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死ぬこと以外はかすり傷、まずは一歩踏み出してみて 【審査員・水野氏インタビュー】

2024年6月に初開催されるStartup Weekend 熱海。週末を活用してアイデアをカタチにする「スタートアップ体験」を行う本イベントでは、起業家や投資家として活躍されている方をお招きして、コーチングや審査を行っていただきます。

今回は、審査員を務める、フィンテックス株式会社 代表取締役 / エメックス・ジャパン合同会社 代表社員 CEOの水野滋さんにお話を伺い、起業で大切な考え方を教えてもらいました。

■プロフィール:水野滋さん
1968年東京生まれ。慶應義塾大学を卒業後、日商岩井(現双日)入社。1999年、マイクロソフト社の協力のもとITベンチャーを設立し、COOとして事業売却に成功。2006年には、ASKULでSOLOELやLOHACOの設立に貢献した。
現在は、2019年に設立したエメックス・ジャパン合同会社の代表社員CEO、2023年に設立したフィンテックス株式会社の代表取締役を務める。


スタートアップはしんどいけれど、それが楽しい

ーー簡単に自己紹介をお願いします。

1991年に大学を卒業し、まずは大手総合商社に入社しました。経理財務、ドイツ駐在、新会社設立などを経験した後、9年目に独立し、スタートアップの世界に入りました。

現在は、代表取締役を務めるフィンテックス株式会社で電子e決済サービス「e-Debit」を提供するほか、エメックス・ジャパン合同会社の代表社員としてベンチャー支援や起業家育成を行っています。

エメックス・ジャパン合同会社 代表社員CEO / フィンテックス株式会社 代表取締役
水野滋さん

ーー大手企業からスタートアップの道に進まれたのですね。スタートアップならではの大変な場面にも多く直面してきたことと思います。

そうですね。まずITベンチャーを起業するとき、当時は終身雇用が当たり前で転職すること自体がほとんどないような時代だったので、世の中からは異端児扱いされました。

事業をする上でも、しんどいことしかなかったと言っても過言ではありません。ただ、すべてが順風満帆なことはありえないし、それが楽しいとも感じています。


ビジネスも自転車も同じ。早く転んで、早く成長

ーーしんどいことを楽しいと思える背景には、どんな考え方があるのでしょうか?

成功の前に失敗があるのは当たり前だと考えています。スタートアップも自転車と同じで、はじめから成功する人はいないんです。転んで怪我をするのをこわがる人が多いですが、傷が多い人の方が早く上手になっていくものです。

自転車に乗るとき、最初はヘルメットやプロテクター、補助輪をつけて、後ろの人に支えてもらいながら練習しますよね。そうすると、転んだとしても死にはしないんです。

それと同じで、まずはついて行きたいと思うメンターや志を同じくした仲間に支えてもらい、転んでみることが大切です。死ぬこと以外はかすり傷なので、「早く転べ、いっぱい転べ」と伝えたいですね。

「生まれたときがオンで死ぬときがオフ。どうやったら楽しめるかを考えている」と笑う水野さん

ーー水野さんは起業家支援もされていますが、転ばないようにじっくり悩んでから起業する方と、転んでもいいからとすぐに起業する方はどちらが多いですか?

圧倒的に前者です。起業する人は、やると決めた日から動いていますね。「考える前に動く」なんです。これがスタートアップをする人にとって、すごく重要なことです。

何かを始めるとき、会社を登記して事務所を借りなくては…と立ち止まりがちだけれど、そんなのは二の次、三の次。とにかく動き始めることが大切です。

遊び感覚で気軽に参加してほしい

はじめから成功する人はいないから、まずは気軽に転んでみることが大切

ーー最後に、Startup Weekend 熱海に参加するか迷っている方に向けて、メッセージをいただけますか?

とにかく参加することが、第一歩です。起業に興味があるなら、自信がないとか、自分はまだまだとか考えず、どんなものだろうと遊び感覚で参加してみればいいのです。

どういうアイデアが出せたかや結果を残せたかはプラスアルファであって、参加することに大きな意義があると思います。熱海という場所で、仲間とともに楽しく一歩を踏み出してほしいです。



編集後記

起業はリスクが高い、まずはプランをしっかり練ってから動かなくては…と考えてしまうかもしれませんが、水野さんは「まず動くことが大切」だと語ります。これは、Startup Weekendのキャッチフレーズ「No talk, All action!」とも通ずるものです。

Startup Weekendは週末の54時間。もし失敗したとしても、死ぬわけではありません。「早く転べ、いっぱい転べ」の教えにしたがって、はじめの一歩を踏み出してみましょう。

▼ 参加申し込みはこちらから

週末は熱海で過ごしているという水野さんに熱海の好きなところを伺うと、「海があって、山があって、魚がおいしくて、温泉があって、本物のレトロがあって…」と魅力をたくさん語ってくれました。

最後に、水野さんおすすめのレトロなお店を2軒紹介して、記事を終えることにします。どちらも会場から徒歩3分ほどなので、ぜひ足を運んでみてください。

▼ スコット

▼ 宝亭

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