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【大河ドラマ・光る君へ】朝廷のお笑いコンビをもっと見たい。

第十九回・放たれた矢。
事件の起こる回ですな。

それでは感想です。

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「異なる道を、歩みとうございます」


一条帝に関白になりたいのかとストレートに聞かれた道長。
陣の定めに出たいから関白にはなりたくないとハッキリ答える。

バックに流れる音楽が、ちょっと不穏な対決ムード。
道長の考えを聞いた一条帝は、どのように考えるのだろう。

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「この議、よろしからず。このようなことで朝廷の財を減らしてよいのか」(伊周)

いつも思う。
常に思う。
伊周の話し方とか・・・なんかムカつく!!

情けないことに語彙が足りなくて、ぴったりの言葉が思い浮かばない。
ムカつくんだよ。
イラっとするんだよ。

・・・そういう伊周を演じる俳優さんがスゴイ!
この俳優さんを別の機会に見かけたら、さぞかしギャップを感じるんだろうな。

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「いまだ疫病に苦しむ民を救うのは、上に立つ者の使命と存ずる」(道長)
このとき、画面は会議に参加している公卿たちの顔を映し出す。

伊周はとうぜん不満顔。
母違いの兄・道綱はあきらかに賛同する顔。
道理のとおらないことが嫌いな実資も納得の顔。
学友の公任は事前に反対していたとおり、不満そうな顔。

それぞれの立場がみえて面白い。

これだよね、これ。
話し合いの結果だけを聞かされても、実情が分からない。
本人と直接やり取りして、声を聞き、顔色を読む。
道長はこれがしたいんだよね。

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会議終了後、伊周にいちゃもんをつけられる道長。
頭に血が上った伊周が道長に手をかけるが、道長は難なくかわして無言で立ち去る。

ふふっ。
ちょっとだけかっこいいじゃん。
見直したよ、ぼんやり三郎。

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「ええっ!陣の定めの後、そんな面白いことがあったのか!?」(実資)


実資と道綱の組み合わせは面白い。
彼らは朝廷における癒し担当だ!
違うな。
お笑い担当だった。

「面白いというか、情けないというか・・・内大臣様が、あーまーりーに、無様で」(道綱)
言いにくそうにしつつ、どこまで言うかと思えば、最後まできっちり言い切ってしまう道綱。
実資と道綱にはこのままお笑い担当として頑張っていただきたい。

それにしても実資は、事件の現場にいられなくて残念だったよね。
新聞記者みたいな気持ちなんだろうな…。

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道長と学友のみんなが、酒を飲みながら話している


へぇぇぇぇ!
ちょっと意外だった。
道長の身分が飛びぬけちゃったし、もうこういう場は設けられないかと思ってた。

本当の本音を語ることは出来ないかもしれないけど、一応ほっとできる場所があるのはよかったな、と思う。
倫子や高松殿(あきこ女王)では、政治の話の相手には物足りないかもしれないしね。

どういう魂胆か分からないけど、公任は道長にアドバイスまでしている。
行成を使って、女たちをスパイに仕立てろ、と。
おおう!ナイス!
公任、頭いいな。

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「斉信のことはその先に考えるゆえ、このたびは許してくれ」(道長)
斉信の「参議になりたい」アピールへの返答。

このセリフ、途中の段階では「しばらく待っててくれ」的な返事になるのだと思って聞いていた。
すると「このたびは許してくれ」とつながった。

「上から」感がない。
偉そうにしない。
あくまで友人としての言葉だ。

こう言われてしまっては斉信もおとなしくするしかないよね。

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さっそくスパイ活動の報告書を持ってくる行成。
仕事が早い。

大好きな道長さまのためだもんね。
「右大臣様の御為ですゆえ」というセリフもなんだか嬉しそう。

報告書は焼き捨てろ、などと行成はとても有能な秘書っぷり。
なるほど。
これは行成が重宝されるようになっていくわけだな。

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倫子&小麻呂、登場。

道長の仕事の紙を偶然見つけて、なにやら意味ありげに「ふうん」と微笑む倫子。
怖いってば、倫子!
これが後でどういう風に影響するのよ!

もう最近は、倫子の言動のいちいちが怖く感じられる。
この人、仮に入内しても、立派に生き抜けるタイプだね。

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源俊賢が、引きこもりの伊周&隆家を連れ出しに訪れる。

このときの伊周&隆家の兄弟のやさぐれ感がいい。
とくに隆家はチンピラっぽくて笑える。

道隆と貴子の子なのに、全然優雅さがないよね。
伊周ばかりが愛されて、隆家が放置されたから…と言うにはふたりの兄弟仲は良さそうだけどな。

源俊賢はやさぐれ兄弟が出仕しなければ「第二の手を打ちます」と言う。
あらあら。
俊賢って実はけっこう出来る男だったの?
道長が斉信を我慢させて、先に参議に取り立てるだけあるわ。

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清少納言・・・


また仕事サボってまひろんちに来てる。

そもそもさぁ。
紫式部と清少納言が友達づきあいしちゃってるのが、ドラマ感たっぷりなのに。

このうえ紫式部が中宮・定子に会いに行くって。
思わず「マジ?」と叫んだわい。

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「何か踏まれました?」(清少納言)
中宮定子のところへ向かう途中の廊下で、まひろが画びょうを踏んづける。

またしても「マジ?」と叫んだわい。
だって画びょうよ、画びょう。
あの時代にあんな形の画びょうがあったなんて!

上履きに画びょうを入れるのは、なんと千年前からの伝統あるいじめだったのね。

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「中宮様の気持ちが分からぬ。そなたはどう思う?」(伊周)

ええっ!
伊周ってば、定子の気持ちを分かる気があったの???

そういう展開ではなかったよね。
お互いの気持ちのすれ違いとかじゃないでしょ。

俺の役に立たないなら、存在価値がない。早く役に立て!…っていうことだよね。
自己中の塊のくせに、なんでそんな、しおらしいこと言っちゃってんの。

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道長のまわりに時々ちらつくまひろの影。
以前は道綱が。
そして今度は主上が。
びっくり箱のような女・まひろに、道長の心は揺らされっぱなし。

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みつこを訪ねた伊周


門の前の立派な牛車を見て、しっぽをまいて逃げ帰る。
ずいぶん気弱になったもんだなぁ。
以前の伊周ならもっと自信満々で、そのまま乗り込むなり、何か嫌がらせするなりしたろうに。

そして相変わらず威勢のいいチンピラなのが弟・隆家。

道隆と貴子がもう少し隆家にも手をかけていたら、この事件は防げたのやも・・・なんて思うのは間違いだろうか。
息子がチンピラに育ったのは、親の責任…でしょ。

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「はぁはぁはぁ・・・」(花山院)
驚きすぎてモノも言えない花山院。

この日の花山院は、坊主姿があまりお似合いではないな…。
やっぱり俗っぽいことをしてると「美しい僧形」ではなくなってくるのかしらねぇ。

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そして次回予告。
いろいろ気になるけど・・・まひろとききょうのコンビは、いったい何を???


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