見出し画像

【無ければ作る海外生活】 「みりん」を仕込んだ

米麹の作り方が分かった後、自作の麹で塩麹、醤油麹、味噌を仕込み、その後「みりん」に挑戦しました。これは自分ではできなかったので友人のzoomワークショップに参加させていただきました。(味噌編も近々書こうと思います!)


【1月の仕込】 気温 25°C 😀

カンボジアで最高の季節は、12月と1月です。
特にシェムリアップはプノンペンより北部にあり、内陸に位置するからか、最低気温がプノンペンよりも低く、20度を切ることも結構あります。日中も30度を超えず、楽園のような短い秋を楽しめます。(アンコール遺跡観光はこの時期をお勧めします!)

そんな中、麹を仕込み、「枯らし」作業をしました。「枯らし」は、麹の菌がモフモフしていい感じになったところで、麹に風を通して乾燥させて長期保存ができるようにするものです。

マンゴー干し用の網を使いました。

しかし、みりんの仕込みの日には若干間に合わず、完全に乾く前の「半生」程度の麹となりました。

作業中、完全に写真を撮るのを忘れましたが、材料はこんな感じです。

  1. 米麹

  2. 蒸した餅米

  3. ウォッカ(焼酎が手に入る人は焼酎)

以上を混ぜて瓶に仕込みます。
ヨーロッパ組と私は焼酎が手に入らず、ウォッカでした。ドイツの方はスウェーデンのアブソルートを使っていて、私はアンコールマーケットで買えたポリアコフと言うものでした。(あ、焼酎が手に入りそうなお店、今さらながら思い出しました…あああ)

これがみりんとは思えない

ポリアコフはキリル文字が書いてあったのでロシア原産だとずっと思っていましたが、確かめてみるとフランス原産と書いてあり驚きました!やはりフランスとの貿易が強いのですね。

【4月の搾り】気温 41°C 🥵

3ヶ月後の4月27日、いい色になってきたみりんの搾りを行いました。この頃、東南アジアに熱波が来ていました。

Zoomに入ると、「カンボジア何度ですか?」と聞かれ、「41度ですよ、もう笑うしかないですよね」と言うと、「こっちも今41度です」とバングラデシュ在住の先生。ネタにしたつもりが、気温40°C前後の熱波エリアの方が結構いて、熱波トークで盛り上がりました。

40°Cなんて生まれて初めて!と半分ワクワクしてたら、その後9日間続きました。倒れそうです。
体感気温46度

外から帰ってきたばかりだったので、室温も38度でした。
室温で麹を起せますね、と先生(普段の製麹の時には、40度弱を保つのが大変なのです)。

上澄が黄金色になってきました。

搾りに必要な道具

家にあるものだけで揃いました。

  1. ボウル

  2. ざる

  3. おたまやすりこぎなど、濾すときに使う棒

参加者はほぼ外国在住で(でないと、わざわざみりんを作りませんよね)この4の棒が様々で面白かったです。

私はベトナムで買ったLock and Lockの普通のおたまでしたが、ドイツの方はザワークラウトを押し込む棒、バングラデシュの方はラッシーをかき混ぜる棒、と見たことのない道具がZoomの画面に並びました。

ボウル、ざる、晒

瓶の中の液体と麹・餅米を全部ザルにあけます。

取れた水分(これが、みりん)

おたまでザルに麹と餅米を押し付けて、水分(みりん)を搾ります。

最後に晒で搾り、餅米と麹に水分が残らないようにします。この搾りかすが「こぼれ梅」と呼ばれるものだそうです。

左から、こぼれ梅(搾りかす)、搾り後のみりん、利用したウォッカ(ポリアコフ)

この、「こぼれ梅」とバターとレーズンを混ぜて固めると「みりんのラムレーズンバター風」となり、絶品だそうです。
レーズンがなかったのでそれは諦め、夕食のハンバーグに混ぜてみました(これも美味しかったです)。

一週間後

1週間後、濁っていた液体の白い部分が完全に下に沈み、上に琥珀色のみりんができました。本当に綺麗です!上澄だけ取るやり方も教わりました。道具が手に入ったらやってみたいです。

お味は、「ウォッカの味と匂いがするみりん」で、不思議です。料理で完全にアルコールが飛ぶとみりんっぽくなるのでしょうか。試してみます。

残ったウォッカの利用方法

残ったウォッカをどうしようかなーと思っていると、先生が「ウォッカは容器の消毒にいいですよ」とのこと。

スプレーボトルに入れて消毒液としてシューシュー、そういえば製麹の時にいいなあと思っていたのでした。

調べてみるとウォッカは濾過を何度もして不純物がほとんどないお酒なので、クリーニング全般にいいそうです。鏡の汚れととガスコンロの油汚れが綺麗に落ちました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?