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自己紹介に悩むなら、自己紹介やめちゃえば?

「初めまして◯◯です/〇〇と申します」と名刺を出して、自己紹介を始める季節になりました。

春がスタートという立場ではなくなりましたけど、なんだかんだ春はいろんな人に出会う機会が多い。
初対面の相手に自分の名前を伝えるって当たり前っちゃ当たり前なんですけど、後になってから名前と顔が一致しないとか、もう名前すら出てこない...自分の記憶力に絶望することもあります。
でも「あ、この人おもしろいな」「友達になりたいな」て感じた人って名前も顔もすんなり覚えられる気がしてて、それがなぜかっていうと会話の中で見えてくるその人のユニークさというか個性って呼ぶような何かが面白いからこそ覚えられるんじゃないかなと。

この前ある会社さんの勉強会で、僕たちの会社と僕たちの飼っている亀についてプレゼンをする機会がありました。本来なら最初にどんな会社で、何をしてるのかを話すのが普通だと思うんですけど、僕らはあえてその”自己紹介”を飛ばして、いきなり亀について話をしたんです。で、さんざん亀について熱弁した後に、会社の事業について少し話をしました。

まず、僕たちが”どんな人間なのか”が自然に滲み出るような話から始めたかった。僕らの人間としての感性だったりキャラクターなりに興味を持ってもらった後に、会社のことを話すっていうこの流れがすごい良いんじゃないかって思ったからです。

「この人会社で亀飼ってるんだ、なんか面白いな」って少しでも思えてもらえたとしたら、そこには形式的な繋がり以前の”人としての繋がり”ができている気がしてて、その繋がりができるからこそ、会社としてやってることにも興味を持ってもらえるんじゃないかって。

自己紹介という虚像


 そもそも自己紹介って「こう思われたい」っていう自分が作り出した”虚像”を紹介しているだけで、たぶん「自分が作り出した自分」と「相手が感じる自分」の間にギャップがあると、今後その人との関わりって薄れていくと思うんですよね。

どうしても過去に自分が所属してきた様々な地位だったり経歴だったりをどうしても喋りたくなってしまうんですけど、「どこどこの大学出身でどこどこの会社にいました」と自己紹介して”立派な人”だって思ってもらえたとしても、”今の自分”がどんな人間なのかっていうのが全然伝わってなくて。それだと、いざ一緒に働いてみてもうまくいかなかったりすると思います。

だからこそ肩書き的な自分を紹介するよりも”今の自分”がどんな人間なのか(うちの場合は会社で亀を飼ってること)を感じてもらえるような話をして、そこで受け入れてもらえたならば、その人と関係を繋げていけるのではないかと思ってます。”作ってない自分”を受け入れてもらうっていうか理解してもらうのが結局一番難しい事ではあるんですけど、僕らはそういった関係構築をこれからも続けていけたらなって思っています。

自己紹介に迷ったら

とは言ったものの現代社会で自己紹介をしないと、そもそも自分が"安全"な人物であることの証明ができないので、自己紹介の呪縛からはなかなか逃れられないのも事実です。でも、その呪縛から逃れる場所が飲み屋だったなと思います。隣で話している人たちの会話に思わず入ったり、ふいに話を振ったり、"誰であるか"は置いといて、フラットにコミュニケーションできる場所を求めているんだと思います。

「自己紹介に迷ったら飲み屋に行け」

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