、桑原線選手の方が併殺する確率が高い。


以上の理由で、佐野選手より桑原選手の方が1番に適しているのではないかと思っています。

やはり桑原選手が1番だと足が使えるのが大きいですね。足が使えるメリットって単に盗塁ができるってだけではなく、いろんなメリットがあると思っています。

では佐野選手は何番が適任が最適なのでしょうか?










私は「佐野選手は5番が最適」だと思います。

この5番も1番と同じように大事です。なぜならコアの出塁率がとても高いため、コアの後ろの選手である「5番打者はいかにポイントゲットしていくか」が例年よりカギとなってきます。ではなぜ佐野選手が5番に向いているかは次の通りです。

☆5番打者に佐野選手が適任である理由

①打率は低いがホームランがあり、足の遅い宮崎・牧選手でも得点することができ、大量得点が見込める

②右へのヒットが多く、ランナーを進めやすい
 (ヒット本数:左8中15右24)

③5番打者はランナーありの状態で回ってくることが多く、セカンドがランナーケアをしないといけないため、極端な佐野シフトを引くことができないことからヒットになる確率があがる

④併殺する確率が桑原選手と比べると低いため

⑤1番~6番を桑原関根宮崎牧佐野ソトと打線を組んでいくと右左右右左右とジグザグ打線になるから。


以上の理由で、桑原選手より佐野選手の方が5番に適しているのではないかと思っています。今期の佐野選手は打率こそは低いものの、本塁打のペースは本塁打キャリアハイの去年と同じぐらい打っているのでもしかしたら本塁打はキャリアハイの成績を残すかもしれません。

まとめ…

いかがでしたでしょうか?「1番打者に最適なのは桑原選手で、佐野選手は5番打者が最適である」という現状のオーダーとは全く別の考えになりました。しかしだからといって私は球団を批判するつもりは一切なく、こっちの方がいいんじゃないのかな…?という程度の気持ちでこの記事を書いています。

というのもプロには私達が持っていない高次のデータがあったり、凄腕のデータアナリストがいたりします。その上でこのようなオーダーを組んでますし、その意図の全てをファンに説明してくれるわけではないので、ファンが一見理解できないようなことにも何かしらの意図があるに違いないからです。

とはいっても自分が理解できないオーダーや采配で負けが続くとフラストレーションが溜まるのもわかります。ですが捕手別防御率や応援歌別勝率などといった特定の誰かを叩くための安直なデータを使って半ば暴言や誹謗中傷に近いような文句を言ってもフラストレーションが余計溜まるし、それを見た人もフラストレーションが溜まるだけです。ならばこの記事のようにフラストレーションを昇華させて、どうやったら勝率が上がるのかを妄想する方が健全ですし、楽しくないですか?

ぜひ皆さんもどうやったらベイスターズが優勝できるのかを一緒に、前向きに考えていきましょう!コメントお待ちしております!


追記

記事内には書けなかったのですが、twitterやヤフコメで見られた佐野選手、桑原選手の打順への意見について、箇条書きでコメントしていきます。


Q.桑原選手は四死球が少ないので1番打者には向いてないのでは?

A.今期の桑原選手の四球は少ないですが安打は多いです。出塁能力は「安打+四死球」ですので、その合算の値である出塁率がどちらも同じであれば別に桑原選手が1番でもいいのではないかと思います。



Q.桑原選手は固め打ちをするタイプで、好不調の波が大きく、安定感がないから1番打者には向いてないのでは?

A.安定感がない選手というのは裏を返せば爆発力があるということです。1番が爆発すればチームに勢いを与えられると考えられないでしょうか?逆に安定感ある選手は悪く言えば帳尻合わせがうまいということです。
 
じゃあ安定感が必要ないのかというとそれは違います。必要なのは「毎年の安定感」だと思います。毎年の安定感があれば成績の予測がしやすく、別の弱点の補強をしようという算段がつきやすくなります。

そもそもシーズンを通して安定感がなく、好不調の波が大きいのならば不調時には別の選手を使えばいいだけです。




Q.佐野1番はHRによる先制パンチを期待できるから賛成

A.確かに桑原選手ではなく本塁打率の高い佐野選手を1番に置いた方が初回にホームランで得点しやすくなりますね。ですが桑原選手1番も盗塁、送りバント、ヒットエンドラン等の足を絡めたプレーで1点を取りにいくこともできます。個人的には初回に確実に1点を取ることも大事ですが、それよりも初回はランナーを溜めて佐野選手ホームラン狙いで大量得点をとっていく方が好きです。



Q.球数を稼げない桑原選手は1番打者には向いてないのでは?
A.球数を稼ぐ能力というのは1打席あたりの被投球数のP/PA(全被投球数 ÷ 打席数)という指標にてわかります。今年の佐野選手は3.593、桑原選手は3.392で確かに桑原選手の方が低いです。では両者を1番に置き5打席たったにどれくらいの差があるのかというと次のようになります。

佐野選手:投球数=P/PA×PA=3.593×5=17.9球
桑原選手:投球数=P/PA×PA=3.392×5=16.9球

わずか1球の差があるかどうかです。(もちろん今年のP/PAは佐野選手1番、桑原選手5~7番でのデータしかありませんので一概に同じ条件とは言えませんが…)

そもそも佐野選手も桑原選手もP/PAランキングは期待打席到達者ワースト4位と2位でどちらも高くないんですよね。というかベイスターズ全体でP/PAは低いです。

この低さはファーストストライクを見逃さないというチーム方針から来てると思いますし、別にそれほど悪い事ではないと思います。

ですので球数を稼げる選手を1番打者に置くよりも、出塁率の高い選手を置く方がピッチャーはその分対戦する野手が増え、球数が増えるとおもうので結果球数を稼ぐことに有効になると思います。



Q.佐野選手より桑原選手の方が打率が高いし、ポイントゲッターという意味 では5番打者に向いているのでは?
A.確かに5番に置いたときにヒットが出る確率は桑原選手の方が高いです。しかし本塁打率が低いためヒットは出るが得点にならないということがあります。佐野選手が5番だとホームランを打つ確率が高く、しかも大量得点を狙う事ができます。



Q.出塁率の高い関根選手(.410)が1番がいいのでは?

A.確かにそれはアリだと思います。ただ2番関根がハマっているのと4割打者の宮崎選手の直前に置いた方が連打を見込めるイメージがあるので個人的には関根選手は2番がいいと思います。



Q.桑原選手は自由に振らせてあげた方が成績を残すからランナーのいない下位打線がいい。

A.これは桑原選手のランナー無しの打率が.423と高いことからでしょうか?それならばランナー無しの状況が多く回ってくる1番の方がいいのではないかと思います。またOPS.798の桑原選手を下位打線に置く余裕はないと思います。

1番佐野選手、5~7番桑原選手の打席数におけるランナーがいない確率(ランナー無しの打席÷総打席数×100にて計算)

佐野選手:128÷193×100=66.3%
桑原選手:82÷156×100=52.5%

と1番打者はランナーがいない確率は高くなっています。



Q.桑原選手には5~6番に置くと、桑原選手が先頭から始まる回では第2の1番打者としての役割を期待できるから5~6番に置いた方がいいのでは?

A.そうすると第2のクリーンナップの場面で投手の打席が回ってきます。投手に代打を出せる状況ならいいかもしれませんが、早い回では投手に代打は送れないですし、5~6番には5~6番の役割を求めた方がいいと思います。



Q.通算の成績で比較しても桑原選手の方が出塁率が低いから佐野選手が1番にふさわしいのでは?

A.通算の成績で比較するのはナンセンスで、今年の話をするのなら、比較すべきは今年の成績だと思います。



Q.去年1番桑原で優勝できなかったし、佐野1番がいいのでは?

A.確かに去年は2位で、1番を多く打ったのは桑原選手でした。ですがそれは桑原選手だけの問題でしょうか?確かに去年は一昨年と比べ不調だったのはあるものの、優勝できなかったのはオースティン選手の不在や、コロナや怪我の影響が大きかったと思います。今年は桑原選手が好調というのもあり、2021年のような1番打者起用も効果的だと思います。



Q.1番佐野でも得点圏打席は5~6番を打つ桑原より多く回ってきているし、1番にもポイントゲッターの役割を求められるから佐野1番がいいのでは?

A.確かに得点圏打席は1番を打つ佐野選手が39打席、5~6番を打つ桑原選手では37打席と佐野選手の方が多くまわってきます。しかしこれは佐野選手に多くのチャンスが回ってきていると言えるのでしょうか?

得点圏打席とは2塁または3塁にランナーがいるときの数でランナーが1塁にいるときの数は含みません。

ではランナー1塁の時の打席数で見ていきましょう。佐野選手は26で桑原は37です。この数字を得点圏打席と足してランナーありの打席数で計算すると、佐野選手65、桑原選手74と5~6番の方がランナーがいる数が多いです。これは1番は初回は必ずランナーがいない事、下位打線は出塁率が低い事からわかります。

また佐野選手が得点圏打席が多いのもピッチャーが送りバントをしてチャンスを作っているからであり、その場合は1アウトもしくは2アウトでのチャンスのため佐野選手が打っても連打を期待しにくいです。

そしてホームランだとランナー1塁でも3塁でも入る点は同じです。それならば1塁にランナーを置いた方でホームランを打った方が得点効率がいいですし、佐野選手に求められる役割はそこだと思います。


Q.佐野選手は打率(.262)が下振れながらも四球(19)を稼いでおり、これから打撃が上振れしてきたら出塁率もあがってくる。一方桑原選手は打率(.320)が上振れだが四球(4)が低く、ここから打撃が下振れしたら出塁率が下がってくるのではないか?そう考えると1番は佐野選手がいいのでは?


A.確かにその考えは一理あります。しかしシーズンの序盤ならまだしも、シーズンの1/4以上が経過し、シーズンを終了後のある程度成績の予測が立てるようになってきました。現時点の桑原選手は一昨年の打率.310、出塁率.369に近いペースで活躍してますし、同じような成績で今年のシーズンを終えても不思議ではないです。

また佐野選手の低打率高四球と桑原選手の高打率低四球の理由は一つは打順の役割(1番はチャンスメイク、5番はポイントゲット)に徹しようとしているからこのような成績になっているのではないかと思います。

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