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『ココロとカラダとタマシイのこと』育児にはげみながら、精神科医の卵をしております。から…

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『ココロとカラダとタマシイのこと』育児にはげみながら、精神科医の卵をしております。からあげがだいすき。

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記事一覧

回想録

もっと、自由でいていいんだ。 既に認められた知性の枠に自分をあてはめようとするのではなくて、 それを参考にしつつ、困ってる人たちをみて自分が本当に必要だと思うこ…

co.ayu
3週間前
11

手厚い支援と自由

精神疾患における中途半端な診断基準やガイドラインというのは、臨床現場の自由を奪い、本来されていた個別化医療の機会を減らしているんじゃないか。 発達障害(ASD ADHD…

co.ayu
1か月前
9

結局、私何がしたいんだっけ

研修医1年目が終わった。 ずっと憧れていた精神科研修は、実際研修医の立場で回ってみると、期待を裏切られる結果となった。 一方で、ずっと敬遠していた脳神経内科は、…

co.ayu
1か月前
29

ひとの『精神』をしっかりみようと思ったら、やっぱり身体のことは切り離せないのかな。

実臨床を見ていると、心理学的な背景を大切にしているのが、意外にも精神科より内科の場合が多々あって驚く。

私は何になるのかな。どこにいっても在り方は変わらないんだけど、何科の医師になるんだろう。

co.ayu
3か月前
15

とっても具体的な教育法は、わかりやすい。でも具体的であればあるほど、目の前にいる自分の子どもに、適応できるものとは限らない。

だからこそ、巷にある沢山の教育法をかき集めるのを一度お休みして、そもそも自分にとっての教育とは、その目的とはって、演繹的に考えてく時間も大切だと思う。

co.ayu
3か月前
9

全ての子どもはユニークな個性をもって生まれてきて、そしてその個性を世界と調和させて生きることができたら幸せだと考えています。
そのために自分で考え、判断し、行動し、内省するための土台作りをするのが教育の一つの側面なのかもしれません。

(友人との会話でわたしが話した内容から)

co.ayu
3か月前
7

教えるときのコツ

人が生きていく上で、誰かになにかを教える場面は多々ある。 わかりやすいのは、学校の先生や親が子どもを教育する、医者が患者さんに医学的なことを伝える(患者教育とい…

co.ayu
3か月前
14

座敷童子

茶道具屋の扉をあけると、停めていた車の真後ろに男の子がいた 黒目がちな瞳でこちらをみている 「子どもがいるから!車動かしちゃだめだよ!」 車の中にいる家族にそう…

co.ayu
3か月前
6

将来のこと

35歳になっても将来のことについて迷っている。 2023年は念願の精神科研修があって、他にも内科や救急科やらを回って、 色んな人からいろんな助言をいただいた。 ひとつ…

co.ayu
4か月前
19

研修医

患者さんが主訴という形で問いかけをして それに対してわたしたち医療者が応えていく わからないことは調べて、上級医に聞いて、 それでもわからないことは、さらに文献…

co.ayu
4か月前
14

転んだ人を笑ってはいけない、彼は歩こうとしたのだ。

引用: 米倉誠一郎(日本の経営学者、1953年5月7日-)

co.ayu
6か月前
14

メンクリ探訪

仲の良い同期がこんなことを言っていた。 「医学部ってだけで、俺のオタク界隈の奴等に、どこのメンクリがいいか、めっちゃ聞かれるねん」 ほう、なるほどね。 なんの話…

co.ayu
7か月前
15

サッカーと勉強と思春期と..

※個人情報が特定されないように、情報を改変しているので、このお話はフィクションのようなものと捉えてください。  お尻を腫らした大学生がきた。 サッカーの試合中、…

co.ayu
10か月前
19

ずれ

わたしは結構器の小さなところがあって、ついつい目先のことに囚われて、大切なことを見失いそうになるときがある。 仕事をしていく上で、ふと「(ふと我に返って)わたし…

co.ayu
10か月前
12

Zero

研修医の同期で、研究者もしてる子がいる。 私は彼女と話してるとなんだかとても楽しくて、そしておそらく彼女も私と話すのが嫌いじゃないみたいで、ふらふらと病院内を歩…

co.ayu
10か月前
13

手術

突然のことで、全身麻酔を使った簡単な手術をうけてきた。 先々月までは毎日誰かの手術に立ち会って忙しく頭をフル回転させていたけど、今日は逆にできるだけ頭をとめてヒ…

co.ayu
10か月前
7
回想録

回想録

もっと、自由でいていいんだ。

既に認められた知性の枠に自分をあてはめようとするのではなくて、

それを参考にしつつ、困ってる人たちをみて自分が本当に必要だと思うことを突き詰めればいいんだ。

そして、それをやれる素養が自分にはあるんだ。

精神医学の巨匠と出逢って、そんなことを思いました。これからもっと学んでいこう。

手厚い支援と自由

手厚い支援と自由

精神疾患における中途半端な診断基準やガイドラインというのは、臨床現場の自由を奪い、本来されていた個別化医療の機会を減らしているんじゃないか。

発達障害(ASD ADHD)などの正常と異常がグラデーションで地続きで、どこから異常(診断すべき状態)かをとりあえず定めてみたって雰囲気の基準をみて、
またそれに付随する支援サービスなどの制度設計をみて、
ちょっと悶々とする。

本来なら100通りの仮説が

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結局、私何がしたいんだっけ

結局、私何がしたいんだっけ

研修医1年目が終わった。

ずっと憧れていた精神科研修は、実際研修医の立場で回ってみると、期待を裏切られる結果となった。

一方で、ずっと敬遠していた脳神経内科は、思いの外面白く、のびのびと自然体でいれて、客観的にみても適性があるようだった。

単純に、脳神経内科に行くべきかなと思う。
でも突き詰めると、脳神経内科で扱うような疾患、例えばパーキンソン病や脳卒中などに果たして興味があるのか・・・そこ

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ひとの『精神』をしっかりみようと思ったら、やっぱり身体のことは切り離せないのかな。

実臨床を見ていると、心理学的な背景を大切にしているのが、意外にも精神科より内科の場合が多々あって驚く。

私は何になるのかな。どこにいっても在り方は変わらないんだけど、何科の医師になるんだろう。

とっても具体的な教育法は、わかりやすい。でも具体的であればあるほど、目の前にいる自分の子どもに、適応できるものとは限らない。

だからこそ、巷にある沢山の教育法をかき集めるのを一度お休みして、そもそも自分にとっての教育とは、その目的とはって、演繹的に考えてく時間も大切だと思う。

全ての子どもはユニークな個性をもって生まれてきて、そしてその個性を世界と調和させて生きることができたら幸せだと考えています。
そのために自分で考え、判断し、行動し、内省するための土台作りをするのが教育の一つの側面なのかもしれません。

(友人との会話でわたしが話した内容から)

教えるときのコツ

教えるときのコツ

人が生きていく上で、誰かになにかを教える場面は多々ある。

わかりやすいのは、学校の先生や親が子どもを教育する、医者が患者さんに医学的なことを伝える(患者教育という言葉で言われたりする)、新しく引っ越してきた方に地域のことを教える、見知らぬ他人に道を訊かれて教える...

そんなありふれた「教える」に共通した、教えるをうまくいかせるコツがあるとしたら、

①穏やかに、②繰り返し言う、③気長に待つ

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座敷童子

座敷童子

茶道具屋の扉をあけると、停めていた車の真後ろに男の子がいた

黒目がちな瞳でこちらをみている

「子どもがいるから!車動かしちゃだめだよ!」

車の中にいる家族にそう合図する

年齢は3〜4くらいだろうか

むきゃきゃっと笑っていそうだけど決して音は聴こえない

「パパとママは?」

近づくと口周りとシャツに醤油のような汚れがついているのに気付く

その口から言葉は出てこない

「こんな車の近くに

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将来のこと

将来のこと

35歳になっても将来のことについて迷っている。

2023年は念願の精神科研修があって、他にも内科や救急科やらを回って、

色んな人からいろんな助言をいただいた。

ひとつは、精神科より内科のほうが向いてるんじゃないかと内科の先生方にいわれたこと。

もうひとつは、開業して自身のクリニックを創ってほしい(単にどこかで外来でもいいのかな)と数人の患者にすすめられたこと。

最後に、声を聴いてると落ち

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研修医

研修医

患者さんが主訴という形で問いかけをして

それに対してわたしたち医療者が応えていく

わからないことは調べて、上級医に聞いて、

それでもわからないことは、さらに文献を調べて

ときには全てに手が回らないこともある

教科書として正しいことをしてもよくならないこともある

生じてる課題の、真なる一次情報は患者さん自身だから、

一番よくみないといけないのは患者さんだ

文献や教科書や経験者の言うこ

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転んだ人を笑ってはいけない、彼は歩こうとしたのだ。

引用: 米倉誠一郎(日本の経営学者、1953年5月7日-)

メンクリ探訪

メンクリ探訪

仲の良い同期がこんなことを言っていた。

「医学部ってだけで、俺のオタク界隈の奴等に、どこのメンクリがいいか、めっちゃ聞かれるねん」

ほう、なるほどね。
なんの話をしているかさっぱりわからない。

「え、メンクリって、メンタルクリニックの略やで」

人は誰しも、なにかしら悩みを抱えていることが多いけれど、それだけでメンクリに行こうとはならない。ましてやセイシンカ(精神科)なんて、一度関わったら戻

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サッカーと勉強と思春期と..

サッカーと勉強と思春期と..

※個人情報が特定されないように、情報を改変しているので、このお話はフィクションのようなものと捉えてください。 

お尻を腫らした大学生がきた。

サッカーの試合中、正面から向かってくる相手選手をすり抜けようとするも、足が引っかかって派手にこけたらしい。

触った感じがかたくて血腫だろうなぁと思っていて、エコーやCTでも案の定そうだった。
IVR(血管をつめて血を止める手技)するほどじゃないことを確

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ずれ

ずれ

わたしは結構器の小さなところがあって、ついつい目先のことに囚われて、大切なことを見失いそうになるときがある。

仕事をしていく上で、ふと「(ふと我に返って)わたし浮いてないかな」「意見をはっきり言いすぎて生意気だと思われてないかな」「わたしは周りに迷惑かけてないだろうか」「指導医からはちゃんとヤバレジ(※使えない研修医の愛称)認定されてないだろうか」「指導医にデキレジと思われたかな(※使える研修医

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Zero

Zero

研修医の同期で、研究者もしてる子がいる。

私は彼女と話してるとなんだかとても楽しくて、そしておそらく彼女も私と話すのが嫌いじゃないみたいで、ふらふらと病院内を歩いてると目ざとく見つかって話し相手をさせてもらえる。

その日は(その日も)遺伝子の転写因子について、もはや講義なんじゃないかってくらいの濃さと親切さで解説されてたとき、

ふと何も考えずこう呟いた。

「その研究結果がわかったら...が

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手術

手術

突然のことで、全身麻酔を使った簡単な手術をうけてきた。

先々月までは毎日誰かの手術に立ち会って忙しく頭をフル回転させていたけど、今日は逆にできるだけ頭をとめてヒシッと緊張や不快感に耐えることに集中していた。

病院やオペ室の風景は日常のものなのに、点滴紐を垂らしてストレッチャーに乗った景色は完全に非日常なもので、慣れない侵襲に内心怯えながらも平気な顔する自分が、今までたくさん通り過ぎていった患者

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