心があるから
夕方、東京駅から電車に乗り、帰宅途中の出来事。
東京駅からの下り電車はキャリーケースを持った方が非常に多い。
観光だったのか、お仕事だったのか、多くの人々がキャリーケースと共に乗車している。
わたしの隣の席に1組の親子がいた。おそらく10歳くらいの女の子とご両親。
おそらく帰省の帰りか、ご旅行の帰りか、疲れているように見えた。
お父さんが大きめのキャリーケースを持ち、お母さん、女の子がリュックを背負っていた。とっても仲の良い家族だ。周りにも配慮しつつも、朗らかに、穏やかに3人仲良くお話していた。
何駅か過ぎた頃、お父さんが降りる準備をし始めた。お母さんのリュック、女の子のリュックを優しく受け取った。お母さんのリュックを背負い、女の子のリュックをキャリーケースの上に乗せた。
なんて頼もしい優しいお父さんなのだろう、と感動していたら、女の子が席を立ち、
「お父さんありがとう、リュック背負えるよ!」と笑顔で答えていた。
それを聞いたご両親が目を合わせ、とっても幸せそうに笑い合っていた。
なんて優しい家族なのだろう。
手を繋ぎ、3人仲良く電車を降りて行った。
親子3人、全員が幸せそうだった。
奇跡のような家族を目の当たりにし、心の底から嬉しくなった。
ああ、日本は大丈夫だ、世界は大丈夫だ。
心がとても温かくなった。
心がとても強くなった。
お互い思いやれる心
お互い助け合える心
お互い笑い合える心
それら心は、人間に備わった、宝物かもしれない。
その宝物を大切に磨き続けたい。
その宝物をより良いかたちで次世代へ残せるように。
あなたはいつも大丈夫だ。
優しい宝物たちが溢れる世界だから。
どうか、明日も優しい1日を。
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