ZweiLanceとミュウVMAX
はじめに
初めまして、ツヴァイランスと読みます。
普段はデュエル・マスターズというカードゲームで、主に動画配信をしています。以前は競技シーンにも積極的に挑戦していました。
昨年末上京し、だんのうらさんと仲良くさせて頂く中で、すっかりポケカにハマってしまい、夏以降の大型タイトル獲得に向けて現在特訓中です。早いもので4か月目に突入します。
ポケカに関してはこちらのアカウントで日々考察を行っていますので、興味のある方はフォローして頂けると幸いです。
さて今回筆を執ったのは、2か月後に迫るDMの全国大会に向け、一度ポケカから距離を置く(ハマり過ぎて生活が破壊されかねない)こととなり、折角なので、この数か月で得た気付きについて、体系的にまとめておこうと考えたのが主な理由です。
そんな僕の相棒は『ミュウVMAX』
昨年末ポケカ公式チャンネルにお邪魔した際、だんのうらさんが「丸い」と勧めてくれたデッキですが、今日に至るまでこれだけを練習し続けてきました。
前置きはこれくらいにして、今回はそんなミュウVMAXのデッキについてお話していきます。
デッキリスト
コンセプト
Tier1であるパルキアVStar、あるいは同型戦において、中盤以降も大型ポケモンに対して大ダメージを狙いやすいツールスクラッパーやシマボシを採用。
『メロディアスエコー280ダメージ』以外でも、高火力を出し続け、積極的にサイドを取り進めることを意識。
天敵とされる頂への雪道やツツジに対しては、バケッチャによる対策を完全に切り、戦略面でカバーすることを想定(詳しくは後述)
テンプレとは異なる採用カード解説
ミュウV×4
3投の構築が散見されるが、言うまでもなく初手のたねポケモンとして最もバリューが高く、入れ替え系のカードやにげエネルギーを消費することなくゲームプランを組み立てられる。
今回このカードの4枚目を採用するに至った理由は大きく2つ。
まず一つ目が、このデッキは序盤から、どこまでのカードを捨て、どこまで踏み込むのか、という判断を迫られ、その判断の早さ・正確さによって、最終的な勝利ターンが決まると言っても過言ではないこと。
ゲノセクト等で初動してしまうと、当然入れ替え系のカードが要求値として増え、その要求値も込みでドローを進めていく必要があり、カード1枚分の引けないリスクが増えてしまう。
ミュウで初動したが故に要求が格段に下がり、検討できるプランが多々あること。これを高く評価しているのが理由の一つ。
そしてもう一つが、ミュウを複数枚展開したいゲームでの、ストレスの軽減。
特にパルキアVStarのデッキに対して、中盤以降のサイコジャンプコピー用でもそうだし、後手ですぐ倒されてしまったとき用のでもそうだし、ミュウというカードを3枚以上ゲームに絡めたいことが多かった。
サイコジャンプを撃った際のリカバリとして、後続となるミュウが場に1体だけだと、クロススイッチャーやボスの指令でほぼ詰んでしまうため、ミュウ自体の総数にストレスがあるのは好ましくないという結論。
あなぬけのヒモ×2 ポケモンいれかえ×2
ミュウVの解説で触れた内容とも通じるが、このデッキは入れ替えというアクションに関して一切のストレスがあってはならないと考えており、仮に必要盤面以外で引いたとしても、フュージョンシステムのドローに変換できるため、計4枚採用している。
3枚ではなく4枚である理由を説明しろと言われても、「体感」としか答えられないのだが、その差はあまりにも大きく感じる。
ある程度入れ替え系を引く前提でプレイするには、この枚数が適正だと考えている。
それぞれの配分に関しては一長一短で、後手1ターン目なんかはヒモが強いことが多いものの、基本的には前に出てきた大型を積極的に倒しに行くコンセプトなので、中盤以降はポケモンいれかえが輝く展開も多い。環境に合わせて、という感じがする。
ウッウロボ×4
手札を減らすことがアドバンテージになり得るこのデッキにおいて、実質リスクなしの確定サーチであるこのカードは、凄過ぎて最後まで減らす理由が見つからなかった。
裏工作ラインやスターバースのない、このデッキにおけるフュージョンシステムのドローというのは、実際のところは非常に不確定で、ある種の「冒険」と言える。
このデッキは常に「アレとアレとアレを引きたい」という要求に応えるべく、カードの取捨選択をしていく訳だが、このカードが当たることで、それが冒険の事前であれ事後であれ、その要求を一気に下げることができる。
それでいて外れた時のリスクが、明らかにリターンに見合っていない。それどころか手札が増える。無料で引ける宝くじ。
やまびこホーン×1
中盤以降体力280ラインでガチガチに場を固められる展開でも、相手のトラッシュからポケモンVを積極的にベンチに呼び戻せるため、積極的にサイドを取り進める、というコンセプトに合致している。
元々はジュラルドンVMAX対面で、ロックへの打開策として採用していたカードだったが、それ以外のあらゆる対面においても、体力280や310を倒せないといけないはずの展開でも、わずか220を倒せば良いという要求に下がる。それこそベルトやタブレット1枚+ボスの指令で簡単にフィニッシュを狙えるようになる。
ただ裏目もあって、相手にベンチを非Vで埋められる、つりざお等でケアされる、あるいは序盤にこのカードを引き込んでしまうことで腐ってしまうのだが、その際はウッウロボ等のコストにすることで早々に諦めてしまうのが良い。あくまで狙えたら狙う程度。
ツールスクラッパー×1
主に裏工作系の大きなおまもり、こだわりベルトの除去が目的。
実質タブレットの5枚目以降、という役割を持たせることができつつ、タブレット以上に有象無象に対していつでも干渉できるため、現在試験的に採用している。
シマボシ×1
トラッシュに行った火力の使い回しや、張り替えられたスタジアムのリカバリに重宝。
元々はダンデを採用していたが、より高火力を出し得る、また、幅広い状況に対応し得るこちらの採用に落ち着いた。
DMで言うところのメンデルスゾーン
25%でスカ
50%で最低限パワータブレットやフュージョンエネルギーのリカバリ
25%で意味不明な高火力、ほぼ何でもできる
といった感じで、この手のリスクはDMで慣れっこなので、自分は確実性より圧倒的なリターンを取りに行く方を評価し採用。
もちろん不確定要素が大きいので、わざわざこのカードに頼らずに済むのなら、普通にボス等で動けば良いだけ。
つまり、そもそもボスでは勝ちに繋がらないような状況で、必要に応じて勝負にも出られるカード。唯一負けを勝ちにし得るカード。そう解釈すれば、見た目以上に強力。
不利状況を捲るには、多少のリスクは受け入れて当然。
スタジアム3種4枚
ローズタワーは雪道の貼り換えにとどまらず、序盤から積極的にプレイしても貴重なドローソースとなり、特にミュウVMAXデッキとの親和性が高い。
後半の雪道に対して即時スタジアムを貼り替える、というのももちろん重要なのだが、そもそもスタジアムを貼り替えないと負けるような場を作らない、ということが最重要であって、そのプランに大きく貢献するのがローズタワー。
コトブキムラは特に先手の1ターン目にプレイすれば、一方的にアドバンテージを稼ぐことができ、基本的に相手に悪用されることが少ないカードなので採用。
いにしえの墓地も相手に対してのみプレッシャーを与えられ、パルキアの体力をタブレット1枚要求分減らす、それを嫌うなら雑な雪道や神殿プレイを強要するなど、それぞれスタジアムとしての利点を活かしやすいカードを、優先度から考えて2:1:1の採用。
WTBが減りつつあることから、結晶の洞窟採用は見送り、トレーニングコートもまた、霧の水晶+基本超エネルギーのギミックを採用していないことから見送り。
スタジアムの総数をやや多めの4枚にすることで、序盤に手札に来ても1~2枚はストレスなくプレイできること、バケッチャを採用していない分デッキを圧縮し、雪道に対してスタジアム自体の素引きを狙うこと、いずれにおいても適正な枚数だと判断。
不採用カード解説
バケッチャ
雪道+ツツジのような状況を想定した際、ベンチに空きがあれば雪道を即時除去することができ、霧の水晶とのパッケージで確定サーチできるだけでなく、クイックボールやハイパーボールも回答にする1枚。
ただしフュージョンを持たずにげエネルギーも2必要なので、逆に言うとその状況を考慮しなければ、採用したくない1枚。
このカードの有無については長いこと考えていて、現状の結論としては、不採用が望ましい。
メタカードに自分がメタられてはいけない
僕の出した結論は、雪道+ツツジをされても尚止まりにくい場を用意しつつ、山札のスタジアムやボス、入れ替えの濃度を極限まで高めておくことが最優先事項であり、バケッチャを採用することはつまり、そのプレイに一貫できなくなるというデメリットがある。というものだ。
バケッチャを回答にするための「ベンチを1開けておく」というのがミソで、事前にその状況を想定して動いているという事は、つまりその過程のフュージョンシステムのドローは常に1枚足りていないことになる。
雪道+ツツジを食らい「フュージョンシステムを起動したい」ということはつまり、フュージョンシステムによって引きたいカードがあるということ。
別にその状況で「フュージョンシステムを使えば勝ち」ではなく「あくまでフュージョンシステムを経て辿り着きたいカードがあるから、その手段としてまずはフュージョンシステムを起動したい」が正しい。
少しややこしい話だと思うが、要はバケッチャを回答にするためのプレイと、バケッチャを割り切って自分の最大値を引き出すプレイ、それぞれを天秤に掛けた際、後者の方が"全ての対面"に対して強くない?という話。
後者のプレイは、まさに一貫することでしか再現できないため、そもそもバケッチャを採用しているという事象そのものがノイズになってしまう。
トレッキングシューズ
山札を掘る、という役割があるようで、このカード自体には役割を持たせることができない。いわゆる潤滑油的なカード。
採用してみた限りかなり勝手は良いのだが、ふんわりとしたデッキ自体の圧縮より、打点となるカードやスタジアムの総数自体を増やす方が好ましいと判断し、現在は採用を見送っている。
霧の水晶
バケッチャの確保兼、実質エネルギー転送、ミュウやメロエッタの回収と言った役割が大きいと思うが、ダブルターボエネルギーを3枚採用してからはエネルギーの不足に困ることもなく、バケッチャも採用していないため、自然と不採用になった。
エネルギーの確保がなければ、基本的にはクイックボールやハイパーボールで事足りている。
おわりに
細かい部分も突けばまだまだ語れるのでしょうが、一旦基本的なところは網羅できたと思うのでこれくらいで。
結局この構築やプレイを競技シーンで試す機会は作れず、このような形で供養することになりましたが、ひとまずこれが自分の中での結論でした。
特にバケッチャの考え方なんかは、Twitterでも多少なり反響を頂いたので、意外と盲点だったりするのかなとか、思ったりしています。
DM以上に構築もプレイも個人差が大きく、毎晩のように悩み悔しがり、本当に幸せな時間を過ごさせて頂き、夏以降に本格復帰できるのを楽しみにしています。
シティリーグやCL、JCSが控えていますので、この記事で紹介した何かしらの考え方が、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
またこの場をお借りして、僕にポケカを教えてくれただんのうらさん、並びに調整に付き合って頂いたサーバーメンバーの皆様、本当にありがとうございました。
そして読者の皆様もここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。もし参考になりましたら、Twitter等で引用して頂けると大変励みになります。
まずはDMの全国頑張りますので、また夏以降にお会いしましょう!!
ZweiLance(つばいらんす)
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