朝日新聞出版さんぽ

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朝日新聞出版公式note「さんぽ」へようこそ! 既刊本の連載や新刊試し読み、著者インタビューや対談など、本にまつわるあれこれをゆるくお伝えしていきます。新刊・既刊はこちらで https://publications.asahi.com/

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    • 198本

    書評や文庫解説、インタビューや対談、試し読みなど、朝日新聞出版の文芸書にかかわる記事をすべてまとめています。

  • 今井登茂子『ちょい足しことば帳』

    元TBSアナウンサーの今井登茂子さんが伝授する、「いつも使っていることばに、ひとこと足すだけ」で、相手の心を軽くしたり、気遣いが伝わる”ちょい足しことば”を紹介します

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共感必須!松井玲奈さんが好きなことも苦手なこともすべて詰め込んだエッセイ集『私だけの水槽』の一編を特別公開

クリストファー・ロビンに従って  地方での撮影を終えてようやく自宅に戻ってきた。猫たちは飼い主が帰ってきてもまったりくつろいで我関せずで、荷物を下ろすと緊張の糸が切れ詰め込んでいたセリフたちが頭から耳へと流れ、外にドロドロと溶け出していった。数日間の撮影の中、朝から晩までみっちり毎日十何ページも撮影しセリフを喋り、もうしばらくセリフなんて覚えたくない! 台本なんて開いてたまるか! 頭を休めさせてくれ!と荒んだ気持ちだった。初めてのチームの中に飛び込んでいった緊張感もあり、疲

    • 「読んで書く生活、または火曜日の地獄」 斎藤美奈子さん『あなたの代わりに読みました 政治から文学まで、意識高めの150冊』刊行記念エッセイを特別公開!

       子どものころ、私は読書感想文がわりと得意だった。相手のニーズ(教師が何を求めているか)が子どもながらにわかったからだ。なので心にもないことを書くのも平気だった。  だが後に、読書感想文というものを客観的に分析する機会を持って、私のような賢しらな子どものインチキ作文には何の価値もないことがわかった。読書感想文とは、本についてではなく「本を読んだ私」について書くもので、いわば1種の体験記だからである。  今年で70回目を迎える「青少年読書感想文全国コンクール」(主催/全国学

      • やりたいことが「ある人」と「ない人」 あらゆる可能性を秘めるのはどっち?

         自分の5年後、10年後、20年後はどうなっているでしょうか?  想像してみてください。20年後をリアルに想像できた人はあまりいなかったのではないかと思います。想像しやすさは、自分との近さで決まります。能力的にも時間的にも近いほど、想像はリアルになっていきます。  もし、あなたに自分で選択した具体的な夢や目標があるのなら、それは素晴らしいことです。それに向かって努力することで、少しずつ将来の想像がリアルになっていくのなら、実現に近づいているはずです。  一方で、もし、あ

        • 今すぐ使える!お願いごとをされた時に相手の心を軽くする、超シンプルな“ちょい足しことば”

          ■相手の自信にもつながる  相手に同意するときは、「いいですね」という評価にとどまらず、自分を主語にして伝えることが大事です。そこで使ってほしいのが、次の“ちょい足しことば”です。 \ここでちょい足し/  相手と同じ意見であるという意思表示を、よりストレートに伝えることばです。むしろ「同じ気持ちです」よりも直球できっぱりとした強さが感じられますよね。  たとえば「同じ気持ちです」だと、相手が発言する前から自分もそう思っていたというニュアンスが含まれますが、「賛成です。

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          全国主要書店で開催中! 朝日文庫「グランドフェア2024」ラインナップを紹介します

          朝井リョウ『スター』 新人の登竜門となる映画祭でグランプリを受賞した尚吾と紘。二人は大学卒業後、名監督への弟子入りとYouTubeでの発信という真逆の道を選ぶ。受賞歴、再生回数、完成度、受け手の反応──プロとアマチュアの境界線なき今、世界を測る物差しを探る傑作長編。 伊坂幸太郎『ガソリン生活』 聡明な弟・亨とのんきな兄・良男のでこぼこ兄弟がドライブ中に乗せたある女優が、翌日急死! 一家はさらなる謎に巻き込まれ…!? 車同士が楽しくおしゃべりする唯一無二の世界で繰り広げら

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          安部龍太郎著『生きて候』/文芸評論家・高橋敏夫氏による文庫解説を公開!

           安部龍太郎の物語世界には、なにかとてつもなく不穏なものが見え隠れする。  血なまぐさい臭いをはこぶ不穏な風がふいている。  物語世界に、ときおり亀裂がはしり、その裂け目から、まがまがしく、むごたらしい、ゆがんだイメージと雑音とが、とめどなくあふれだす……。凄惨な合戦場面や、互いに深傷を負いながらなおつづく剣戟シーンだけではない。甘美な恋愛のさなかにも、このうえもない栄誉をえた喜びの頂点においても、また、かがやかしい前途に胸をふくらませるときにも。  その瞬間、極上のエンター

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          「自分とは何者か」「他者とはどう違うか」をあぶりだす3つの質問“真善美”

           自分はどんな人間なのか? それは自分自身にしかわかりません。かつて、ギリシャのアポロン神殿の入り口には「汝自身を知れ」という言葉が刻まれていたといいます。いったいどういう意味だと思いますか?  古代ギリシャの哲学者たちは人間の精神や性質を完全に理解することはできないと考えていました。だとすると、自分自身のことも完全に理解することはできないことになります。そこには、神の前で謙虚になれというメッセージや、不可能と分かっていても立ち向かう態度の重要さなど、さまざまな解釈が考えら

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          あいづちの万能選手「なるほど」のさまざまなバリエーションとNGな使い方

          ■「大丈夫ですよ、私もそう思いますから」というニュアンス  まず紹介するのは、相手に共感や賛成の意思を示すちょい足しことばです。 \ここでちょい足し!/  いつもなら、「私も同じ気持ちです」と、共感して相手を盛り上げることで、より話しやすくなる雰囲気をつくる目的としても使うことが多いかもしれませんね。でも、ここでは相手を励ます、背中を押すイメージの例です。  自信がなかったり、「もしかしたら反対されてしまうかな」と不安に思いながら話している相手に対して、「いやいや、大

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          今の日本の現状を風刺した凄まじいエンターテインメント小説だ――貫井徳郎さん『ひとつの祖国』書店員さん感想まとめ

           息もつかせぬ驚愕の展開に圧倒されます。人間の本質と、生々しくも突きつけられる現代社会の闇から目が離せません。経済格差を理由に、東日本独立を目指すテロ組織が暗躍する。善と悪が曖昧に揺れ動き、人間の憎悪や醜悪さ、悍ましさに、終始ハラハラさせられる。予想できない展開からの怒涛のクライマックス。人間社会の本質に迫る作品です。 (精文館書店新豊田店 渡邊摩耶さん)  第二次世界大戦での敗戦で、西の大日本国と東の日本人民共和国に分断された日本。ベルリンの壁の崩壊の半年後日本も統一さ

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          永井路子さんの『この世をば』に連なる歴史巨編『望みしは何ぞ』/文芸評論家・縄田一男さんによる文庫解説を公開

           私たちはよく過去の歴史を何々時代といった名称で区分し、更にそれを細かく区分けしようとするが、本来、歴史は生きた連続性の中にあり、作家が1つの時代をまるごと捉えようとした場合、1篇の作品では収まり切らないという事態が生じて来る。  永井路子の“平安朝3部作”、すなわち、『王朝序曲――誰か言う「千家花ならぬはなし」と』『この世をば』、そして本書『望みしは何ぞ』は、そうした書き手の要請がもたらした必然の産物であった、ということが出来よう。 『望みしは何ぞ』は「中央公論文芸特集

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          「ヤバい日本救うために、世界に出てマクドナルドを見ろ」世界を飛び回る投資家が断言する理由

           10年ひと昔というが、この10年で世界も日本も大きく変わった。私自身も東京からシンガポールに住まいを移している。シンガポールに住むきっかけになったのは、議員時代に国父・故リー・クワンユー氏の名前のついた大学から招聘を受けたことに始まる。  アジアのリーダーとして、シンガポール建国の父として、世界に名をはせる故リー・クワンユー氏に個人的にお目にかかる機会を、私は三度もいただいた。率直な物言いで有名な氏から多くの印象的な直言をいただいた。 「君はタムラって名字か。確か政治家

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          「はい」にひとこと“ちょい足し”するだけで相手に安心感を与えるシンプルワード

          「はい」という返事だけでも伝わるけれど、より相手に安心感を与えたい。そんなときに“ちょい足し”すると良いことばを紹介します。そうすることで、物事がスムーズに進みますし、あなたへの信頼感も高まるはず。 ■使いすぎて「お調子者」に見えないように注意!  依頼を快諾するとき、あるいは、当たり前のことをより力強く肯定するときに“ちょい足し”すると効果的なことばです。「言うまでもありません」という場合に使えます。 \ここでちょい足し/  何かをお願いしたときに、相手から「もちろ

          「はい」にひとこと“ちょい足し”するだけで相手に安心感を与えるシンプルワード

          もし日本が分断されていたら…架空の歴史が暴く現実の日本の社会問題/末國善己氏による貫井徳郎著『ひとつの祖国』書評を公開

          架空の歴史が暴く現実の日本の社会問題  架空の島を舞台に、明治初期から平成末までの近現代史を17の物語で追った全3冊の大作『邯鄲の島遥かなり』を刊行した貫井徳郎の新作は、第二次世界大戦後に東西に分割された日本という架空の歴史を描いている。実現はしなかったが連合国は日本の分割統治を検討していたので、本書はあり得たかもしれないもう一つの歴史を題材に、現実の日本が直面している諸問題に切り込んでいる。  先の大戦末期、北海道を制圧したソ連軍が本州に侵攻した結果、西日本に民主主義国

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          「学校に行く意味も勉強する意味も分からない」という子どもたちに知ってほしいこと

           学校に行きたくないという中高生に理由を尋ねると、圧倒的に多い回答が「学校や勉強の意味が分からない」というものです。意味が分からないとは、どういうことでしょうか?  これは内容が分からないのではなくて、学校へ行くことや勉強が自分にとってどんな価値やメリットがあるのか分からない。いいかえれば、自分の現在や未来とどう関係するのかが分からないということです。  たとえば、猫を飼っている人にとって、猫の飼い方や習性を学ぶことは明らかに関係がありますよね。そんなふうに共通するキーワ

          「学校に行く意味も勉強する意味も分からない」という子どもたちに知ってほしいこと

          「あなただからこそ」のスペシャル感が伝わる! 相手をほめる時に“ちょい足し”したいことば

          ■苦労話を聞いてもらうのはと「ほめ」と同じ効果  対等な関係性の相手や、部下や後輩などの仕事が「何も言うことなし!」「パーフェクト!」と感じる出来であったときにちょい足ししたい、惜しみない賛辞を紹介します。 \ちょい足し!/  さらに、そこから「今回のイベントは、設営が大変だったんじゃない?」「どれくらい前から準備をしていたの?」などなど、「完璧」だと感じたポイントについて質問をして、相手に存分に語ってもらいましょう。なぜなら、自分の経験を人に聞いてもらうことは、ほめら

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          【祝・サッカー本大賞2024 大賞&読者賞W受賞!】5度の大ケガ、「それでも前を向いた」宮市亮選手 10年前のアーセナルでの苦闘と岡田武史氏の言葉を明かす

          天才エジルとの強烈な出会い  2013-2014年、このシーズンのアーセナルも豪華メンバーだった。各国代表ばかりで、サッカー好きなら誰もが知るような世界的なスターがたくさんいた。  当時を振り返って思い出すのは、僕がフェイエノールトから戻ってきた2011年夏に15歳でアーセナルに加わったセルジュ・ニャブリの姿だ。2022年のワールドカップ・カタール大会でドイツ代表の10番を背負った選手で、現在はドイツの強豪バイエルン・ミュンヘンで活躍しているが、2013-2014年シーズ

          【祝・サッカー本大賞2024 大賞&読者賞W受賞!】5度の大ケガ、「それでも前を向いた」宮市亮選手 10年前のアーセナルでの苦闘と岡田武史氏の言葉を明かす