2019年1月前半 観たものまとめ

全部書くときりがないので気になったものだけ。半月ごとに届くメルマガのようなものだと思って見てください。三日坊主もいい加減にせいというような人生だけど年内くらいは続くといいなあ。

【映画】

・『シュガーラッシュ:オンライン』
終盤の惨劇の絵はトラウマ級。ネット上のヒトやモノというのはそもそも現実の人や物を抽象化したものなのに、それをさらにCGアニメキャラで象徴しているのがすごく新鮮だった。その表現手法自体が生身の物をアイコン化することへの揶揄になっている気がする。以前、伊集院光さんがCGアニメでキャラをキャラとしてリアルにすることに意味があるのか?という話をしていたが、そういう問題提起への1個の回答だなあと思った。

・『来る』2回目
もっともっと研究しないと確信を持って言えないけど、呪いや情念が一つの原因からではなく人、時、場を越えたまたま1カ所に集積してしまうという説明が新鮮でかつ説得的なのかなと思った。一人の人間が妄想で無関係な四方八方に呪いを読み取ってしまうのはあるけど、各方面から集約する情念のきっかけが客観的に事実として描かれているのは珍しい気がする。あと、隣の席の人がクライマックスの祈祷シーンで冗談みたいに憑かれちゃってたのでその話はどこかでします。

・『ア・ゴースト・ストーリー』
怪談の活動をしているとよく「で。霊はいるの?」と挨拶くらい聞かれるんだけど、とりあえず黙ってこの映画観てくれって感じ。「デイ・キャッチ」の宮台真司先生の解説と併せて。『来る』の情念は地理的制約を超えるけど、こっちは律義に同じ地点に留まる。4次元はクリアしてるのに2次元をほぼ移動できないという解釈だろうか、面白い。

【Youtube】

もっぱら「QuizKnock」ばかり観ている。以前はスポーツ観戦のように他人事として観ていたが、クイズライブで作題することになってから当事者意識を持って観ると面白さ百倍。解答者の思考を仔細に先読みするのが問題作成の第一歩。お笑いのネタみたいに問題作成者の顔や性格が見えるのが面白いので私はQuizKnockではふくらPさん推し、中でも野菜の名前を当てる動画が特に好きです。1月8日のクイズライブ、反省点もあるけど皆さんのおかげで盛り上がったんで私のインスタのハイライトやtwitterに貼ってある動画を観てほしいです。

【TV】

1/2・3のEテレ「平成ネット史」。年齢の割にネットに触り始めたのが遅かったんでただただ勉強になった。Flashとか侍魂とか全然知らなかった。あと番組公式Twitterの使い方が美しい。。年末の『オールザッツ』が配信で観れるようになって嬉しい限り。『有吉の壁』はあまりにも映らない人が多すぎるので、Huluまで込みで本編みたいな感じなのだろうか。『冗談騎士』の事務所対抗コントバトルで、Aマッソ加納さんが演出するたびに石井てる美さんがメモを取って稽古が止まる映像で大笑いしてしまった。ヤンキーネタではしゃもじさん主導の往年の柄本明×志村けんのような王道パワーコントがスーパーニュウニュウ大将さんのせいで台無しになるのも何回でも笑えます。あとMr.シャチホコさんかザブングル加藤さんが出てるとどの番組も絶対観てしまう。

【展示】

「藤子不二雄A展」
「カタストロフと美術のちから」@森美術館
A先生展目当てで行ったけどそちらは展望台での展示でさっぱりした感じ。笑ゥせえるすまんのアニメ化が最初はアニメ枠ではなく「キミハ・ブレイク」内の1コーナーだったことを初めて知った。
「カタストロフ~」はオリバー・ラリック「ミサイルのバリエーション」、平川恒太「ブラックカラータイマー」、池田学「予兆」などが印象に残った。どれもめっちゃコンセプチュアルでキャッチーなので気になる人はぐぐってみて下さい。右脳でアートを感じる才能があまりないので説明がつく綺麗なものが展示されていると安心する。

【Netflix】

「テラスハウス」、ひどい泥沼。面白いし観てしまうのだけど、リテラシーの低い人たちが住人に直接人格攻撃する未来が嫌すぎていたたまれなくなってしまう。虚実の被膜とかはいいからカメラに囲まれて生活する大変さを想像しませんか、一旦。そのストレスを共通体験として、喧嘩の後に住人の絆深まれ、とせめてもの祈り。あとは『ブラック・ミラー』『終末と恐怖』など遅ればせながら。

【ラジオ】

TBSラジオ「アフター6ジャンクション」の「元トモ」特集。タマフル時代から精神に余裕のある状態で聴かないとヤバいコンテンツではあったが今回も。カラテカ矢部さんが入江さんのことを「Iくん」として語るくだりは芸人好きなら落涙必至。来月頭にあるカラテカさんの単独ライブにとても行きたくなってしまった。意図せず結果的にイベントの告知になる、というモデルは色々転用可能だなと参考にもなった。そして宇垣美里さんの小中高大と一緒だったけど働き始めて互いのモラルにズレが生じて意識的に疎遠になった友達の話、重かった。「元トモ」というのはどれも、成長につれて徐々に個人の中に形成・蓄積されるモラル・義理・プライドに、無邪気だった頃の友情がそぐわなくなる話。聴く側のメンタルが上向いてる時は成長の話に、不安定な時は寂しい話に聞こえる、メンタルの映し鏡。豊かな企画。

【本】

全然読めてない。ありがたいことに受験指導仕事がてんやわんやで座学する時間があればそっちをやってしまう。村上春樹のエッセイやインタビュー集、内田樹先生の春樹本などを正月にまとめて読んだくらい。積ん読本が3桁溜まっているので春は引きこもって読みまくる。

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