湯村りす (Yumura Risu)

詩と、旅のエッセイを書きます。自由気ままに綴っていきます。

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青のウズベキスタン

SNSで偶然目にした1枚の写真を忘れられず、どうしてもサマルカンドへ行ってみたかった。 以前、モロッコだったかスペインだったか…で出会ったツアー客のご夫婦が「スタンが付く国以外にはだいたい行きました。コスタリカなんて良かったですよ、治安がものすごく良い」と言っていたのが頭の片隅に引っかかっており、治安については若干ドキドキしつつもウズベキスタンへの憧れは捨てきれなかった。 今なら日本からタシケントへの直行便がありますよ、の一言に後押しされて、旅行好きの祖母を誘ってみた。 祖母

    • 【詩】 忘れもの 他3篇

      Xで公開していた4篇の詩。 せっかくですので、こちらにも載せます。 写真付きでお楽しみください。 この四つの画像はゆとれひとゆとりさんが作ってくれました。 文字だけと写真つき。フォントの大きさや種類。縦書きか横書きか。詩は色々な要素によって、何度でも楽しめるものだと思いました。

      • 文学フリマ東京38に出店しました。【イベントレポ】

        5月19日(日) 流通センターで行われる最後の文学フリマ東京。ねこのひげ書店、出店者として参加してきました。東京への出店は初めてです。 感じたこと、反省点・よかった点、通販のお知らせ、最後に買った本について書きます。 ■感じたこと とにかく人が多い!特に第一展示場の入り口付近は歩けないくらい。体力勝負です。 これだけたくさんのブースが集まる中で、人の目に留まるということはとても難しいのだと思った。それでも、「SNSで見ました」という声や「猫が好きで…」と言って来てくださっ

        • #zakki03 「5月の日記」

          昔のものですが、実家を掃除していたら出てきた、一瞬別名義で活動していた時の詩。「安全ピン」をお題として書かなきゃいけなかったもののよう。読んでいる本の影響を受けやすいので、こう言う作風の時期もあった…。 この時期の詩はあかるく、さわやかにいようと無理をしているみたいに見えてどうも落ち着かないです。 実家では、長年してみたかった酒蔵巡りをした。あの細い通りはずっと車で通り過ぎるだけだったから、楽しかったし地元のことがまた少しだけ好きになれた気がした。 昔聴いていたCDを引っ張

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          【新刊】詩集「名もなき町で生きるということ」

          5/19(日)の文学フリマ東京38にて発売予定の新刊「名もなき町で生きるということ」について簡単にご紹介をします。サンプルもありますので、お楽しみください。 今回もサークル「ねこのひげ書店」として、ゆとれひとゆとりさんと一緒に作った詩集です。テーマは「町」と「生活」。 今作はお題に沿って詩を書くことにしました。一つのお題に対して二人がそれぞれ詩を書いていく構成で、noteやXで募集をかけ、寄せていただいたお題もすべて登場します。 「学校」「家」「職場」「町」の四つの場所で

          【新刊】詩集「名もなき町で生きるということ」

          「文学フリマ東京38」に出店します。

          5月19日(日)に東京流通センターにて開催される「文学フリマ東京38」に出店します。 今回も、前回の広島に引き続きサークル「ねこのひげ書店」として出店します。 ブースの場所はこちら。せ-15です。 *お品書き 【新刊】詩集「名もなき町で生きるということ」 テーマは「生活」と「町」。 「学校」「家」「職場」「町」の四つの場所で続いていく生活の詩を、お題に沿って書いていきます。一つのお題に対して、ねこのひげ書店の二人がそれぞれ詩を書く形式です。 お題は二人が持ち寄ったもの

          「文学フリマ東京38」に出店します。

          【詩】 真似事

          レストランやりたかった ずっと昔からやりたかった 和風れすとらん料理上手 って木の棒で砂場に書いて 店を構えてみた 洗剤の空箱でご飯を炊いて 団子をゆるく握る 沈丁花のスープは香り高くて人気があった 落ちてるのを使うからタダ、 スギナの和え物はシャベルで丁寧に切った    いらっしゃいませ お客さんは祖母と猫のエマ 美味しいねって目を細めて 騙されてくれた 淡い時間は急ぎ足で 私は結局 レストランやれませんでした 優しくない人を拒みたくて 病名までつけられ

          3月が終わっていく

          2023年の3月、自分の作品をもっと外に出していこうと重たい腰を上げて、noteを始めました。あっという間に1年が経ちました。 この1年の振り返りを少し書いてみたいと思います。 初めて詩を書いたのは5歳の時でした。それは詩と呼べるものではないのかもしれないけれど、当時の私が詩だと思って書いたので詩です。 それからは細々と。2009年から2014年ごろまではものすごいスピードでじゃんじゃん書いていました。それが私生活が忙しく(楽しく)なると共に失速して、2016年、2019年

          3月が終わっていく

          【詩】 手紙

          ここが私の居場所だと 秋風を切り取って 一等星で貼り付けて 心の動くままに書いていた 不格好な文字でも心は一つ一つに込めた まだ顔も知らないあなたが 温かくなれますようにと 月日が流れて 歯痒いけれど私は 前略 お元気ですか 紡いできた時間は灰になる 涙模様の空に救われた (詩集「喫茶ニューロマンティック」収録作品) ◎詩集の紹介動画はこちら ◎通販はこちら

          【写真&詩】 葉月なゆさんとのコラボ作品「見上げる」「夕日」

          今日は、noteとXのフォロワーさんである葉月なゆさんとのコラボ作品のご紹介です。 私の撮影した二枚の写真に、葉月さんが心温まる詩を乗せてくださいました。「見上げる」と「夕日」。この季節の気分にぴったりな二つの作品は、こちらの葉月さんの記事から是非ご覧ください♪ "ただ存在する幸せを知る"、"夕日が溢れてる"と言う表現が特に心にじんわりと沁みました。 葉月さん、素敵な作品をありがとうございました!何気なく撮った風景の写真が、とても大切なものになりました。 せっかくなので

          【写真&詩】 葉月なゆさんとのコラボ作品「見上げる」「夕日」

          文学フリマに初出店しました。【イベントレポ】

          初めて出店者として参加した、文学フリマ広島6が無事に終わりました。サークル「ねこのひげ書店」として、詩集2冊とミニ詩集1冊、アクリルキーホルダーを販売しました。 自分の作品を売るということ自体が初めてで、1冊も売れなかったらどうしようと不安な気持ちになったり、逆に売れすぎて午後困るんちゃうかな!?と無敵モードになってみたり、未知すぎて準備段階の感情はジェットコースターのようでした。 終わってみて、イベントに出て本当に良かったと思います!Xやnoteのフォロワーさんや詩誌「w

          文学フリマに初出店しました。【イベントレポ】

          文学フリマ広島6*お品書きと本の紹介

          2024年2月25日(日)に広島県立広島産業会館にて行なわれる、文学フリマ広島6に「ねこのひげ書店」として初出店します。ブースの場所はF-32です。 今回は、お品書きと持っていく本の紹介をします。入場無料なのでぜひお越しください! *お品書き ・詩集「喫茶ニューロマンティック」 ・詩集「ZOO」 ・アクリルキーホルダー(4種類) ・ミニ詩集「A to Z」 を販売します。 内容盛りだくさんなフリーペーパーもございますので、どなたでもお気軽にお立ち寄りください。 詩集に収

          文学フリマ広島6*お品書きと本の紹介

          【詩】 コップ

          何を注ぐの 壊れかけた取っ手が耐えられるもの 不満の果肉入りジュース 哀しみの下流から掬い取ったミルク それとも天邪鬼が照れ隠しに吐いた台詞を 何時でも見られるようにしておきますか 風が吹いて ついに倒れて砕け散った白いコップ いつも丁度良い大きさでいてくれたね オレンジの花の絵が可愛かった 一度壊れたものでも直せる限り直しますと 云われた私は首を横に振りました 欠片でなく破片だった それでも懸命に捨ったの (詩集「喫茶ニューロマンティック」収録作品) 〜追記〜 こ

          「文学フリマ広島6」に出店します。

          2月25日(日)に「文学フリマ広島6」が広島県立広島産業会館にて開催されます。 私も当日は「ねこのひげ書店」として出店します。 ブースの場所はこちら。F-32です。 今回初出店となります。文学フリマへは、昨年11月東京で行われた「文学フリマ東京37」にふらっと参加したのが初めてです。会場の雰囲気を味わって、私も出したい!!と思ってから、こんなに早く実現するとは…! そう、今回の広島への参加は遠征となります!前日の土曜日には観光もできたらいいな…と楽しみにしています。 さ

          「文学フリマ広島6」に出店します。

          思い入れの強い場所として、蓼科、下関、バリがある。それらは私の書くものに、少なからず影響していると思う。

          思い入れの強い場所として、蓼科、下関、バリがある。それらは私の書くものに、少なからず影響していると思う。

          【詩】 Number 505より

           ミイラの心  抒情詩に包まれて  波打つよ  目には見えない光が沁みてゆく  気泡が入ったままではどうも居心地が悪い  私の言葉はいつもそんなふうだったから  どうしてその洞穴のような  深い 暗いところへ響いていったのか  わからない  隣の住民は日に一度  ラメ入りの海を洗濯して  フローラルのアロマを飛散させる  春と夏のあわいに立ち尽くす鼻歌を  全部嘘だったことにして  うっすら見えていた星まで  はらりと堕としてしまったよ    その嘘の向こう側で待っている

          【詩】 Number 505より