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創作びより

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俳句、短歌や小説など自己流で作っています
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記事一覧

連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』四章 レンタル彼女(五)

「お前はどう思うた?結局レンタル彼女とジイってどうなん?」という順平の問に西本が答えた。…

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連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』四章 レンタル彼女(四)

 西本がホームページのメニューをタップして調べている。 「順平見てみ。デートにお誘いする…

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連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』四章 レンタル彼女(三)

「なあ健一、前にキャバ嬢とジイのテーマで、お前の知り合いのおっさんから聞いた話をオレにし…

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連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』四章 レンタル彼女(ニ)

 西本親子が食事を終えて、お母さんは婦人雑誌に夢中で、西本はスマホをみている体で、コーヒ…

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連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』四章 レンタル彼女(一)

 西本が「きたでー」と順平の部屋を訪ねてきたら、  順平が「おらんでぇ」と自分の不在をこ…

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連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』三章 キャバ嬢(五)

る 西本の講義も佳境に入ってきた。<結局キャバ嬢とジイってどうなのか>という論点だ。いい…

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連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』三章 キャバ嬢(四)

 料金やシステムについての講義がひととおり済んでから、順平は次の疑問を講師の西本にぶつけた。それは、<店の雰囲気とふるまい方>だ。  順平は、現役時代に取引先の役職者を接待したりするために、大阪の新地や京都の祇園の店に行った経験がある。会社の特別な行事などの際にも利用したことがあるので、ラウンジやクラブやバーといった場所については知識もある。それらとキャバクラの違いはあるのかないのか、西本にきいた話をかいつまんで言うとこうだ。  一般的には、前者は後者よりもひとクラスグレー

連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』三章 キャバ嬢(三)

 西本の講義が一通り済んだので、順平はいくつか掘り下てみようと思った。まずは、<料金やシ…

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はい、句

夜桜に言葉失くして阿吽形 (よざくらにことばなくしてあうんぎょう) 菜の花や湯掻いて人も…

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連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』三章 キャバ嬢(ニ)

 そのとき、部屋のドアが開いて和美がふたり分のコーヒーを運んできた。「駅前のスーパー行く…

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連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』三章 キャバ嬢(一)

 しづえママのひとことから、思いがけない自身の混乱状態を経験した順平だった。店を飛び出し…

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連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』二章 喫茶店のママ(五)

 順平にとって、しずえママの存在はあこがれの人だ。小学、中学時代から始まる順平の片思いの…

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連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』二章 喫茶店のママ(四)

 さすがにこの店でさっきのキャバクラの話を西本にされては、しずえママの手前まずかろうと順…

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連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』二章 喫茶店のママ(三)

「そやっ、家におってもきゅうくつやろ。気分転換に、しずちゃんとこでも行こや」と西本にさそわれた順平はそれもいいなと思った。 「そやな、お前のおごりやったら付き合うてやるわ」  順平は、私鉄沿線の住宅街に住んでいる。自宅から最寄り駅までは歩いて十分程度だ。駅前は少し賑やかで数件ある店舗も、客を飽きさせないようにそれぞれのオーナーが工夫している。喫茶店が一軒あって、ときどき順平と西本が暇つぶしに訪れたりするのだ。  ふたりにはもう一つ目的があって、美形の静江ママの顔を拝んだり冗