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愛と生活 https://www.instagram.com/himawari_to_…

最近の記事

接する世界は呼応する

初めて会った日にはすでに、思考が行動的ですよね、と指摘されていたっけ。思いは行動で示す。私の指針であり、彼の指針でもある。経緯は結構違う。卒論(当時の私の魂そのもの)で研究の題材にしていた人の墓詣りがしたくてはるばるウィーンまで行った話をしたら、仰け反って笑ってた。案外豪快に笑うんだ。その顔が好きだなと思って見ていた。8日後に付き合った。 愛のこと考えるのに費やしてきた時間はひとよりずっと多いと思うけど、ひとりきりで学ぶには限度があるんだろう。それでも毎度学んでいる。ズタズ

    • 咽頭炎はのど風邪のこと

      寝不足と、仕事の疲れもあってか、他者との境界が希薄になる。侵食されていく。情報が入ってきすぎて気持ち悪い。だめだ。今日はもう何も入らない。脳のスイッチ切りたい。退勤後、帰りの電車でお守りの指輪をはめるルーティンすらも今日はこなせない。孤独を守りたい。個でありたい。LINEの返信もできない。返信できないけど無事だから心配しないでねってことだけ、なんとか言いたい。あれ、でも、彼とは意外と話せる、なんだか大丈夫。なんでだ。終いにはスラダンの感想を電話口で声高に熱弁していて、さっきま

      • 分かってあげたい

        この一ヶ月で、ひとりで過ごすことの意味合いが以前とはまるで変わってしまった。心の安全基地。自分以外の人間には到底望めないと思っていたもの。せめて自分は自分の一番の味方でいなくてはと、心の中に必死で築いてきたもの。他人には到底望めなかったはずのもの。いつでも安心できる居場所。条件付きでない愛。帰りたいと思う場所。一昨日空港で見送ってから、適当にすぐ入れそうなお店でハラミ丼とか頼んで、二人掛けテーブルを挟んだ向かい側、自分の対面の席に誰も座っていないことで、「不在」を強く感じた。

        • 一人でいるのに一人でいないみたい

          久しぶりに一人になった。一人で過ごす時間が普段のの3分の1以下になっていて、いつか事切れてしまうんじゃないかと思っていたが、なぜか平気でいられている。通じる話し相手がそばにいたからかnoteはしばらく書けなかった。会ってる間ずっと喋ってるからすぐに口が渇く。彼の不在にはさみしさを感じていない。よかった。私は一人でも大丈夫みたいだ。彼のことは大好きだけど、一人で過ごすことも同じかそれ以上に大事に思える。そこにひたすらに安堵する。のめり込んでない。ちゃんと一人と一人でいられている

        接する世界は呼応する

        マガジン

        • 年を重ねる
          4本
        • 呪いを解きたい
          16本
        • 私の代わりに死んだ恋
          3本
        • 一番そばにいる他人
          10本
        • 作っているもの 見てほしいもの
          2本

        記事

          信じている

          難しい。言い尽くせない。私の力ではとても。どんな言葉を選んでも見合わない気がして、打っては消してを繰り返して今日に至るけど、4月、もう半分終わるんだなあ。 運命の人はいない。たった一人との出会いによって人生丸ごと書き換わるなんてあり得ない。昔はそういう衝撃を強く欲していたけど、誰かに縋ることで、大丈夫じゃない自分を救ってほしかっただけ。早く大丈夫になりたいのに、自力で立っていられないから、恋人に寄りかかって、全部を埋めようとしていただけ。自分自身から目を背けていただけ。今じ

          信じている

          オープニング

          初めてマッチングアプリに登録したのは24歳の夏だった。今の年齢と比べると遥か昔のようにも感じるし、あれがたったの5年前だなんて意外と最近だなとも思う。その日のことはよく覚えている。外まで並ぶほど人気の親子丼。週末のランチのピーク。店内は狭く、席数も少ない。食べ終わってもマシンガントークを続ける彼と、そこへ同席している私は、食べ終わったなら早く店を出なさいと常連の男性に注意された。恥ずかしくて仕方がなかったが、解散せずそのまま茶をしばくことに。彼はこういったシチュエーションに不

          オープニング

          息吹

          リップクリームと洗面所の電球が切れてるから買わなくちゃ。今日は早出したから、退勤もちょっと早い。何の身にもならない業務(手間ばかりかかり経験値の足しにもならない作業)で手一杯になると、身体じゅうを血液と一緒に虚無感がめぐって、0まで消耗してしまうけど、今日は本当に必要な仕事が中心だったので、元気だ。人とたくさんおしゃべりしたので、さらに元気だ。というのがもう一昨日の話。 私にとっての快について考える。 日の光をたくさん浴びて、適度に風にあたること。 声を上げて笑うこと。

          内訳

          近所での一人飲みってなんでこんなにも幸せなんだ!しかもまだ16時すぎ。日延びたなあ。日を浴びると回復するなあ。美容院行って、担当のお姉さんと取り留めないおしゃべりしてる間に綺麗にしてもらって、たっぷり日の下を歩いて、勝手知ったる近所でふらっと入ったお店でビールにありつく。生き返った心地がして、思ったより自分のこと殺していたんだな〜と思った。 やっぱりどうしたって、まだ私の人生に登場すらしていないもの、目の前に現れてすらいないものについてあれこれ悩んだって仕方がないと思うのだ

          なんぼのもんじゃい

          現代短歌は根の暗い人間のためにあるものと信じてきたけれど、歌会に通えるような人は本当に根の暗い人間ではないと強く思った。みんな楽しそうに見えた。「めちゃくちゃ楽しかった!」と言っている人が何人もいたし、過半数は常連のようだった。私は、ほとんどの時間を、「早く逃げたい」と思って過ごした。みんな短歌がしたくて、やるぞと思って、ここへ来ているんだなと思った。私はそうじゃなかった。文も絵も、そうじゃない。したくてしているのではなくて、趣味では絶対にない。趣味というのは、自分を日々から

          なんぼのもんじゃい

          食事の相性

          あー、話つまんないなあ。「相手に文句言う前に、自分自身は話が"つまる"ように努力をしたのか」と脳内ミキティが私に問うてくるけど、わりと努力してる方だと思うんだよな。相手は私が配慮した分いつもとても楽しそうだもん。この日だってそう。相手と私の温度差が分かれば分かるほど私は冷めていく。酔えね〜〜〜〜〜。大好きな店なのに、楽しくね〜〜〜〜〜〜〜〜。 なんていうんだろう。表面的なんだよな、コミュニケーションが。なんとなくいい感じの言葉さえ選んでおけば距離が縮まると思い込んでいるとい

          食事の相性

          木曜夜の仕事帰りにカウンター席で飲みながら考えること

          私の住む街は各駅停車しか停まらない小さな町だけど、木曜日だというのにお店はあっという間に満席になった。つい10日前に初めて入ったここ、良い。すごい良い。店員さん好き、ご飯好き、流れてる曲のチョイス好き、客層好き。一人で外で飲むなんていつぶりだろう。でも、今日はここ以外考えられなかった。 最近の私はえらい社交的だ。友達の友達と仲良くなったり、15年ぶりの友達と会ったり、友達の旦那さんにすぐ会いたがったり(私の好きな子の好きな人なので、楽しいに決まっている。と思っている。実際に

          木曜夜の仕事帰りにカウンター席で飲みながら考えること

          シンプル

          7時前に家を出たので、まだ外は暗い。次に降りる駅まで乗り換えなしで1時間。暇つぶしに読みかけの本をリュックに忍ばせておいたけど、本のチョイスを誤った。ホームで吐息が白いことに心を躍らせていたら、電車が来て、座席を確保できた後も、ウェルベックを読む気にはなれなかった。丸1時間。通信制限に毎月怯え暮らしているので、ネットサーフィンするのも避けたい。結局、iPhoneのメモ帳を開く。1時間指を動かし続けたら何が書けるだろうと、試してみるかと。 今日会う友人に、説教してしまわないか

          シンプル

          映画的瞬間

          どういうきっかけで人を好きになることが多いですか、と聞かれて、言い淀んだ。尋ねてきた相手は、恋愛対象として意識することと尊敬心を持つことがごく近い感情で、何かに懸命な姿にぐっと来るのだと言った。 私は、自らの過去を回想しても、そんな真っ当な回答できそうもなかった。 会社のデスクの引き出しをめちゃくちゃそっと閉めるところとか、ボリュームを落とした話し声とか、言葉の選び方とか、匂いとか、会話の距離感とか、そういうところを好きになって、いつも恋愛を始めてきた。意識するきっかけは、

          映画的瞬間

          帰省

          特に20代前半は、地元に帰るのが苦手だった。実家にいる時の自分の、親の庇護の下に生きている感じ、なんにもできずに甘えるしかない感じ、どこにも行けない感じ、行きたいところがない感じがどうしても好きになれなくて、一刻も早く東京に、7畳1Kの私の城に戻りたかった。家族から離れて東京駅行きの高速バスに乗るといつも安心した。ああ、私の世界はこっちなんだ、って思えた。今にして思えばあれは、「5歳の私」のことを私自身が少しも受け入れられていなかったからなんだろう。 自分を愛することが多少

          試験勉強じゃない

          今日は寒いので手袋してきた。散らかった部屋は年内に片付くだろうか。髪を切ったら可愛くなったのでやっぱり伸ばしすぎない方がいい。先々週の友人の結婚式を引き摺っており、連日式場や演出や会場飾り付けのアイデアなどを検索し、使用するBGMも絞り込みはじめた。放置していたマッチングアプリでめずらしく話したいと思う人がいたが、たった1往復で相手の返信が途切れた。今月末までのすきパスを今更買った。 私にも描ける絵ってあるだろうか。イラスト好きで、昔は毎日のように描いていたけど、それも10

          試験勉強じゃない

          希望の星

          ヘアセットを終えてから1時間電車に乗るのに、本の一冊も持ってこなかった。けど、いっか。本読んじゃうと、そこに没入してしまう。今日は何にも埋まりたくない。6時に起きてからずっと心が明るくて、イヤホンで耳塞ぐのも勿体無い。楽しかった日の帰り道にはこういうことがよく起こる。自分と世界を切り離したくない。このままの空気に溶け込んでいたい。帰路ではなく往路だが、すでに今日はその状態になっている。今日は友人の結婚式である。読書で暇をつぶすかわりにiPhoneのメモを開いた。 子供の頃か

          希望の星