名称未設定_1

おやつCS2018日本一 黒単デスザークとの歩み

はじめに

ZweiLance(ツヴァイランス)といいます。簡単に自己紹介を。

普段はデュエルマスターズに関する攻略動画を子供向けに面白おかしく配信するYouTuberであったり、攻略サイトの管理人兼攻略記事のライターであったり、ごく普通の会社勤めするSEであったりしますが、本業(?)はデュエルマスターズのトーナメントプレイヤーです

この度、 おやつCS2018summer festival中部大会において第三位おやつCS2018summer festival finalにおいて、先日優勝した東北大会代表として日本一となりました。

決勝は前年度公式大会覇者であるdottoさん。6年前から夢見た最高の舞台で、最高の結果を収められたことを誇りに思います。


さて、使用デッキは黒単デスザークということで、知る人ぞ知る環境最上位のコントロールデッキです。

知人は、プレイヤーとしての私をこう称します。

「ツヴァイさんは殴るデッキ」「この人と言えばモルトNEXT」「一つのデッキだけ使い続ける人」

その通りです(笑)
いや、正確にはその通り"でした"。

でも、そんなイメージもプライドも、全てゴミ箱に捨て前に進む必要がありました。

本記事でお伝えすることは、

1.「デュエルマスーズ」と「勝利」を紐づける最も重要な要素は「デッキ選択」にあるという考え方、何故デスザークなのか(20%)

2.黒単デスザークというデッキに対する理解(70%)
採用カード・不採用カード・各環境デッキへ対するプレイング・対面を問わずデッキそのものが描く勝ち筋等

3.日本一決定戦の振り返り(10%)

ここから先は有料とさせていただきますが、その分精一杯書かせていただいたつもりです。

もしご興味がありましたら、更なる活躍に繋げることを約束させていただきますので、どうかご支援ご協力を宜しくお願い致します。


1.「デュエルマスーズ」と「勝利」を紐づける最も重要な要素は「デッキ選択」にあるという考え方、何故デスザークなのか

さて、冒頭でもお話しした通り、いわゆる自分のイメージカラーのようなものを全て捨てて今に至ります。

今までは、そう、赤でした。

最後には必ず殴る、ドギラゴン剣やレッドゾーン、モルトNEXTのようなデッキばかりを好んで使っていました。

事の発端は、大学を卒業して社会人となり、絶望的にデュエルマスターズを練習する時間が少なくなってしまったことです。

日中の会社勤めのほかに、YouTubeにも仕事として向き合っていたので、自由な時間がほとんど失われてしまいました。

しかし、これが逆に良かった。
自分を見つめ直す良いきっかけになりました。

どうも自分は完璧主義が強く、自分の中で一定の理解度を超えたデッキでなければ大会に持ち込みたくないという思いが強かったのです。

しかしそれは逆で、そのデッキが環境に対する優位性を示せているのであれば、プレイは後から追いつく形の方がよっぽどマシでした。

相性は正義です。
下手くそなゼニガメだとしても、みずでっぽうがほのおタイプに有効であるとさえわかっていれば、ヒトカゲにはそうそう負けないはずです。

自分は今までヒトカゲしか使えないような、それこそ縛りプレイをしているような状態だったのですが、当然ヒトカゲに関してはある程度上手に扱えるけど超えられない壁があり、ゼニガメが大量発生したら途端に勝てなくなるようなプレイヤーでした。

環境による勝率のムラが凄まじかったのです。

でも、もしそこですかさずフシギダネを使うことができたとしたら、そして今度はそのフシギダネが増えたときにヒトカゲを、ヒトカゲが増えたときにまたゼニガメを...

そうして、考え方をガラリと変えて、向き不向きとか全部抜きにして、自分の使えるポケモンを増やす方向性に切り替え、徹底した環境把握に努めました。

プレイにはアドリブが多々含まれるし、当然ミスも起こしますが、それでもデッキ選択と構築による差別化にとことん力を注いだ結果、そんなことは些細な問題となり、4か月で5回CS優勝しました。

この記事を読んでいる人の中で、自分の中に何か型を作ってしまって、思ったように勝率を伸ばせないでいる方、必ず一人はいると思ってます。

気持ちはわかります。でも、このゲーム、デッキ選択が正義です。私はそう確信しています。

新しいデッキを学習する過程と言うのは案外楽しいものです。

十八番も好みも全部忘れて、純粋にメタゲームを見つめてみることが、CS飽和状態にある現在のデュエルマスターズにおいては重要だと思います。


さて、黒単デスザークというはデッキを使うにあたって意識した対面は、

・ジョラゴンジョーカーズ
・赤青(赤青白)バスター
・デスザーク
・チェンジザダンテ

主にこの4つとなっています。特に深読みすることもなく、事実として環境に多く見受けられるデッキがこれらでした。

まずは環境最大母数であるバスターに対する早期デスザーク着地という絶対的な勝ち筋に着目しました。

オリオティスジャッジが抜けて吸い込むが入った型が主流となったため、一度デスザークが着地してしまえば勝ちも同然、というわかりやすいゲームになったことは追い風でした。

仮に吸い込まれたとしても5マナあればすぐに切り返すことができるし、すぐに切り返せずとも相手は吸い込むをプレイするためだけに1ターン使っているわけで、そのタイミングでハンデスをプレイしてバスターパーツさえ落としてしまえばそのラグでゲームが決まってしまいます。

他3つについてですが、

ジョーカーズに対しては、ハンデスギミックを増量することで墓地に依存しない立ち回りができると考えました。
ニヤリーゲットが殿堂してから、ガヨウ神までの過程でハンドが極端に薄くなるジョーカーズに対して、グリペイジ+ラビリピトのハンデスが非常に強力でした。より詳細なプレイについては後述します。

同型に関して、卍月の流星群は対面を問わず器用に使えるパワーカードでありながら、こと同型においては1枚でゲームを破壊するレベルのアドバンテージを稼ぐことができます。

そして最後に、気を付けるポイントさえおさえてしまえば、チェンジザダンテに対しては圧倒的な相性ゲーを繰り広げることができる。

これらを実現したデスザークを構築し、プレイングを習得していくことを目標に、おやつfinalに向けて使い続けていこうと考えました。

チェンジザダンテもバスターに対して優位性を示せるデッキはありましたが、デスザークに対しての勝率が著しく悪いこを考えると、今回のメタ読みには適さないと判断して使用を見送りました。

上記のメタゲーム予想にある程度対応できるデッキで赤単ブランドも挙げられ、特にデスザークやジョラゴンジョーカーズに対する圧倒的な勝率が魅力的でした。

しかしながら環境外のデッキに弱く、バスターは言わずもがな、チェンジザダンテに対して後手を取ると途端に苦戦を強いられることから、チームメイトであるあーさんに託し、私とペン山ペン太郎さんで堅実なデスザークを使おうというチーム構成に至りました。

デスザークは環境から少し外れたデッキに対して、一部赤黒ドルマゲドンやムカデループなんかには極端に弱いですが、赤白轟轟轟やブライゼといった、有象無象に対して対応しやすいデッキでもあります。
そもそもデスザークが苦手とするデッキが向かい風で、そういった意味でも、環境的に追い風でかつ手堅いデッキだと判断できました。

中部大会の結果は3位と奮いませんでしたが、3人で考えて抜いた戦略自体は、納得のいくものでした。


2.黒単デスザークというデッキに対する理解
採用カード・不採用カード・各環境デッキへ対するプレイング・対面を問わずデッキそのものが描く勝ち筋等

ここからは、いよいよ本題であるデスザークというデッキの使われ方について触れていきたいと思います。

デスザークを使おうと考えた理由や、目指す構築像については前章で簡単に触れたので、それを元に解説を進めていきたいと思います。

その前に、ここで少しデスザークと言うデッキそのものについて自分の個人的な見解をお伝えしておこうと思います。

ご存知の通り魔道具にはコストごとにいくつかの種類があり、このデッキは、どの魔道具をを何牧採用するかによって、同じデッキでありながら形をがらりと変えることができます。

マスタードルスザクの二種がフィニッシャーとして強力過ぎて、これらが抜けるイメージは今のカードプールでは沸きませんが、その過程、つまり魔道具は環境に合わせて自由自在に組み替えることができます。

サポートカードにも同じことが言えて、現環境ではラビリピト型かルソーユニバース型が挙げられると思いますが、どちらも強力なアプローチであり、今後も新たなサポートの登場が期待されます。

このカスタマイズ性こそがデスザークというデッキの強みであり、私は息の長いデッキあると考えています。

青い魔道具とやらもリリースされるとのことで、シリーズもまだまだ進行途中...使えるようにしておいて損はないでしょうね。


構築解説

おやつCS使用 黒単デスザーク
4 x 堕魔 ドゥシーザ
3 x 堕魔 ドゥポイズ
4 x 堕魔 ドゥグラス
4 x 堕魔 グリギャン
3 x 堕魔 グリペイジ
4 x 堕魔 ヴォガイガ
4 x 堕魔 ヴォーミラ
4 x 追憶人形ラビリピト
2 x 卍月の流星群
1 x 革命の裁門
4 x 卍 デ・スザーク 卍
3 x 卍月 ガ・リュザーク 卍/卍・獄・殺
4 x ヴォルグ・サンダー/雷獣ヴォルグ・ティーガー
1 x 勝利のリュウセイ・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 時空の霊魔シュヴァル/霊魔の覚醒者シューヴェルト
1 x イオの伝道師ガガ・パックン/貪欲バリバリ・パックンガー
1 x タイタンの大地ジオ・ザ・マン/貪欲バリバリ・パックンガー

・2コスト魔道具

4 x 堕魔 ドゥシーザ

言わずもがな、小型クリーチャーの渦巻く現環境において最強クラスの2コスト魔道具です。

それ以外のコントロール対面でも、場に魔道具として裏目なくキャストすることができ、殴り手としても優秀です。

よほどの環境の変化は訪れない限り、4確定だと考えます。


3 x 堕魔 ドゥポイズ

先ほどお伝えしたドゥシーザでは対処しきれないクリーチャーの除去や、コントロール対面の定石となるガリュザークの使いまわしに重宝します。

後手であれば相手の2の動きに対して当てることで、最低限1:1交換は可能です。

デスザークを場に残したくない状況も多く、特にぽくちんや防鎧と言ったカードを相手にするときは、一度ドゥポイズ+デスザークでボードをリセットした上で再度着地させてロックに向かう、というのが理想的な勝ち筋にもなっています。

ゲーム中1度は使いたいことが多いカードである反面、初手に来た際には埋めることが多いカードです。環境との相性も考えると3枚が適正であると判断しました。同じような理由でテンプレも3になっているのだと思います。


4 x 堕魔 ドゥグラス

ここは少し意見が分かれる部分だと思います。

同じくバリューの高い2コス枠としてドゥスン、ドゥンブレが挙げられるので、それらと比較しながら考えを述べます。

それまでのCSでは、この枠にはドゥンブレを3枚採用していました。

ドゥンブレはロングゲームになる対面に対しては裏目なく実質1ドローとして場に出せる魔道具で、バスター対面にもデスザークやグリギャンを探しに行くという側面では合理的だと思っていました。

ジョーカーズに対しても、盾の1枚はそこまで重要ではなく、使い勝手としては悪くはありませんでした。

しかしながら、バスターやミラーに対してのあと一歩の勝率が詰め切れない。

むしろ盾が1枚減ったことによってバスター+小型の奇襲を耐えきれないことや、ミラーで盾が偶数になってしまうことによって相手のガリュザークの攻撃回数を1回少なく済ませてしまうという明確な裏目の方が大きく存在しました。

前日の超ガチCSで、バスターに敗北した試合がまさに「これがドゥグラスなら...」というゲームで、改めてドゥグラスに着目しました。

ブライゼやムカデに対して序盤から裏目なくプレッシャーをかけにいける心強いカードではありましたが、今回標的とすべき最大の対面はバスターであり、そのバスターに対して裏目の多いカードは避け、あと一歩の勝率を後押しできるカードを採用しました。

殴り合いになるミラーでもトリガーすれば貴重な1打点となりますし、ジョーカーズに対しても盾から来て強力な場面も評価できました。

ドゥスンについてですが、上記4つの標的とする対面に対して特別必要ではないというのが大きいです。

赤黒ドルマゲドンのチャージャー、グラスパーの初動、ムカデのルーターなど、実質タイムトリッパーとして機能する対面も存在する強力なカードだとは思うのですが、2ターン目までに欲しいということでタイミングを選ぶ上、今回標的としていない対面でしか本来の力を発揮できそうになかったため、採用を見送りました。


・3コスト魔道具

4 x 堕魔 グリギャン

唯一単体かつ3コストで墓地を肥やせる魔道具です。

バスター対面は速度が正義だし、ミラーも積極的に墓地を肥やしていく方が勝ちにつながることは多いです。

何らかのマスタードルスザクをフィニッシュ絡めるという点ではどの対面も変わらないので、特に減らす理由はないと考えました。


3 x 堕魔 グリペイジ

主にジョーカーズを意識したカードですが、ランハンなので明確に腐る対面は存在しません、これは大きな強みです。

ジョーカーズに対する立ち回りとして、3、4でグリペイジ→ラビ、5のタイミングで一気に墓地肥やしからのマスタードルスザク着地で全てを破壊という王道の流れがあります。

3でグリギャンを出したアドバンテージは、4投されたぽくちんによって帳消しされてしまうので、確実に相手に対して1アド稼げるこのカードは、ニヤリーゲット亡き今非常に勝ちに繋がりやすい。

かと言って相手はぽくちんをプレイしないとスザクの着地を許してしまうため、このカードによって相手に弱い動きを要求することができます。

バスター対面もバスターorチュリスhitで大幅な時間稼ぎができるし、先ほどお伝えしたブライゼみたいな対面には殴り手としても重宝しますね。

3枚である理由は、明確に強力なタイミングが、有効な対面における3ターン目の後手であり、4枚は嵩張って腐りやすい印象をペンさんと二人で使っていて痛感したからです。

どこまでいってもランダムハンデスはランダムですし、バイケンが入っているチェンジザやミラーに対しては裏目も存在する、かと言って最低でも7枚くらいは用意したい3の魔道具の補完として、最も優先度が高かったこのカードを3枚採用しました。

採用しなかっカードとして、グリールとグリナイブが挙げられます。

グリールは墓地を肥やすスピード言えば間違いなくダントツなのですが、代償として相手の盾を殴らなければなりません。

ハンドを絞っていきたいバスターやジョーカーズに対してやりたいこととは反するし、どちらかと言うと先ほどのドゥンブレが刺さるような対面でこそ輝くカードなので、採用を見送りました。

ただ、1枚入れておくだけでNEO進化としてミラーなどにおける相手の計算を狂わせたり、押しの1点を生み出せるカードでもあります。

なので、枚数や環境によってバリューが大きく変わってくるカード、と言う印象です。

グリナイブに関しては、あったら便利だけどグリペイジのバリューには劣るし、デッキパワーに繋がるカードを優先したかったというのが最終的な結論です。

数枚刺しておくと中盤以降たまに良い仕事をするんですが、雑にプレイして強いカードではないので、序盤からプレイできるカードに枠を譲って、中盤以降は流星群のようなパワーカードでゲームを作れる構築の方がゲームを決定付けやすいと判断しました。


・4コスト魔道具

4 x 堕魔 ヴォガイガ

言わずもがな、最強の魔道具です。

ヴォガイガ+1軽減された2コスト魔道具で5マナからデスザークを作る動きは今の環境だとかなり頻発するので、常に意識しておきましょう。

これに関しては、説明不要な強さがあると思うので、割愛。


4 x 堕魔 ヴォーミラ

ヴォガイガと比べると少し見劣りし、3枚にもなり得るカードですが、4枚にしたい理由が明確にあるので、お伝えします。

現環境においてラビ+デスザークで強引に相手のハンドを奪い取る動きは有効ですが、ぽくちんやミクセルと言ったカードが場に出ていてデスザークを場に残せないことが往々にしてあります。

せっかくハンドを枯らしても、こちらのリソースも枯れてしまっている状況では、その間に相手に建て直されてしまうリスクというのが見逃せないわけです。

そこで、1枚で複数枚のリソースを発生させる、起点となるようなカード、ヴォガイガとヴォーミラは最大枚数採用すべきだと判断しました。

強引にラビ+デスザークをプレイするためには最高で3枚の手札を使ってることになるため、このデッキにおいて起点となるリソース、4コス魔道具の枚数は非常に重要であると考えます。

他の4コス魔道具に関しては、採用が検討されるレベルのものは見つかりませんでしたので、割愛します。

その他の魔道具に5コストでヴァイシング、6コストでジグスガルビが挙げられます。

ヴァイシングはこの構築であれば回収効果の役割を持たせにくく、効果が墓地に依存するため、先ほどお話ししたヴォーミラのような運用がしにくい、1枚採用するにもあったら便利なカード止まりだったため、不採用に至りました。

何もない盤面からマスタードルスザクを作れるのは魅力的ですが、同じコストでヴォガイガでも同じ動きができますし、デッキパワーの底上げにはなりますが、後述する流星群の方が活躍の機会が多いと判断しました。

ジグスガルビは、グリールを使って物凄い勢いで墓地を肥やしていくタイプの、それこそ別のデッキになります。

中途半端に刺してもご都合カードにしかならないので、この構築に入る余地はありませんでした。

ハマれば鬼のように強いカードなんですが、別物だと理解していただければ。


4 x 追憶人形ラビリピト

ユニバース型にはない強みが、このカードでしょう。

マスタードルスザクと合わせた全ハンデスのほか、グリペイジ同様腐っても1ハンデスなので、とりあえず出しておいてプレッシャーをかけられるカードです。

たしかにユニバース型は確実にフィニッシュできる盤面が多いし、ずっしり構えて盾を殴らずして勝てるという明確な強みがありました。正直、この二種は相当悩みました。

ルソーの効果もユニバースに拘らずとも強力です。むしろそっちが本領とすら思えるレベルでした。

ですが、ジョーカーズを見るのであれば、私たちの結論はやっぱりラビでした。

ハンドに干渉する手段があまりに薄いため、ケアしきれない部分が目立ちました。

何度も調整した結果、ガヨウの膨大なリソースを前には、ラビリピトというカードこそが勝率に直結すると判断し、この型で臨むことに決めました。

対面を問わず、とりあえずラビ出してマスタードルスザク出して全ハンして詰めていこうという、だいたいそれでなんとかなっちゃうという太い動きがあります、コンセプトカードとも言えるでしょう。


2 x 卍月の流星群

~に対して明確に、というカードではなく、対面を問わずデッキの爆発力と柔軟性を同時に底上げするカードです。魔道具ではない上に、2枚以上引いてもあまりおいしくはないため、この枚数に落ち着いています。

簡単に使い方をご紹介します。

・ヴォガイガに流星群を打って流星群を回収、またヴォガイガに...とループさせることができます。物凄い勢いで墓地が肥え、ガリュザークが暴走します。

・3でグリギャン、4でこのカードをプレイすることで、4ターン目にして信じられない枚数の墓地を肥やすことができます。これら二つで特にミラーはゲームが壊れます。

・2でドゥポイズ、3でグリペイジ、4でこのカードをグリペイジに当てることで再び2体の効果をプレイでき、まさにハンデスといったボードとハンドのコントロールを同時に行うことができます。後手で非常に強力です。

・相手のミラダンテXIIファイナル革命時でも、このカードでデスザークを作ったりドゥポイズを蘇生して盤面を返すことができます。

・ドゥポイズに頼らずともガリュザークを壊し、展開及び妨害しながらガリュザーク+ラビを再利用することができます。

・リソースを使いきってキャストさせたデスザークを破壊し、ヴォガイガなどを再展開しながらリソースの確保や妨害、そして再度デスザークを出し直すことができます。

場の役割を終えたカードを倍以上のアドバンテージに変換できる凄いカードですので、役割は多岐にわたります。

ミラーはユニバースがない分、パワーと速度で押していくことである程度の勝率を確保できたため、それを大きく後押しするこのカードの採用は譲れませんでした。


1 x 革命の裁門

バスターの猛攻に対するあと一歩を補完してくれるカードです。

ウララー殿堂により、ドレミやグレンニャーで殴られることが多いのですが、その1点さえ捌けたらマウントを取れるのに...という盤面は往々にして存在しました。

加えて、前日に妨鎧を採用したバスターが登場したことから、手打ちでも活躍するシーンがあるのではと考え、試験的に1枚採用した次第です。

この枠は最後に余った1枠だったのですが、前日夜までペンさんと悩んでいました。

何を入れるにも裏目はあるしリターンはあるということで、今回はバスターに対するお零れ負けを少しでも減らしたいということでこのカードを採用しました。

実はミラーにおける、不意のハヤブサ的な役割も大きいですし、それ以外の対面でも雑なジャスキルを防げることは馬鹿ならない強さです。

結果的に大成功で、このカードを抱えているが故のプレイも取れたり、今までできなかったゲームメイクができ、上手くハマってくれて良かったなぁという感じです。

決勝も、見せることはありませんでしたが、ずっと大事に抱えていました。


4 x 卍 デ・スザーク 卍
3 x 卍月 ガ・リュザーク 卍/卍・獄・殺

最後に、このデッキの主役です。

デスザークは速度が命、グリギャンなどでも落ちてほしい、2枚目以降も使う環境なので絶対に4枚

ガリュザークはミラーでは絶対的な勝ち筋であり、対面を問わず詰めで1枚は絡めたいことが多いため、3枚採用です。

4枚目に関しては、当然確実に絡んでくれて強力ですが、1枚埋めたことに対するデメリットがそこまで大きくない環境であると判断し、この枚数で臨みました。

ただ、ガリュザークは置ける対面とそうでない対面がハッキリ別れやすく、それでいて序盤から必要でない対面であれば積極的に初手で置きたいカードでもあり、そういう意味では4枚入っているとプレイの難度はぐんと下がるのかなと思っています。

残念なことに魔道具ではないので、非魔道具は最低限の枚数で回したいという気持ちもあり、現状はこのままでもいいのかなと思っています。とりあえず、3でも回りますけど、対面がわからないと初手セット渋い時ありますよ、って感じでしょうか。


プレイング解説

さて、ここまでで構築の成り立ちについてはある程度お伝え出来たと思うので、いよいよプレイングについて触れていこうと思います。

あくまで、こういうゲーム展開が理想的であり、そこを目指すという指針です。絶対的なものではないということ、予めご了承ください。

コントロールデッキですし、やっぱり、その場その場で最適解は変わってきます。本当に目安です。


vs 赤青(赤青白)バスター

デスザークの着地を最優先に考えプレイします。マウントを取った後は、何されてもケアできるようにリソースを保ちながらいたぶるだけです。

最近は吸い込む型が主流なので、とりあえずさっさとデスザークを出してしまうことに対する裏目は少ないです。しかしながら、オリジャやサイコロが入ってくると、そうもいかなくなります。

かと言って、オリジャにビビッてスザクを出さすにターンの返したら走られて負け、なんてゲームも望ましくはありません。

先手であれば、4ですぐにスザクを出さすに一度ラビを挟んでから確実に、なんて動きをする余裕もあったりしますが、あるかどうかもわからない除去札に怯えて本来の最強の動きを通せないというのはデッキとしても本意ではないでしょう。

これはケースバイケースですが、自分は結構強気にプレイする性格です。

仮にスザクを獲られたとしても、相手も走るパーツまで抱えているとは限らないので、走られて負けるリスクがあるのなら強気にキャストしていくのも一つかなと思っています。仮に通れば、ゲームエンドまでは目前ですし。

ミクセルはドゥシーザで簡単に取れますが、妨鎧はハンデスすらできず非常に厄介なので、余裕があれば1:1交換できるカードを抱えていると良いでしょう。

また、最近はホーリー入りのリストもあり、そうなるとこちらの盾が0になるとまずいので、盾をできるだけ残しておく、あるいは裁門をキープしてから殴ると良いでしょう。

ラビがいれば、相手のホーリーに反応して全ハンデスできるのは覚えておいてください。

吸い込む型であれば、スザクを複数体並べてじりじり詰めればまず盾から返されて負けることはないです。


vs ジョラゴンジョーカーズ

先ほども簡単に触れましたが、序盤はぽくちんにアドを取らせないために、ハンデスやボードをに干渉できるカードでゲームを作ります。

そして、ラビが立った状況でマスタードルスザクをプレイし、一気にゲームを決めるのが理想です。

それができないときは、無理にでもスザクを着地させて時間を稼ぐことになりますが、大抵はぽくちんに邪魔されます。

最近の型であれば、サイコロが抜けて直接的な除去手段がバイナラとスロットンのお祈りに限定されているので、暫く場に残るケースは多いのですが、結局相手のリソースを潰せてないと何らかの反撃を食らうことは多いので、全ハンデス+スザクで蓋の盤面が理想と言えるでしょう。

余談ですが、スロットンで山の下に言ったカードの順番を覚えておくと、終盤殴りに行くときに盾のスロットンをケアして殴りやすいのでかなり役立ちます。山札を残り数枚まで減らして中身を固定、横に並びやすい4コストが消えない山の状況で一気に詰めるプレイは、物凄く強いです。

ペンさんの特技が神経衰弱らしく、彼は自分だけでなく相手のボトムまで全て覚えてしまうのですが(笑)、私は記憶力が弱いのですぐに忘れてしまいます。でも、CSのときは頑張って数字だけでも覚えました...。


vs デスザーク

色んなパターンがあって口で説明するのはやや難しいのですが、ざっくり言えばハンデスではなく墓地を肥やすカードやボードに干渉するカードを連打して、無限に蘇るガリュの打点を相手に押し付けるような形でゲームを作ります。

この対面、物凄くデスザークの使い方が重要で、このカードが何アド稼いでくれるかでゲームが決まったりもします。

有効にボードを取れるタイミングでデスザークを出せば、後手も捲れるケースも往々にして存在します。

相手がユニバース型だと、相手はこちらの盾を殴ることなく、こちらの攻撃をなんとなく受けながらちゃっかりルソーユニバースでEXウィンを狙う、という動きをされたりもします。

しかしながら、ルソーをプレイするには確実に1マナを残しながらこちらの攻撃を受けきらないといけないし、そもそもユニバースが落ちてなといけなかったり、ルソーを抱え続けていないといけないので、一番は動きが強い方が勝つという印象を受けます。相手の方が勝ち筋が多いのは間違いないので、そういう意味ではお互いにプレイが分かっていると不利が付くかなと。

また、殴り合いになった同型において、ドゥグラスは相手の盾を偶数にし得るカードであるため、トリガーするとたまにゲームを決定付けるレベルのリターンを生みます。

デスザークが場に残り続けることも案外少ないので、ブロッカーとして耐えた後にカウンター、なんて動きもできますね。


vs チェンジザダンテ

このデッキを使っている最強レベルのプレイヤーが「デスザーク以外に勝てる山」と言うくらい、こちらからしたらかなりの有利対面です。

リソースを使い切ってデスザークを出すというよりは、相手のチェンジザの動きに合わせてデスザークを合わせた方が動きが詰まりにくい印象を受けます。

急がずにグリギャンや4コス魔道具など後続に繋がりやすいカードを展開し、相手がスザクをプレイした返しに確実にチェンジザを潰しながらスザクを出せると良いです。

チェンジザ+ホールでドラゴン2体目という展開もあるので、そういう時にはドゥポイズやドゥシーザといった盤面を取れるカードが重宝したりします。

無理やりデスザークを出したはいいけどチェンジザから展開された横の打点潰せなくて負ける、みたいなケースもたまにあるので、そこは意識しましょう。

そもそも都合良くチェンジザが高速で出てこなければ、他のカードはさほど脅威にはならないので、そのパターンだけ心構えしておけば何とかなることが多いと思います。

ハンデスはバイケンからのミラダンテという最悪の裏目があるため極力中途半端には狙わず、バイケンが降ってきても問題なくこちらの有利が続く状況でハンデスを打ち込めると詰みまで持ち込めるため、効果的です。

まあ、打つときは割り切って打つんですけど。


冒頭で紹介した対面へのプレイングは以上になります。ひとえに環境デッキと言ってもキリがないので、これ以降はコメントなどで要望が大きかったものに優先して、追記として配信していこうと考えています。

もし何かありましたら、お気軽にお問い合わせください。


おわりに

3.日本一決定戦の振り返り

ここから先は、本当におまけのようなものです。

思ったことを素直に綴らせていただきます。


本当に嬉しいです。心の底から。

dottoさんとは、ずっと戦ってみたかったし。

2013年夏、初めて参加したおやつCSから、5年の月日が経ちました。

おやつCSのPVは何度も何度も、ローカル保存して通勤中に見るくらい何度も見返しました。

2014年大会で華麗に優勝するPRIDE君の姿と、これからその舞台を目指す自分の姿を何度も重ね、潜在意識に刷り込みました。

今でもふわふわして、信じられないのですが、ハッキリ言えることがあります。

運だの環境だのに文句を言う前に、全ての非は自分にあると考えを改めたことが、一番大きかったです。

勝率100%なんてものは、ありえません。

運が絡むからそれまでだと思考を止めるのではなく、運が絡むからこそ、埋められるパズルの穴はいつだって無限にあるということです。

そこで外的要因のせいにしては、見えるはずの課題は見えてこないし、成長もしない。

そういう意味では、当然調整に終わりなんてあるわけもなく、準備なんてものは誰しもが不完全で、そんな中で、決められた期日に向けてやれるだけのことはやる。

終わりがない作業に文句を言ったって、意味がないので、一切のミスはなかったか、構築は現状出せる最高のパフォーマンスであったか、そもそもにしてデッキ選択は正しかったのか、そうやって上流まで遡ったとき、本当の意味で「自分は絶対的に正しかったが、運が悪かったせいで負けた」なんて口が裂けても言えないな、なんて。

最近びっくりするほど勝てるようになったのも、運と自分をちゃんと切り離して見つめられるようになったことが、大きいのかなと思った次第です。

自分の弱さを受け入れられることこそが、何よりの強さだったりするのかもしれませんね。弱ペダの某キャラみたいに。

きっと公式全国に行くにはまだまだ課題が山積みで、自分より強いプレイヤーが沢山いて、でもこうして毎週デュエルマスターズができて、確かな成長を感じられることが楽しみでしょうがないんです。

これからも、できる限り各地のCSに足を運び、やれるだけのことはやってみようと思います。今年はそういう年にしました。

またこのような記事を書くかもしれません。今回の記事と価格に満足いただけ方は、フェアプロとしての自分も、プレイヤーとしての自分も、応援していただけると幸いです。

こういった有料記事は初めてということで、クオリティに対する価格設定もまだふわふわしていたりもします。なので、意見や感想があれば、お気軽にお願い致します。


最後になりますが、特に、移動や調整の面で誰よりも支えてくれているペンさんには感謝してもしきれません。デスザークも二人で考えることが多かったので、結果を残せて本当に良かったです。これからも無限にお世話になると思います。

チームを組んで、車を出してくれたあーさんも本当にありがとうございました。

いつも馬鹿にしてくるけど、沢山DMしてくれる東北の皆もね。


ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

追記情報につきましては、随時Twitterでお伝えしていこうと思いますので、よろしければそちらもチェックしてみてください。

それでは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?