かつては、深夜の「お色気番組」は当たり前のように放送されていた。伝説とも呼ばれる1965～1990年まで放送されていた『11PM』（日本テレビ系）や、1980～2002年『トゥナイト（トゥナイト２）』（テレビ朝日系）、1991～1998年放送の女子向けエロ番組『ギルガメッシュないと』（テレビ東京系列）など、かなり大人向けな内容を含んだ、要は女性の裸体や風俗などエッチな情報が満載の番組が白押しに存在していた。

■11PM

番組の全盛期は1970年代。一般的には11PM（イレブンPM）と呼ばれているが、番組の正式名称は『WIDE SHOW 11PM』であり、本来はお色気番組ではなくワイドショーである。お色気から硬派な社会問題まで幅広く取り上げた。主に昭和8年生まれ～昭和30年生まれ前後の現在、70代～90代までの人たちがこの番組のリアルタイム世代に当たる。

■トゥナイト

番組の全盛期は1980年代。70年代に大人気を得ていた同じワイドショー番組である日本テレビの『11PM』の人気と入れ代わるようにスタートした。情報番組の要素とバラエティ番組の要素双方を併せ持っていたワイドショーであり、この番組は情報面をより強化した内容で13年半にわたって放送された。主に1950年生まれ～1960年代生まれ前後の現在、60代・70代の人たちがこの番組のリアルタイム世代に当たる。

■TV海賊チャンネル

フジテレビが土曜深夜に生放送の『オールナイトフジ』をスタートさせ、それまで不毛の時間帯といわれていた時間帯でヒットを飛ばしたことにより、日本テレビも同時間帯にこの『TV海賊チャンネル』を開始し、土曜深夜で激しい視聴率争いを演じた。新聞、雑誌等は大々的に「深夜大戦争」と銘打った。1953年生まれ～1962年生まれ前後の現在、70～60代の人たちがこの番組のリアルタイム世代に当たる。

■EXテレビ

24年半放送された『11PM』に代わり放送開始。国外情勢やトレンドなどの情報番組色が強い企画と実験的要素の強いバラエティ企画が主軸とした内容が放送されたYoutuberの先駆け的な番組である。女性のヌードやAV女優が出演する回などもエロではなく、あくまで実験企画や情報の一貫として放送していた。1960年生まれ～1968年生まれ前後の現在、60代の人たちがこの番組のリアルタイム世代に当たる。

■ギルガメッシュNIGHT

バブル崩壊後の1990年代から日本が女性優位の世の中になったことで深夜番組のチャンネル権は主に10代後半 - 30代の女性が握るようになった。一方で成人男性層たちはアダルトビデオ、パソコン、アニメ、テレビゲームなどのオタク文化が形成され、成人男性たちのテレビ離れが進むことになる（お色気番組を見ない時代となっていた）。そのような時代を反映して当時のテレビ東京は「女の子のためのエッチ番組」というコンセプトで放送開始。コンセプト通り、視聴者の約6割、7割は主に女性が占めており、飯島 愛・城 麻美・麻宮淳子・水谷ケイなどのレギュラー陣たちも女性たちから人気を集めた。女性のヌードやエッチな内容が放送されていた番組をたくさんの女性たちが見ていたという当時としては珍しいタイプのお色気番組だったと言える。1960年代後半～1970年代前半生まれ前後の現在、50代の人たちがこの番組のリアルタイム世代に当たる。

深夜のお色気番組全盛時代をリアルタイムで経験した世代は令和現在、主に一番上が80代、一番下が50代となります。50代以下（40代）の世代はお色気番組が放送されていた時代は、小学生や中学生などの未成年、或いは生まれる前の時代であるため、お色気番組のリアルタイム世代からは外れることになります。