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~プロローグ~

拝啓、御二人さんへ

夢をみたんだ。
君達に拒絶される夢だった。
あえて夢占いはしなかった。

私達は普通じゃなかった。
いや、私が普通じゃなくさせてしまったのかもしれないね。
でもね、私は君達が大好きだったよ。
できるなら....

嗚呼、雨が降ってきた。覚えてるかい?
私達は雨に縁があったこと。
一緒に歩いた帰路は大体雨だったこと。
そう、できるなら....あの日々の中で....

狼ってのは本当は群れたいくせに群れるのが嫌いなふりをしなくちゃならない。
「一匹狼」なんていう言葉が失礼しちゃうけどあるくらいだからね(笑)
君達ともっともっとバカやりたかったなぁ、なんて

ねぇ、最後に報告させてくれ。

私に彼女が出来たんだ。大切な人だ。

ずっととか永遠とかもう簡単に言わない。
できる限り彼女と君達とは別の道を歩ませてもらうよ。
はは、どうでもいいかな、


この手紙はさ、病院の、ゴミ箱っていう名前のポストに投函させてもらうね。

もし、もしもこの手紙が君達に見付かった暁には
満月の夜に遠吠えでもしてみせるよ。

それじゃあ、また。いつかね。

嗚呼、できるなら.....君達と.....

ずっと一緒にいたかった、

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