福田尚弘

東京。晩年を彷徨う放蕩おやじ。趣味嗜好→文学・映画、お酒・カラオケ、野球・麻雀など。難…

福田尚弘

東京。晩年を彷徨う放蕩おやじ。趣味嗜好→文学・映画、お酒・カラオケ、野球・麻雀など。難解そうな作家を中心に、解りやすい「入口」を提案します。著書「サクサク身につく 大人のための語彙力」(リベラル社)、「10才までに覚えておきたい、ちょっと難しい1000のことば」(アーバン)他。

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  • にっぽんのことば

    日本の作者たちによる名言や俳句、短歌、詩などです。

  • 作家たちの「入口」・(年代順)

    国内外のとっつきにくそうな作家や難しそうな作品の、分かりやすい「入口」をご提案します。

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    ご来店者様の記事をランダムに紹介させて頂いてます(^^)

  • ROCK & POP CLASSICS 今日の一曲

    1960~70年代を中心に、熟成されたロック・ポップスの名曲をそろえました。

  • 福田あい・福田直木・(たまに店主)のギャラリー

    子どもたちの作品をアップしています😊

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1千万年後のどこかへ            

国内外の文学を中心とした、古今のアーチストたちによる作品やことばを、お気楽にティスティングして下さい とっつきにくそうな文学作品・作家を中心に、広く・浅く・時には深く、、、その「入口」を分かりやすくご案内します。 一見、難解そうな作家や作品でも、なじみやすい「入口」から入ってみると、その世界への視界が案外スムーズに開けてゆくことがあります。 Note初心者ではありますが、挫折が多かった自分自身の読書経験もふまえて、「どこから読めば入りやすいのか?」を僭越で稚拙なのですが

    • ♡今日のひと言♡クロード・ドビュッシー

      クロード・ドビュッシー(1862-1918~フランス・作曲家) 詩人マラルメや画家モネなどの影響を受け、印象派音楽を創始した。 不協和音程などの多彩な使用による、幻想的な表現が特色。 代表作は「月の光」(1882)、管弦楽「牧神の午後への前奏曲」(1892ー1894)、オペラ「ペレアスとメリザンド」(1893-1902)、ピアノ曲集「こどもの領分」(1906-08)など。

      • ♡今日のひと言♡灰谷健次郎

        灰谷健次郎(1934-2006 神戸 児童文学者、詩人) 大学卒業後、小学校の教師となり、児童詩誌『きりん』編集のかたわら詩や小説を書く。17年間の教師生活を経て『兎の眼』(1974)を発表。 理想の教育・教師像を追求して大きな反響を呼んだ。同作品にて日本児童文学者協会新人賞受賞。 その他の主著に、絵本『ろくべえまってろよ』(1975)『太陽の子』(1978)、『海の図』(1988)、少年の成長を描いた長編『天の瞳』(1996~)等。

        • ♡今日のひと言♡カール・グスタフ・ユング

          カール・グスタフ・ユング(1875-1961~スイス・精神科医、心理学者) フロイトとともに、深層心理についての研究で世界的に有名。 ユング心理学では、人間の無意識の奧底に人類共通の「集合的無意識」が存在するという考え方が大きな特徴となっている。

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          ♡今日のひと言♡瀬戸内寂聴

          瀬戸内寂聴(1922-2021 徳島県・小説家) 本名晴美。小学生のころから文学に親しみ、大学在学中に結婚、中国の北京へ渡る。その後、妻子ある作家との8年に及ぶ愛情関係を題材に、人間にひそむ暗い世界の模索を試みた私小説系列の作品を書く。『夏の終り』(1962)で女流文学賞を受賞。他に『蘭を焼く』(1969)、『おだやかな部屋』(1970)などがある。また、『田村俊子』(1959)により新しい伝記小説の境地を開拓した。『ここ過ぎて』(1956~1958)、『かの子撩乱』(

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          ♡今日のひと言♡夏目漱石

          夏目漱石(1867‐1916~東京・小説家、英文学者) 1900年に英国留学後、教職に就き、「吾輩は猫である」(1905)により作家として出発、続いて「坊っちゃん」「草枕」(1906)などを発表して当時文壇の主流であった自然主義文学と対立し、心理的手法で近代人の孤独やエゴイズムを追求した。「虞美人草」(1907)「三四郎」(1908)「それから」(1909)「門」(1910)「彼岸過迄」(1912)「行人」(1912)「こゝろ」(1914)「道草」(1915)「明暗」(191

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          デカダントなうた② 『Infection』(2002)鬼束ちひろ

          「爆破して飛び散った心の破片が」 、、、だなんて(-_-;) 作詞:鬼束ちひろ 作曲:鬼束ちひろ Infection 「何とか上手く答えなくちゃ」 そしてこの舌に雑草が増えて行 く 鼓動を横切る影が また誰かの仮面を剥ぎ取ってしまう In the night I sit down as if I'm dead 爆破して飛び散った 心の破片が そこら中できらきら光っているけど いつの間に私は こんなに弱くなったのだろう 足が竦んでしまう事も 気にならない振りをして居るの 私の愚かな病は だんだんひどくなっていくばかり In the night I realize this infection 爆破して飛び散った 心の破片が そこら中できらきら光っているけど いつの間に私は こんなに弱くなったのだろう あらゆる小さな熱に 怯え始めている私に 勝ち目など無いのに 目を覚まさなくちゃ 爆破して飛び散った 心の破片が そこら中できらきら光っているけど いつの間に私は こんなに弱くなったの 爆破して飛び散った 心の破片が 破片が 破片が そこら中で いつの間に私は こんなに弱くなったのだろう

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          デカダント(退廃的)なうた①『とまどうペリカン』(2005)井上陽水

          デカダントな曲って、、 邦楽では他にあまり思い当たりません。 が、 何曲かあるとは思います。 もしお心あたりございましたら、ご紹介を頂ければ幸いです(^▽^)/ 「とまどうペリカン」 作詞・作曲・歌:井上陽水 夜のどこかに 隠された あなたの瞳が ささやく どうか今夜の ゆく先を 教えておくれとささやく 私も今 さみしい時だから 教えるのは すぐ出来る 夜を二人でゆくのなら あなたが邪魔者を消して あとを私がついてゆく あなたの足あとを消して 風の音に届かぬ 夢をのせ 夜の中へまぎれ込む あなたライオン たて髪ゆらし ほえるライオン おなかをすかせ あなたライオン 闇におびえて 私はとまどう ペリカン あなたひとりで走るなら 私が遠くはぐれたら 立ち止まらずに 振り向いて 危険は前にもあるから どこからでも あなたは見えるから 爪を休め眠る時も あなたライオン たて髪ゆらし ほえるライオン おなかをすかせ あなたライオン 闇におびえて 私はとまどう ペリカン あなたライオン 金色の服 その日暮らし 風に追われて あなたライオン 私はあなたを 愛してとまどう ペリカン

          デカダント(退廃的)なうた①『とまどうペリカン』(2005)井上陽水

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          ♡今日のひと言♡寺山修司

          寺山修司(1935‐1983~青森・歌人、詩人、劇作家、演出家、映画監督) 俳句を中心として文学活動を始め、短歌に転じて1950年代後半には前衛短歌の代表的歌人となった。1960年頃より演劇に進み、1967年には横尾忠則らと劇団「天井桟敷」を結成し、市街劇など多彩な実験演劇を展開した。代表作は、放送劇「山姥」(1964)、戯曲「毛皮のマリー」(1967)、叙事詩「地獄篇」(1974)、映画「田園に死す」(1974)など。 この世でいちばん遠い場所は  自分自身のこころである

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          「母の日」に、ジョージ・エリオット『サイラス・マーナー』(改訂)

          ディケンズと並び称される、19世紀イギリス文学を代表する女流作家です。 彼女の代表作のひとつ「サイラス・マーナー」は、「大人のためのおとぎ話」として海外では広く読まれている作品です。 「他人への愛」や「因果応報」をテーマとしたシンプルな内容ですが、端役にいたるまでの緻密な人物描写・心理描写が感情移入を促します。 読後感がこの上なく素晴らしい物語です。 女性が愚かであるということを 私は否定しませんが 全能の神は 男性につりあうように 女性を作られたのです

          「母の日」に、ジョージ・エリオット『サイラス・マーナー』(改訂)

          ♡今日のひと言♡梶井基次郎

          梶井基次郎 (1901-1932~大阪・小説家) 早くから頽廃的な生活を送り肺結核に罹患したが、作家の中谷孝雄らと知り合い、文学への道を志した。その中谷らと雑誌『青空』を創刊し,同誌に『檸檬』『城のある町にて』(1925)など後に梶井の代表作とされる作品を発表したが、文壇からは注目されなかった。26年から伊豆の湯ヶ島温泉に転地療養し、その間に『冬の日』(1927)や『冬の蠅』(1928)など、生と死の極点を凝視した作品を書いた。その後病状が悪化し、『交尾』(1931)、『のん

          ♡今日のひと言♡梶井基次郎

          ♡今日のひと言♡オーギュスト・コント

          オーギュスト・コント(1798-1857~フランス・社会学者、哲学者)。 「社会学」という学問の名称を創始し、彼の影響を受けたイギリスのスペンサーと並んで「社会学の祖」と称されている。著書に「社会再組織に必要な科学的作業のプラン」(1822)「実証哲学講義」(1830-1842)等。 人間とは パラドックスの体現であり 矛盾の塊である

          ♡今日のひと言♡オーギュスト・コント

          デカダンス文学の入口~引きこもり小説『さかしま』 J.K.ユイスマンス(改訂)

          デカダンスとは「退廃」「衰退」を意味するフランス語です。 19世紀半ばを過ぎると、ヨーロッパ文学はロマン派に対抗した写実主義、自然主義が主流となりました。 科学・技術・産業、さらにはジャーナリズムの発展により、社会問題や事実・現実をありのままに描写することが要求されたのです。 しかし、そのさらなる反動として、19世紀末に向けて主にフランスで起きたのがデカダンス芸術でした。 その特徴は、伝統的な規範や道徳に背を向け、病的な趣味を重んじ、退廃的で人為的な美を追求する傾

          デカダンス文学の入口~引きこもり小説『さかしま』 J.K.ユイスマンス(改訂)

          ♡今日のひと言♡ジョン・レノン

          ジョン・レノン(1940ー1980 イギリス・ロック、ポップス音楽家) 1960年に「ビートルズ」を結成。ポール・マカートニーとともにその支柱として多くの名曲を放ち、世界的な旋風を巻き起こした。 ビートルズが若者を中心に圧倒的な支持を得る一方、レノンはスピリチュアルな原始宗教志向を示し、反キリスト的な発言等によりバチカンをはじめとするキリスト教徒側の怒りを買った。 日本人アーチスト小野洋子と結婚。1970年にグループ解散後ソロ活動に入ったが、暴漢に射殺され40歳で世を去

          ♡今日のひと言♡ジョン・レノン

          ♡今日のひと言♡~川端康成から梶井基次郎に向けて

          川端康成(1899-1972 大阪・小説家) 幼くして孤児となり、叔父のもとで育った。大学在学時の1921年にデビュー、菊池寛の知遇を得て「文藝春秋」同人となった。卒業後、横光利一ら当時の新進作家たちとともに「文芸時代」を創刊し,新感覚派の運動を始めた。初期の代表作は「伊豆の踊子」(1926)。 第二次世界大戦後の作品では、精緻な詩的表現によって東洋的人工美の世界を築いた。1968年ノーベル文学賞受賞。1972年に自殺した。他にも「禽獣」(1933)、「雪国」(1948)など

          ♡今日のひと言♡~川端康成から梶井基次郎に向けて

          ソクラテス~プラトンの入口『ソクラテスの弁明』他(改訂)

          ①「西洋哲学の祖」ソクラテス 時は紀元前400年頃の古代ギリシャに遡ります。 この時代の哲学は、プロタゴラスに代表される「相対主義」が主流でした。 「世の中に絶対的なことなどないのだ」「価値観は人それぞれであり、状況次第で変わるものなのだ」という考え方です。 それはある面において柔軟な考え方であると言えます。 しかし一方で、何でも「時と場合による」で済ませてしまっては「高い理想(イデア→後述)や真理を求める」という姿勢が欠落してしまうという一面があります。 民主主義

          ソクラテス~プラトンの入口『ソクラテスの弁明』他(改訂)