ほんのひととき

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“旅や本にまつわる読みもの”を日々お届けするウェブマガジンです。月刊誌「ひととき」の人気連載や特集の一部、文化・歴史をテーマとする書籍の内容や、ウェブ限定記事もお楽しみいただけます。[運営]株式会社ウェッジ ✉️honno.hitotoki@wedge.co.jp

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    語りだす奈良 1300年のたからもの

    西山 厚
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    ひととき2024年6月号【特集】真珠のゆりかご 伊勢志摩へ ──人と自然が育む海の宝石

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    「そうだ 京都、行こう。」の30年

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    そうだ 京都、行こう。 御朱印帳BOOK春夏版

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    君たちはどの主義で生きるか ~バカバカしい例え話でめぐる世の中の主義・思想~

    さくら剛

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    ここでは、旅と本のウェブマガジン「ほんのひととき」の編集部が気になったnoteをまとめています。おもに、旅や文化歴史にまつわるもの、本や書店を紹介したもの、ほんのひとときの記事をご紹介いただいたものなど。

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    偉人たちが綴った日記、随筆、紀行を通してかつての京都の姿に思いを馳せ、時代を超えて人々を惹きつける古都の魅力をお伝えします。

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【皇居三の丸尚蔵館】開館記念展「皇室のみやび―受け継ぐ美―」(2024年5月21日~6月23日)の見どころを紹介!

 平成5年(1993)11月に開館した当初の名称は「宮内庁三の丸尚蔵館」。昭和天皇まで代々皇室に受け継がれてきた品々が上皇陛下と香淳皇后により国に寄贈されたことを機に、それらを保存・研究・公開するための施設として開館しました。  すでに30年にわたって皇室ゆかりの文物を展覧してきた「三の丸尚蔵館」ですが、皇居の敷地内にあるため、『そもそも「三の丸尚蔵館」て、入館できるの?』という声が現在も寄せられることがあるそうです。  令和元年(2019)からは収蔵品の増加や入館者の増

    • 永遠の旅人、松浦武四郎が画鬼・河鍋暁斎に依頼した涅槃図(東京都・静嘉堂文庫美術館で特別展)

      地下鉄千代田線の二重橋駅を降りてすぐの重要文化財・明治生命館の1階にある静嘉堂文庫美術館は、世田谷区岡本の地より2022年に移転し、開設されました。三菱第二代社長岩﨑彌之助(彌太郎の弟)とその息子・小彌太が収集した美術品約6,500点が所蔵されています。 永遠の旅人、松浦武四郎幕末から明治にかけて活躍し、北海道の名付け親として知られる松浦武四郎は、三重県松阪市、伊勢街道沿い生まれの探検家で著述家、好古家です。全国から伊勢参りに訪れる人々の姿を見ていた武四郎は旅人への憧れの気

      • 【文学フリマ東京38】御礼とご報告

        5月19日の「文学フリマ東京」でほんのひととき編集部のブースにお立ち寄りくださった皆さま、ありがとうございました! 初出店の文フリ、前日まで不安と期待が綯い交ぜでしたが当日はたくさんの方にお越しいただき、楽しくてあっという間の5時間でした。 とくに嬉しかったのは、日ごろほんのひとときを読んでくださってる方々と直接お会いできたこと。ブースに並べている本に興味を持っていただき、いろいろとお話しできたことも貴重な体験でした。 今回の目玉のひとつ、人気作家・さくら剛さんの書き下

        • 作家・井上靖が一番好きだった月夜の散歩道と仁和寺の二王門 |偉人たちの見た京都

          『氷壁』『天平の甍』『敦煌』『蒼き狼』等の長編小説や『猟銃』『闘牛』(芥川賞受賞作)等の短編小説で知られ、ノーベル文学賞候補にもなった、昭和を代表する作家・井上靖(1907~1991)は、学生時代とその後の数年間、京都に住んでいました。 靖は北海道上川郡旭川町(現・旭川市)に生まれましたが、軍医だった父が従軍して家を離れたため、母の郷里である静岡県田方郡狩野村湯ヶ島(現・伊豆市湯ヶ島)で育ちます。金沢の第四高等学校を経て、九州帝国大学に進学。しかし、聴講の興味を失ってほどな

        【皇居三の丸尚蔵館】開館記念展「皇室のみやび―受け継ぐ美―」(2024年5月21日~6月23日)の見どころを紹介!

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          【下田温泉あじさい祭】約300万本!あじさい群生日本一の下田公園(6/1〜30まで)

           6月頃に花盛りを迎えるあじさい。下田城址が自然公園として整備されている下田公園には、野生種のガクアジサイや西洋アジサイなど100を超える品種が植えられており、訪れる人の目を楽しませてくれる。ピーク時には300万本ものあじさいが咲き乱れ、圧倒的な景色が広がる。  また、毎年この時期には「下田温泉あじさい祭」が開かれ、期間中はさまざまな売店が並び、地元のグルメが味わえるのも魅力。下田港は金目鯛の水揚げ日本一で、「あじさい茶屋」では、金目鯛の入ったお手製「キンメコロッケ」が自慢

          【下田温泉あじさい祭】約300万本!あじさい群生日本一の下田公園(6/1〜30まで)

          平安京以前の京都には何があったのか?

          文=古川順弘(文筆家) 喧騒の京都を離れて辿る静謐の古社たち 日本の観光地として長らくナンバーワンの人気を誇ってきた京都だが、近年は観光客の過剰さが話題にのぼることが多い。とくに目を引くのは外国人観光客の多さだ。そして観光客の大幅な増加は、騒音・ゴミ・渋滞・マナー違反などのトラブルを引き起こし、いわゆるオーバーツーリズム(観光公害)という問題を生じさせている。  インバウンドも含め、京都を訪れる観光客はコロナ禍で一時は激減したものの、コロナへの警戒が薄れるにつれて着実に

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          【善徳寺 杜人舎】富山・土徳の里に誕生した“泊まれる民藝館”

           民藝運動の創始者である柳宗悦は、富山県西部・砺波平野の自然によって育まれた精神風土を「土徳」と呼び、そこに民藝思想との重なりを見いだした。今春、土徳の里の人々の信仰を集める城端別院善徳寺の敷地内に、宿泊や食事、買い物などができる施設「善徳寺杜人舎」がグランドオープン。  1階は誰でも利用できるカフェとショップ、講堂、コワーキングスペースを備える。カフェでは地域の食材を用いたメニューを民藝の器で提供。ショップには、民藝運動の巨匠の作品や、全国の民藝の器、杜人舎セレクトの物産

          【善徳寺 杜人舎】富山・土徳の里に誕生した“泊まれる民藝館”

          ひと粒の命を輝かせる人々|真珠のゆりかご 伊勢志摩へ(ひととき6月号特集)

          “ハネ珠”に価値を与える 尾崎ななみさんにとって、志摩市英虞湾にある祖父・中北敏広さんの真珠養殖場は遊び場だった。学校が休みになると、両親に連れられて伊勢市から会いに行ったのだ。祖父の操る船が軽快なエンジン音を立てて、青い空を映した穏やかな海をすべっていく。入り組んだリアス海岸で水平線は見えないけれど、どこまでも続く緑の海岸線と、その間に浮かぶ真珠養殖の筏を眺めていた。船に乗るのは楽しかったし、日に焼けた頑健な祖父は頼もしかった。筏に着いて船が停まると、小さな波が音を立てるの

          ひと粒の命を輝かせる人々|真珠のゆりかご 伊勢志摩へ(ひととき6月号特集)

          公苑と公園|牟田都子(校正者)

           そこで過ごした10年以上、ずっと「馬事公園」だと思っていた。引っ越してきたのは小学校に上がる前だったから、大人の口にする「ばじこうえん」という音を、「馬事公苑」と正しく変換することができなかったのだ。さらにいえば、「馬事」が何を意味するのかもわかっていなかった。いまなら、JRA(日本中央競馬会)が「国内における馬事振興・乗馬普及の拠点」として運営している場所ゆえの名称だと、すんなり理解できるのだけれど。  あの頃、公苑というのはどこも自分の家の庭くらいの感覚で遊びにいける

          公苑と公園|牟田都子(校正者)

          日本人と真珠──白珠に託す想い|真珠のゆりかご 伊勢志摩へ(ひととき6月号特集)

           真珠に何かの役割があるとすれば、その第一は贈物ということになるのではないか。他者への礼を表すのに、この小さな、深い輝きを持った珠はまことに相応しい。円いかたちは見る人を穏やかな気分にさせ、白い色は純粋な好意を感じさせる。掌に置いて眺めれば、贈り主の心情がほのぼのと伝わってくる。  古代の人々もこのことを思っていただろうか。『魏志倭人伝』には倭から魏に白珠が贈られた記録がある。藤原道長の日記『御堂関白記』によれば、宋に帰朝する僧の進物に毛皮や螺鈿と並んで「大真珠五顆*1」を

          日本人と真珠──白珠に託す想い|真珠のゆりかご 伊勢志摩へ(ひととき6月号特集)

          弘前・シド亭の特製ロース網焼きステーキ|柳家喬太郎の旅メシ道中記

          大好きな柳家の叔父さん五代目柳家小さん*。あたしの大師匠です。大師匠には直弟子だけでもたくさんいるのですが、そのひとりに柳家小三太という、芸筋ではあたしの叔父にあたる兄さんがいます。 “柳家の秘密兵器”という異名を持つ兄さん。その理由は高座を見ていただく以外に説明ができないのですが、とにかく仲間から愛されていて、あたしも大好きな兄さんです。   兄さんは大師匠にも愛されてました。あたしが前座か二ツ目のころの思い出ですがね、ある年の元旦。大師匠は剣道家でもありましたから、目

          弘前・シド亭の特製ロース網焼きステーキ|柳家喬太郎の旅メシ道中記

          【若狭のお箸】若狭の美しさを表現した現代の箸づくり(福井県小浜市)

          「御食国」として都に豊かな食材を運んできた福井県小浜市は現在、箸の一大生産地として栄える町。全国に流通する塗箸の8割がここで生まれているという。その背景に、400年以上の歴史をもつ伝統工芸品・若狭塗があることは間違いない。かつて漁師が副業として若狭塗の箸づくりをしていたことが、箸産業のルーツのひとつだ。 「若狭塗の模様は、卵殻と貝殻、松葉や菜種などの自然素材で描いていきます。色漆を塗り、金箔を置き、さらに漆を塗り重ねます。その後、研ぎ出しによってきらめく模様を出すのが若狭塗

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          旅の方法 大平一枝(作家・エッセイスト)

           仕事部屋のコピー機の上に、息子の就活用エントリーシートがあった。七年前のことだ。第一志望の国際協力機関への下書きらしい。つい志望動機を盗み読んでしまった。”幼い頃、よく家族旅行をして、バリ島で自分と同じ年くらいの物乞いの少年と会った。国際社会の格差を初めて実感したその出来事が志望の原点“というようなことが書かれていて驚いた。  私も夫も不安定なフリーランスだが、休みだけは自由にとれる。貯金をはたいては、幼い息子・娘を連れて十日ほど旅をした。都会のホテルは家族四人だと高く付

          旅の方法 大平一枝(作家・エッセイスト)

          南九州ウイスキー紀行[本坊酒造マルス津貫蒸溜所]

          九州産ウイスキーはここから始まった 鹿児島市内から車で約1時間半。薩摩半島の西岸を縦走する国道270号線をひたすら南下すると、緑豊かな起伏の連なりから、突如、黒い直方体がにゅっと姿を現す。本坊酒造マルス津貫蒸溜所である。  本坊酒造は鹿児島の地で創業150年を誇る焼酎メーカーの雄だが、2016(平成28)年からここ津貫でウイスキーも造っている。しかも、2023年にはわずか7年目にして、世界的な酒類コンペティションで最高賞を受賞したというから驚く。  本坊酒造のウイスキー造

          南九州ウイスキー紀行[本坊酒造マルス津貫蒸溜所]

          ヨーロッパ軒総本店の3種盛スペシャルカツ丼(福井県福井市)|柳家喬太郎の旅メシ道中記

           長らく、ソースカツ丼の主役は「カツ」だと思って生きてきました。けど、福井のヨーロッパ軒総本店のソースカツ丼は違った。まさかの「ソース」が主役だったんです。  その理由については店の歴史を紐解……ける字数じゃないのでざっくり話しますとね、ヨーロッパ軒のソースカツ丼は創業者の高畠増太郎さんが、修業先のドイツで出会ったウスターソースのおいしさを日本人に広めるために考案した料理なんです。つまり“始めにソースありき”。ソースをかけたご飯をおいしく食べるための名脇役に選ばれたのがウィ

          ヨーロッパ軒総本店の3種盛スペシャルカツ丼(福井県福井市)|柳家喬太郎の旅メシ道中記

          「足踏み状態に思えた時間こそ成長のタイミングでした」田中康平(恐竜研究者)|わたしの20代

           恐竜の卵の化石をずっと研究し続けてきましたが、思えば私の20代は、卵の中にいるような状態でした。殻の外からは変化していないように見えても、中では着実に成長している。あの頃は、そんなことには全く気づいていませんでしたが。  恐竜に興味を持ったのは、幼い頃に出合った絵本がきっかけです。それを見ながらよく恐竜の絵を描いていました。やがて恐竜を研究する人になりたいと思うようになって、高校卒業後は北海道大学理学部へ進学。当時、日本の大学には恐竜を専門に扱う研究室がなく、近い分野の勉

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