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ミッション、ビジョン、バリューの優しい説明

この3つの単語。
経営用語なので分かって無い人も多いと思う。もちろん単語の意味は分かるとして、経営において何故必要なのか?そもそも何なのかは説明できる人は少ないだろう。
自分もこれを考える機会がなかったら何も知らずにノホホ~ンっとやってたことだろう。

これを考えた当時、そのきっかけとして分かりやすい記事を教えて貰った。この記事がないとピンと来て無かったかもしれない。

今日は、このミッション、ビジョン、バリューを考える場に立ち会えなかった人向けに噛み砕いた内容を書いてみる。

■それぞれの大まかな意味

●ミッション

企業の活動方針の基礎となる基本的な考え方。その企業の存在理由、価値観をキャッチコピーみたいに短い文章にまとめたもの。小中学校の時見かけたスローガンに似ている。
就活の時、色んな企業サイトで目にした人も多いはず。

ざっくりミッション

●経営理念

行動指針や目的など企業が果たすべき使命や、基本姿勢などを内外に向けて言語化したもの。経営者が変わろうが一貫して変わらないものではある。
世の中、ビジネスの様々な局面で柔軟さが必要となる場合もあるので必ずしも不変ではない。

ざっくり経営理念

●ビジョン

経営理念で示してある存在理由、価値観に基いて企業自ら設定した将来像を示したもの。「こうありたい」という姿勢が近い。その中期的な将来像。でも最終目標ではない。これが最終目標だと叶った瞬間に「解散!」って気持ちになってしまう。

ざっくりビジョン

●バリュー

会社運営は社会活動とも捉えられる。
なので社会に対して、どんな価値を持つのか?どんな約束をして評価されたいか?をまとめたもの。

また、社員に対して何を提供して何を感じて貰えるようにしたいか?
などを加える場合もある。
それをクレド(信条、行動指針)と呼ぶ。

ざっくりバリュー(+クレド)

と、なるべく簡単に書いたものの頭に入って来にくい内容。

以前、自分の記事でもコレがあるのと無いのとでは大違いって書いた。

これ、ホント。アリ、ナシは雲泥の差。

しかも、これを考える場に参加できたのはスゴく有り難くて貴重な経験だった。
その際に基礎知識として、人事担当者から教えて貰ったのが以下の記事。

冒頭でご説明した通り、今日の内容は↑のインタビュー記事の受け売り。
かつ、なるべくショートにまとめたものです。


■桃太郎さんを経営に当てはめると

桃太郎は日本人ならほぼ100%知ってるお話し。
スマホの普及率くらい軽く越えてるレベルだろう。

皆さんご存知の桃太郎さん。あの桃から生まれた超有名人。
なので、その筋書きやお話しは語るまでもない。
凄くシンプルなお話しだけに例として、とても飲み込みやすいはず。

●桃太郎さんのミッション

村のみんなの楽しい暮らしを守ること

桃太郎のミッション

お話しを知っているだけに、どうしても鬼退治がミッションだと思いがち。
でも鬼退治は桃太郎さんにとっては通過点でしかない。
鬼退治は避けて通れないものの最終的な目標は、

「村のみんなの楽しい暮らしを守ること」

にある。

●桃太郎さんの経営理念

いざ、鬼退治!全ては村のみんなの笑顔のため

桃太郎、経営者じゃないけど

桃太郎のお話しには「鬼」というミッションを脅かす存在が登場する。
今回はたまたま対象が「鬼」だったが、それが洪水などの天変地異、食糧不足、少子高齢化、温暖化など社会的に「リアル」な問題もあり得る。

そんな時は、実際のアクションである「いざ、鬼退治!」や対象となる「村」の部分が置き換わると思って頂きたい。

●桃太郎さんのビジョン

半年後に鬼が退治されていて、笑顔いっぱいの村になっていること

桃太郎のビジョン、現実的…

桃から生まれていきなり「半年で…」とかなりハードなビジョン。
でも具体的な目標であれば、そこへの道筋や足りないものなど判断軸として分かりやすい。
さすが桃太郎さん。

●桃太郎さんのインタビューより

鬼は色んな人から取り上げた財宝を貯めているけど、僕が退治した後で持って帰っておじいさん達にあげるから、おじいさんとおばあさんはきっとすごく喜んでくれているよ。村のみんなはもう鬼に怯えることが無いし、財宝も何らかの形で還元されるはずだから、きっとみんなが笑顔になっているだろうね。

と、結構しゃべれるヤツ。若干、上から目線なのは気になるけど…
このビジョンも半年限定のものなので、新たな脅威が現れたら経営理念と合わせて再考する必要がある。

●桃太郎さんのバリュー

・どんな時もくじけない・仲間の個性を尊重する・個人プレーよりもチームプレー

桃太郎の堅実なバリュー

イヌ、サル、キジとかなり個性的な仲間を見つつもチームプレー。
やはりタダ者ではない。
このバリューが明確になっていると色々と便利だ。

例えば、仲間を評価しなきゃいけないとする。
その際、このバリューに対してどう立ち回れたか?が評価軸となる。
この軸があると評価者、被評価者、双方で合意形成を作りやすい。
それはバリューという共通概念があるから。

これが無いと何をもって評価されているのか?何をすれば評価されるのか?不明瞭となりお互いの信頼関係にヒビが入ることも。


■戦略と戦術

ミッション、ビジョン、バリューの他、その下位概念として戦略、戦術がある。これについても軽く触れておこう。

●桃太郎さんの戦略

3ヶ月以内に仲間を集めて、強いチームを作ってから鬼ヶ島へ乗り込む

戦術よりも策に使い内容

●桃太郎さんの戦術

・おばあさんにおいしいキビ団子を作ってもらって、仲間集めに使うこと
・同じタイプの仲間ではなくて、弱点を補い合うことが出来る違ったタイプの仲間を集めること

戦略よりも現場寄りで具体的

仲間を集めるための美味しいキビ団子まで計画の内。
イヌ、サル、キジも個性的なメンバーとして大胆な抜擢。猶予は3ヶ月以内。
戦略も戦術も大胆不敵だ。

●戦略と戦術の違い

戦略と戦術は似ているようで違うので要注意。
凄く簡単に言うと「作戦」と「実行計画」のような関係。

・戦略

戦役全体での勝利を収める為に指導する術策

策に寄った戦術より上位の概念

戦術

戦場において実際に敵に勝利するために戦闘部隊を指揮統制する術策

戦略よりも現場、手段寄りの下位概念

■まとめ

ここまでの概念を図でまとめるとこのような形。

概念図

ミッションを頂点に上位概念下位概念へと末広がりの図になる。

抽象度の高さもこれと同じで、上位概念ほど抽象的な言い方。
下位概念に行くほどに内容は具体化、細分化して行く。

まず、この上位概念となるミッション、ビジョン、バリューを構築する。
上位概念ほどなるべく少人数で考えるのがいい。

これを継承した戦略や戦術に落とし込まれて行く段階で、図のように末広がりに関わって行く人数も増えて行くようなイメージだ。

このような指針無くして、物事を進めて行くのは至難の業。

ただし、これさえ決めてしまえば、

・どんな会社って説明すればいいのか?
・どんな事業を進めて行くべきか?
・どんな人を採用すべきか?
・どういう基準で人を評価するのか?
・世の中に何を提供して行きたいのか?
・将来、どんな会社でありたいのか?

すべてにおいて根拠になる

と仕事を進める上で何かしらの回答を用意しなきゃいけない場面で迷わない。正直、やってみて驚いた記憶がある。
「なんかオレ、スラスラ説明できちゃってる…」ってことに驚いた。

とくに面接、お客さんへの会社紹介など説明しなきゃいけない場面での説得力が段違い。

結局、ほとんど参考記事の受け売りなんだけど…飲み込みやすくなっただろうか?


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