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ハリウッド・メソッド:写真の部屋

写真でもムービーでもそうですが、演出して撮る側は「演技においてのグルメ」でないといけないと思っています。たとえば泣く演技。涙をスポイトで垂らして撮れば終わりではありません。なぜ写っている人はそこで泣いているのか、観る人がその涙に感情移入できるかどうか、が大事です。演出は小説を読んだり、映画を観たりすることで訓練できますが、そこで得られるデータは「してはいけないこと」の膨大なストックになります。

たとえば映画を観ていて、ここで主人公がこんなに泣くのはおかしい、と感じたとします。すると自分ではそういった演出をしなくなります。ではどうすればいいのかと考えるに至り、この状況では、登場人物は泣くのを我慢しているほうが伝わるのではないか、などと自分の結論を出すことができます。

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写真の部屋

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人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。