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『54字が織りなす物語』~9×6マスの世界~リテラ探求学習研究レポート

「54字の物語」という本に出会った新6年生Tさん。

その短い文章で描かれた世界の奥深さ、面白さを読み解き、分かりやすく紹介してくれました。

最後には、自分で作った54字の物語を披露しています。

この研究をしたのは新小学6年生のS・Tさんです。



■プレゼンテーション動画


■リテラの先生からのコメント

たった54字の中に「なるほど!」と思わせる仕掛けが用意されているのが面白いですね!
そして、自分も書いてみたくなるところが、54字の物語の魅力ですね。
Sさんの作品も、意味を考えたくなるうまい仕掛けがありましたね!
読んで楽しい・書いて楽しい54字の物語を教えてくれて、ありがとう。


■テキスト資料

この本は、一つのお話が54字ぴったりで書かれている短編集です。
物語だけではなく、クイズもあります。
一つ一つのお話に解説が付いています。
物語が短くまとまっていて、とても読みやすいです。
しかも、問題の発想が面白いです。
学校の友達が読んでいて、「すごく面白いよ。読んでみて」とオススメされたので、読みはじめました。
読んでみると、とても面白くてはまりました。
今回の発表では、この本の魅力を皆さんにも伝えられたらいいな、と思います。
まず、私が特に気に入った3つのお話を紹介します。


1つ目は、こちらです。
「昔からの友人と久しぶりに長時間飲んだ。○○飲んだ俺は500円の支払い、○○飲んだ友人は5000円を支払った。」
○○の中には同じ熟語が入ります。
みなさんは、わかりましたか?
答えは、「いっぱい」です。
「俺は、お酒を一杯飲んだ。」
この「一杯」は、「1杯、2杯」と数える時の言葉です。
それに対して、「友人は、お酒を一杯飲んだ。」
この「一杯」は、「たくさん」という意味の「いっぱい」です。


2つ目はこちらです。
「店に魚が5匹並んでいる。そこに猫がやってきて2匹くわえていった。店員が見ると魚は3匹でなく○○匹になっていた。」
○○の中には、数字が入ります。
みなさんはわかりましたか?
答えは、「7」匹です。
猫が2匹「くわえて」いったとありますが、この「くわえる」は、2匹「持ち去る」という意味の「くわえる」ではなく、2匹「追加する」の意味の「加える」なのです。


最後に紹介するのは、こちらです。
これは、クイズではなく物語です。
「『ただいま』と言えば『お帰りなさい』と返ってくる新生活が始まった。家賃も安いし、こんな一人暮らしも悪くない。」
一文目を読んだだけだと、家で家族が待っている新生活をおくっているように聞こえます。
でも、二文目を読んでみると、主人公が一人暮らしをしていることがわかります。
家には誰もいないはずなのに、「ただいま」と言ったら「お帰りなさい」と声が返ってくるということです。
これは、きっと幽霊の仕業にちがいないですね!


ここからは、私が作った2つのお話を紹介します。
1つ目はこちらです。
「答えは簡単です。むずかしく考えないでください。バスに8人が乗っていた。次に、5人おりた。だから、答えは○○です。」
○○には、漢字2文字がはいります。
みなさんはわかりましたか?
答えは「簡単」です。
最初の文章に答えが書いてあります。
途中の文章はひっかけです。


2つ目はこちらです。
「草原でシカが遊んでいる。一緒に遊びたくて近づくと、逃げられてしまう。しかたがない。ぼくはライオンなのだから。」
ライオンは、シカと仲良く遊びたいだけなのです。
でも、シカにとって、ライオンは、捕まえて食べてくる、おそろしい存在です。
それが変わらない限り、二人は仲良くなれることはありません。
少し悲しい物語です。


物語を作る前は、54字にまとめることがむずかしそうだなと思っていました。
実際、物語の場面設定や、登場人物を考えるのが難しかったです。
でも、54字よりも長ければ、どこか言葉を削ればいいし、短ければ違った言葉を使えばいいので、54字ピッタリに収めることは、意外と難しくありませんでした。
うまく作れてよかったです。
ぜひみなさんも、54字の物語を作ってみてください。
これで発表を終わります。
聞いてくださりありがとうございました。


■研究の振り返り

◇これはどのような作品ですか?
54字で作られている物語の紹介

◇どうしてこの作品をつくりたかったのですか?
その時54字物語にハマっていたから

作品づくりで楽しかったことは何ですか?
自分で文章を作って完成した時

作品づくりで難しかったことは何ですか?
どんな内容にするか

作品作りを通して学んだことは何ですか?
自分でも物語が作れるということ

◇次に活かしたいことや、気をつけたいことはありますか?
最後まで完成させること

この作品を読んでくれた人に一言
聞いてくださりありがとうございました

この記事を書いた生徒さん

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