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超AI時代に突き進むユーザと置いていかれるスタートアップ

代表の榎本です。毎日えっこんなことできるのという、驚きの技術が発表されてます。今日は昨年から感じていた、実はスタートアップが置いていかれてるについて整理できたので書きます。

今起きていること

生成AIは、文章をはじめ画像、動画、音楽などを文字通り生成する力を持っています。これまでは人間が行なっていた執筆、画像・動画作成などをAIによって行えるようになります。単体ではなんだそんなことかですが、例えば、お客様からの電話応答、さらにはビデオ会議にAIが応対するなど、映画やアニメの世界がすぐそこにきています。

さらに大事なのはコンテンツのオンデマンド化です。これまで動画を作る、画像をつくる、さらにはソフトウェアをつくるといった作業大変で、たくさんの種類を同時につくって、比較することは難しかったですが、これからは可能になります。例えば朝起きると、自分好みの情報が収集されてまとまってる、ここまではグノシーや古くはRSSリーダで実現できていましたが、今回は自分好みにリライトされて動画が生成される、そんな時代がやってきました。

IT業界は概ね10年に1回大きな技術革新がやってきます、1995-2000年のドットコムバブルから、2000年前半は常時接続でPCインターネットが伸びました。2010年代はモバイルシフト、乗り遅れて多くの企業が死にました。そして2023年からはAIシフトです。

AIシフトの肝はコンテンツのオンデマンド化ですので、ソフトウェア自体が使う人、タイミングに合わせて自動で生成されます。これまでもA/Bテストはありましたが、もはやAパターン、Bパターンではなく、その人に合わせたソフトウェアになる。もっと言うと、そもそもアプリやソフトウェアが、スマートフォンやPCから起動するのではなく、その場でつくられて実行されるようになります

突き進むユーザと置いていかれるスタートアップ

この超AI時代に、ユーザは機敏に対応し、報告資料をつくるのにChatGPTを使うんだけど、ハルシネーションがという会話が、70歳ちかい元官僚から聞けたり、個人で広告代理店をしてる人が、営業資料づくりに活用したりしています。下記のXのポストは税理士さんがkintoneの設定にGPTを活用しています。

一方でスタートアップが置いていかれてるのが、当初から気になっています。2012年以降日本でも多くのスタートアップが登場しています。多くのスタートアップはソフトウェアを作っています。特にSaaSは、これまで高価だったソフトウェアをワンオフで作るのではなく、みんなでシェアすることで、安く手に入れましょうですが、時代は大きくワンオフに向かいますので、多くのスタートアップが影響を受けます

また2023年末に登場したGPTsによって、タスクをAIが行うことが可能なりました。例えば今日のニュースを集めて動画にするGPTsを組めば、自分専用の動画をすぐに作ってたり、そもそも課題をソフトウェアで解決するのではなく、AIに代わりにやってもらい、人間はチェックするだけにできる場合も多数あります。

例えば、らくらくお礼メールくんは、イベントでもらった名刺を撮影して、その場でお礼メールを送ってくれます。今まではSansanに取り込んで、メールを送ってだったのがその場でシュッとAIにお願いできるわけです。

さらに今後はGPTs同士のChainも進みます。らくらくお礼メールくんを起点に、データ管理君と連携して社内DBであるKintoneにデータを蓄えたり、Kintoneのデータをもとに、マーケメールを自動作成・送信する、らくらくマーケメール君と連動させると言う世界が実現できます。

サンクコストを恐れず今の事業をもう一度考えよう

スタートアップは多くの資金・時間をかけてソフトウェア、顧客を開拓してきたと思いますが、サンクコストを恐れずに再考しないとまずい時代に来たと思います。PCからスマホにシフトした時、Yahooオークションはすぐに対応できずに複雑なまま維持され、一方でスマホに最適なフリマという形で、必要最小限の情報を入力して売買できるプラットフォームとして、フリル、メルカリが登場し大きく伸びました。

モバイルシフトで対応できず大くの企業が後退したり潰れました。また日本固有のガラケーからスマホへのシフトも多くの企業で進まず、mixiがFacebookに置きかわり、ガラケーでは王者だったモバゲーやグリーも敗退しています。

今回のAIシフトは、人間がソフトウェアをかえさずに自然言語でコンピュータと対話できる、大きな転換点で、ルールが大きくかわります。残念ながらプラットフォーマーが強く、今やってる事業はAIシフトでどういうポジションになるのかを再度考えサンクコストを恐れずに事業を作り直す必要があると思います。




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