「休みの香りを求める」という文字だけを見ると、
まるで、ゆっくりしたいときの香りを探しているように思われそうだが、そうではなくて。

音楽やってる人ならわかると思うのだが、
音楽における休符は、ただの休みではなく、「休みの音」とよく言われる。
実際は音を発さないわけなのだが、それすら音楽の一部で、音なのだ。
音楽の流れの中にある休符。それはただの無音ではなく「休みの"音"」なのだ。
(ちょっとこう、言語化が下手な人が書くと意味わからなく見えますね……伝わりますかね……苦笑)

それと同じで、「休みの香り」という概念があってもいいのにな、と、
この1ヶ月、NOSE SHOPの香水パスポートを利用していて思った。

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「香り好きな人は、香水をたくさん持っていて、毎日いろんな香りをつけている」
そんなイメージを、Twitter(X)などを見て抱くようになっていた。
フォローしてるわけではないし、実際のところどうなのかは知らないけれど。

正直、まずみんなお金あるな…と思ってたのだかど、
(たくさん香水を見ていたら、金銭感覚が狂ってしまって、
2万円台がデフォルトだったのに、3万円台がデフォルトに感じてくるように……
高いと思ってたfueguiaが、そうでもなく思えてきた…)
その次に、やっぱ香水好きな人はこのくらいたくさん持ってて、このくらい毎日つけているんだなぁと、少し前までは思ってた。

でも、香水パスポートでほぼ毎日香水をつけていたら、
10日目くらいに「今日は何もつけたくない…鼻をシャットダンしたい…NOSE SHOP行きたくない…」となった。

結局その日は頑張って行ったのだけど、
普段は次々いろんな香りを嗅ぎ続けられる(鼻をリセットするためのコーヒー豆も不要)私が、
この日は試す香水を探すために嗅ぐのもキツく、
数日前に試して「これ好きだわ！私の好みだわ！」となっていた香りでも、むせてしまうほどだった。
……まあその香りは個性的なもので、他の店員さんにこのエピソードを話したら「自分もあの香り毎日はつけられないです」と言っていたけれど。笑

改めて、体調によって香りの感じ方は違うんだなぁと思うとともに、
これは自分の鼻がいいのも関係しているのかもしれないと思った。

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私の鼻、上にも書いたように、次々香りを嗅ぎ続けることが無理なくできたり、
遠くから香ってくる香りに人より早く気付けたり、
数日前に嗅いだ印象的な香りを思い出せたり(こんな感じの香りだったな〜とかではなく、鼻の中に浮かんでくる感じ。鼻が思い出す感じ。笑)
もちろん、ある香りを嗅いで「この香りはあの香りだ！」とわかることもできる。笑

……どうだろう。私の周りの人をみたりしても、我ながら私の鼻、というか嗅覚は
比較的いい方だと思うのだけど、
香り好きな人の中ではあるあるだったりしたら恥ずかしいな。笑
(ちなみに私の鼻は埃にも敏感なので、鼻水鼻詰まりはよくなってしまう。
そんな状態の鼻は"良い鼻"どころか"最悪な鼻"なので、
良いも悪いも紙一重かな笑　というどうでもいい話)

とにかく、そんな鼻だからこそ、
毎日香水をつけると、鼻の供給が過ぎてしまうというか。
鼻が疲れるというか、鼻の奥のあたり→喉のあたりと疲れていって、
結果的に気分が悪くなってしまう。

いくつかの香りを数秒ずつ、1時間嗅いでいくとかは平気だけど、
長時間香ってくる状態(香水をつけた状態)を10日連続でするとかは疲れてしまう。
そんな感じなんだと思う。

そして逆に、私は香水がない状態を「つまらない」とも思わない。
逆に鼻がリフレッシュ(リセット)される感じがする。
グレープフルーツの香りを嗅ぐよりすっきりする気がする。

その状態は私の中で、単に香りがない状態なのではなくて、
香りを心地よく嗅ぐためにも必要な状態。

だからやっぱり、休符はただの無音ではなく、
「休みの音」として必要なものなのと同じように、
香水をつけない状態も、ただつけていない状態と捉えられるのではなく、
「休みの香り」として必要なものなのだという概念が
あればいいのになぁ〜と思った。

こう書いていて、別に誰かに何か言われたわけでもないし、
勝手に自分の中で思ってればいいだけの話だなとも思ったのだけど、
でも、好きだからこそ香水をつけない日がある。
そんな人もいる。というのを少し発信してみたくなったというか、
今日はつけたくないなーという日に、ひとり頭の中でグルグルしていた思いを、
頭の外に出してみたくなったのだった。