有安杏果の結婚記事の違和感

さて、有安杏果が11月23日に結婚した。そのこと自体は「おめでとう」と言いたい。

結婚はさすがに軽く考えてではなく、きちんとお互いの将来を見据えた上でしているのであろうから、幸せで円満な家庭を築いてもらえれば良いのではないだろうか。

と、本来ならこれだけで終わる話なのであるが、そうはならない。

どうやら、結婚に関してパブリシティー、つまり有安側ではマスコミに関する記事を仕込んでいたようである。筆者のところでは、現在、以下3つの記事を確認した。

芸能関係の素人としては、公式サイト等での発表ならともかく、結婚みたいなプライベートなことをパブ記事にするのはちょっと引っかかるところはあるが、芸能人はプライベートを切り売りする部分で成り立っているところもあるかと思い、ここに関しては賛否が別れるところかもしれない。

また、記事を仕込むと言っても、普通の結婚報告(+α)程度であれば、特に目くじらを立てることもあるまい。実際、上記3つのうち、オリコンニュースの記事とナタリーに関しては、細かな突っ込みどころはあるものの、結婚と言うおめでたい行事を考えれば、目くじらを立てるのは野暮と言うものだろう。

問題は、cinra.netに掲載された、三番目の記事である。下記に再掲する。

要するに、今までの「夫との馴れ初め」「グループ在籍時からの独立の画策」「洗脳疑惑」など、ネットで騒がれている点について本人が答える内容が主体となっているが、残念ながら全く今までの数々の疑惑に関する説明になっていない。もっと言うと、インタビュアーの質問自体が「突っ込んでいるようで核心をついていない質問」で、うまく印象操作を行う意図の記事にも見え、筆者としては悪質であるとすら考えている。

以下、もう少し内容を見てみよう。

1. ライターについて

ライターに関しては、以前、有安のライブ公式レポートなどを書いているライターである。

なので、上記の結婚に関してのインタビューも、あくまでライターが発注を受けて書いたものであり、有安ならびにアプリコットを客観的にインタビューした記事では決してなく、あくまで有安/アプリコットのPR宣伝の一貫にすぎないであろう点を、まずは理解しておかなければならない。

下記、筆者が分析するように、インタビューでは疑惑の払拭と言う目的は全く達成できていない。ライターも、クライアント発注案件ではあると思うが、「事実無根な記事を含む様々な憶測が世の中で飛び交っているからこそ、真実を求めて、直接彼女に話を聞くことにした。」などとジャーナリスト気取りで気軽にコトバを弄ばず、ライターはライターの名分としての仕事を全うして頂きたい。

2.夫との馴れ初めの証言の変化

以前、有安がインタビューで答えてた点との比較で、ニュアンスが変わっている部分などがあるので、比較して分析して行きたい。以前のインタビューは下記に掲載する。

まずは、夫との馴れ初めの件。以前はこうだった。

有安:その方はお医者さんで、私は花粉症がひどいのでそのケアをしていただいたり、風邪や喉のケアといった部分でサポートをしてもらっています。精神科・心療内科の診察は受けていません。

ところが、今回はこうなっている。

有安:昔からずっと山王病院のボイスセンターに通っていて、そこの先生に紹介してもらったのが彼でした。初めてのソロコンサート(2016年7月3日)を横浜アリーナでやる前に、「1人で体調を保てるかどうか不安です」というふうに相談したところ、他のアーティストさんもサポートしている、信頼できるお医者さんがいるよ、みたいな感じで紹介してもらって出会いました。

上記の証言内容の変更を見ると、「風邪や喉のケア」から「1人で体調が保てるか不安」に内容が変わっている。精神科医が「風邪や喉のケア」をするという説明はあまりに荒唐無稽なので、より無難な(より真実に近い)証言に内容を変えたと筆者は分析している。

3. 付き合い始めた時期ときっかけ

今回のインタビューではこのように語っている。

有安:2018年の春ですね。グループを卒業してから、彼がすごくカメラが好きで、私も大学で写真を学んでいたので、一緒に写真を撮りにいくようになったり、出かけるときに一緒についてきてもらったりして。それで、自然な流れで付き合うことになりました。

ここに関しては証言に大きな変化はない。以前は「3月」と具体的な時期を語っていたのを「春」としているくらいである。もちろん、付き合い始めた時期は以前の分析や下記に分析の通り誤魔化している可能性が高く、筆者は遅くとも2017年初頭には「深い仲になっていた」と推定している。

また、この証言の後に、有安は「洗脳」「転移性恋愛」についても言及しているが、結婚したとはいえ、精神科の医師が自分の患者に手を出すという「ご法度」を起こした疑惑はまだ残っており、もう過ぎてしまったとはいえ、アプリコット代表にはそのような禁忌を犯した(あるいは疑惑を与えた)点は、医療従事者の良心に法って深く反省を促したいところである。

4.グループ卒業を画策した時期

これに関しての説明は長いのでインタビュー証言そのままでなく、重要な点のみ内容を抜粋していきたい。

まずはインタビュアーからの問いは下記の通りである。

グループ卒業の1年前の2017年から「アプリコット」を設立して、代表に彼を置きながら、独立の準備をしていたのでは、ということでした。これについてはいかがですか?

これに対する有安の答えは下記の通りである。

2017年3月からは「私のレッスンの手配」のために登記変更している。
グループ卒業前に独立の準備をしたことはありません。
2017年と2018年の登記変更も、個人での活動始動とは関係ないんです。

ここで質問と回答は終わっているが、「私のレッスンの手配」のための登記変更とは一体どういうことだろうか?

あくまで文脈から補足すると「グループ(や前所属事務所名義でのソロ活動)」での個人レッスンのために登記変更をした」と意味が取れる。

ただ、これはかなり痛い失言になるのではないか?、と筆者は考えている。以下、実際の登記変更を見ながら考察してみよう。

ここで見えることは「芸能コンサルティング」や「著作権の管理」などいくつか登記上変更になっているが、つまり、アプリコットがこれらのことをビジネス、もっと言うとこれらに関連した「売上」で稼いでいくと言う公式的な宣言に他ならない。

と、すると、有安が「私のレッスン」のための登記変更と言ってることは、前事務所とは別に「私のレッスン」を使って(例えば有安がレッスンを一般に行うことで)、売上をあげるために登記を変更した、とまずは解釈せざるを得ない。さて、前事務所との契約上、「個人レッスン」で有安が売上をあげられる契約になっていたのであろうか?恐らくそうはなっていないであろう。だとすると本解釈を採用すると、前事務所との契約違反を行なっていた可能性が高い。

もちろんもう一つ別の解釈も成り立つ。アプリコットが有安に「私の(有安の)レッスンを提供する」ために登記変更した、と言う解釈である。しかしこれもおかしな話で、一介の医療業者であるアプリコットがなぜ、どのようにプロの芸能人の有安杏果に「レッスンサービス」を提供することができるのか?そのリソースは?どのようなレッスンを提供したのか?そもそも大手事務所に所属し、ボイトレやダンス、楽器のレッスンなどは提供されていたはずなのに、更に追加でレッスンを行う理由は?個人にレッスンを提供することによる企業としての売上や税務処理は?など、様々な疑問点を指摘することができる。

また、有安個人に対して登記変更までしてサポートすると言うことは、それだけ代表者と「ただならぬ関係であった」点は拭い去ることができず、「個人レッスンのための登記変更」と言う有安の説明や「夫と交際を始めたのは2018年春」と言う証言の信ぴょう性はかなり低いと判断せざるを得ない。

よって、有安の説明を額面通り受け取るわけには行かず、今まで定説とされている通り、どんなに遅くとも2017年3月15日には「現在の夫と独立を画策していた」と解釈せざるを得ず、それより前に夫と深い関係にあった、と考えて良いだろう。

5.代表者が出てこない問題

最後に、アプリコットの代表者が表に出てこない問題について語ってみたい。有安は本インタビューでも下記のように語っている。

今は私の個人事務所「アプリコット」の代表として活動もサポートしてくれています。

「個人事務所」と言葉をぼやかしているが、あくまでアプリコットは法人である。そこの代表と言うことは、代表取締役と言うことなのであろう。

ところで、なぜこのようなアプリコットの業務の変遷を、2019年以降?に所属したタレントが語っているのであろうか。業務の変遷であれば、代表取締役自ら語るべきではないだろうか。

有安は件の人物を「一般人」としている。ただ普通の感覚では、会社の責任は代表取締役が最終的に負うべきであり、芸能と言うマスメディアに乗りやすい業態であるだけで、説明責任があるのは芸能人だろうが一般人だろうが最終的には代表取締役であることには変わりない。どうも有安の説明をみていると「一般人」とは違う「芸能人」という特別な存在があるように勘違いしている点が見受けられ、そう言う点は世間知らずの幼稚、芸能用語で言うところの「おバカ」と見なされても仕方がない。「一般人」とはあくまで「芸能人」のプライベートな部分の枠内では理解される概念で、自分がマネージメントされている法人の代表取締役に当てはまる話ではないのだ。

6.無駄口、死すべし

結婚はおめでたいことであるし、芸能人がそれを悪い言葉になるが利用することも業態上理解はできるが、有安側としてここで敢えて悪手を打つ必要があったのであろうか?

有安側としてはネットで騒がれたネガティブ情報に終止符を打つべくこのようなインタビュー記事を流したのであろうが、当初の目的は全く達成できていない。寧ろ、変な言い訳をして更なるファン離れを加速させるだけだ。

日本の文化として「察する」と言う特徴がある。敢えて何も語らずとも、状況から察して理解してもらえることもある。

有安の結婚という目出度い場には不謹慎であるが、結婚おめでとうという言葉と共に敢えて厳しい口調の「無駄口、死すべし」という言葉を添えて、本稿の締めとしたい。

追記 : コメントご指摘の通り誤字がありましたので、修正しました。(11.26)


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