「今は何も描きたいものがない。すっからかんです」

と私は言いました。すると編集者さんが

「ラブコメを描いてみてはどうでしょう」

と言いました。それから約2か月、ラブコメのネームを描き続け、全てボツ。
さすがに自信を失くしました。漫画家あるあるですね。
こうなるとネームが進みません。やろうとしても（どうせまたボツだ）と考えてしまい思考が停止します。
でも数日後に打ち合わせがあるので、それまでにはネームを形にします。
これはもう意地ですね。
このくらいのことで手を止めてたまるかっていう。

最近は疲れてる時には無理せず休め、という考えが主流です。
もちろん私もその考えに賛成です。
でも、時には無理する時期があってもいい、とも思います。
自分の限界を越えることによって見えてくる景色もあるんじゃないかな？
残念ながら私はまだその景色を見たことありませんが。

で、限界を越えるために必要なのが【意地】
疲弊するたびに休んでたら、あっという間に年をとってしまう、という恐れが私には常にあります。だから次回の打ち合わせまでに何がなんでもネームを切る！という意地を張るのです。
まあ、こんな状態でネーム切ってもいいものができると思えませんが（笑）それでも駄作を１本描いたことで経験値があがるので。

年内に新連載をしたい。そのためには、そろそろ担当編集にうんと言わせるネームを完成させなければいけません。その先にはまた編集長という大きな壁があるわけですが、今は考えないでおきます。
それと自分には才能がないんじゃないか、という妄想もしょっちゅう湧き上がってきますが即座に考えないようにしてます。その深みに入り込むと鬱になってしまうので。
うだつの上がらない底辺漫画家ですが、応援していただけると嬉しいです。
漫画家はみなそうだと思いますが、ファンの応援が創作のエネルギーになります。
どうかよろしくお願いいたします。