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キャリアとしてのパートナーセールス

はじめに

なぜこの記事を書くのか

 こんにちは。木村(@captainkim0720)です。
 私がパートナー営業部に異動したのが2020年6月なので、丸3年間パートナーセールスに向き合ってきたことになります。
 今回一つの節目を迎え振り返ったときに、パートナーセールスというポジションの中で多くのことを学び、成長できたと感じたため、今回は恩返しの気持ちを込めて、個人の成長という観点でパートナーセールスをやってて良かったと思うことを書いていきたいと思います。

 もちろん苦労も多かったのですが、今回は良いことばっかり書きます! なので、成功事例やノウハウというよりは、キャリアの選択肢の一つとしておすすめだということが読者の皆様に伝わればという思いを込めて書きました!
 ちなみに、当然ながら3年間で成長痛も大いに感じましたので、苦労や困難について聞きたい方は是非直接お話しできればと思いますので、お気軽にお問い合わせください!

私のMission

 Sansanという会社でパートナー営業部という部署に所属しています。いわゆるSaaSというジャンルに属するサービスをパートナー企業様を介して拡販することが私のmissionです。
 詳細は前回のnoteに記載しているので、良かったらご覧ください。

パートナーセールスのメリット

短期間でめちゃくちゃ成長できる

 本日お伝えしたいことはこれです。ほとんどこれです。
 冒頭に記載しましたが、私がパートナーセールスに携わっている期間は約3年間です。多くの人にとって「たった3年間」と思うような期間ではないでしょうか。
 ただ、その短期間を当社サービスの拡販を通じ、パートナー企業様と一気に走り抜け、ふと顔を上げると自分でも信じられないくらい出来ることが増えていました。
 スタート時点の自分のレベルや環境によって成長幅は変わると思いますが、自分にとっては精神と時の部屋で修行して出てきたくらい見える景色が変わったなって思っています。

 一点語弊がないようにお伝えすると、たくさんの優秀な方が世の中にいる中で、そういう方々と肩を並べた、ましてや追い抜いたという感覚は一切ありません。
 イメージとしては、自分がパートナーセールスに携わる前だったら憧れに近い存在だった企業や人が、本当に実在しててもしかしたら一緒に仕事をする機会が今後1回くらいくるかもしれない!って感じです。伝わるかな・・・笑

とはいえ成長できたことは事実なので、パートナーセールスで具体的に何を学べるのかについて述べていきたいと思います。

パートナーセールスで学べること

事業全体を俯瞰して見ることができる

 SansanではTHE MODEL型の営業組織を構築しており、私が入社し最初に所属した部署はインサイドセールスでした。当時のKPIは有効商談数だったのですが、基本的には毎日何件アポが取れるかの戦いをしていました。受注に繋がるアポが本質であることは頭で理解しつつも、何件電話して何件アポ取って~と前後のプロセスはあまり考えずとも業務ができてしまっていた状態だったと思います。

 THE MODEL型の営業組織は営業プロセスを分けることで、どのプロセスに問題があるかを見つけやすくし、プロセスごとのPDCAを回しやすくする点に非常にメリットがあると思います。一方で、効率を追い求めるあまり、例えばマーケティングがリード取るだけ、インサイドセールスはアポ取るだけなど、自分のKPIを達成することしか考えなくなってしまうリスクがあると感じています。

 翻ってパートナーセールスというポジションでは、部分最適なんて全く求められておらず、売れる仕組みそのものを作る必要があります。そのため、各パートナー企業様との協業の全体像を俯瞰し、適切な打ち手を講じていく必要があります。

 THE MODEL式の営業組織に属することで得たファネルの考え方は大いに役立ちました。営業プロセスをファネルごとに分解し、ボトルネックを抽出、インパクトの大きな課題を優先して解決していくというサイクルを実践の中で繰り返すことで、事業全体を俯瞰するという思考の癖を身に着けることができました。同時に、抽出したボトルネックを解消するために各ファネルに関する知識を学ぶことも行うため、セールスという役割を中心としながらも周辺領域の知識を吸収することに繋がりました。

 一人のセールスでありながら、企画やマーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスなど複数領域を学ぶことができるのはパートナーセールスというポジションの大きなメリットだと感じています。

もちろん営業要素もめちゃくちゃある

 一つ目のメリットとして事業全体を俯瞰して見ることができる、複数領域について学ぶことができる、ということを書きましたが、一方で一人のセールスとしても大きく成長することが可能です。

 そもそもパートナーセールスでは、自社の商材をパートナー企業様に販売していただく、あるいは製品に組み込んでいただくなど、相手の行動を変化させる必要があります。そのためには、パートナー企業の理解や自社サービスのメリット、なぜ今やる必要があるのかなど、通常の営業と同様に抑えるべきポイントが存在します。
 また、ロジカルであれば良い、経済合理性のみ説けば良い、ということではなく、組織の力学や対面のモチベーションを考えなければいけない点も通常の営業と共通しています。

 つまり、通常の営業が商品やサービスを通じて顧客の課題を解決するのに対して、パートナーセールスは自社の営業支援やアライアンスを通じてパートナー企業様の課題を解決するという構図になっているため、パートナーセールスで成果を出すためには営業としての能力も磨く必要があると考えています。

マネジメントの疑似体験ができる

 マネジメントと一言で言っても組織や立場によってやることが変わると思うのですが、ここではPipelineの管理や中長期の計画の策定、個別担当者への案件相談などを指します。
 組織として当社サービスの拡販にご協力いただく場合、専任のセールスチームやプロジェクトメンバーをアサインいただけることも少なくなく、当然ながらそのチームを成功に導くことが私のmissionとなります。

 この状態になるとパートナー企業様といえど同じゴールを目指す仲間ですので、目標に対する進捗管理はもちろん、直販の成功事例やノウハウ、パートナー企業様の強みをうまく組み合わせて具体的なアクションに落とし込み、最終的な目標達成へ導く力が必要となります。

 これに付随してパートナー企業様の事業責任者の方とお話する機会が増え、社内においてもマネージャークラスの方との意見交換の機会が多くなります。

 私自身はこの経験を経て、一人だけで出せる成果の限界と、チームで出せる成果の可能性を感じることができました。
(裏話ですが、このとき当時の上司から「頑張り屋さんで終わるな」というフィードバックをいただき転機を迎えたことを強烈に覚えています。本当にありがとうございました。)

おわりに

 SaaS業界におけるパートナーセールスという役割は最近になってようやく広がってきたように思います。市場が成熟し直販のみの成長に限界が見える中で、今後はさらにパートナーセールスの市場価値が上がっていくのではないでしょうか。
 
 私自身パートナーセールスに挑戦したことで多くのことを学び、今後の更なる挑戦に向けたスタートラインに立つことができたと感じております。自分を成長させてくれたパートナーセールスというポジションが今後多くの人の可能性に繋がることを祈っています。

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