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脳卒中症例におけるエビデンス活用Tips No,2_文献検索の“How to“

エビデンス活用Tipsの第2弾は、CQを立てたら次は文献検索になります。

今回は、医学系論文の最大級の検索エンジンであるpubmedに焦点を当てて解説します。
PubMedは、NCBI(National Center for Biotechnology Information:国立バイオテクノロジーインフォーメーションセンター)によるプロジェクトで、1997年6月から開始した文献データベース「MEDLINE(Medical Literature Analysis and Retrieval System Online)」の無料検索サービスです。

例題 P:脳卒中患者 I:筋力トレーニング
疑問:検索欄【stroke muscle strength exercise】HIT数1007本
これで良いのでしょうか。1007件の論文を確認するのは容易ではないと思います!

検索には基本的なルールがあります。
① スペースは “AND” の意味合いを持つ。
その他、OR(どれかを含む)やNOT(含まない)があります。
例:【stroke OR muscle OR strength OR exercise】HIT数2,210,568本
  これは、どれか一単語でも論文に入っていれば検索結果に上がってくるため、膨大になります!
② 単語は基本的に All Fields(論文の全文) を対象に検索
③ 何も操作をしなければ、SRMA、RCT、観察研究、症例報告、総説などすべてを含む

上記を踏まえると、
先ほどの検索方法では【stroke muscle strength exerciseの4つの単語全てが全文のどこかに含む論文】が検索されています。

例題 P:脳卒中患者 I:筋力トレーニング
このCQに合った論文を検索する際に、Pの“脳卒中患者”という言葉は、タイトルまたは要約(tiab)には入っている論文を検索したいと思います。
その場合は、単語の横にタグを付けることで、想定している論文を検索できます。
今回は [tiab] タイトルアブストラクトに単語を含むを使用します。
【stroke[tiab] muscle strength exercise】HIT数858本

150件程度論文が減少しました。
その他タグには、タイトル[ti]、アブストラクト[ab]、メッシュ[mh]、著者[au]など様々あります。

また、strokeには類義語として、” Apoplectic Stroke”、“Apoplexy”、“Cerebrovascular Accident”など様々な単語があります。
類義語の確認は、以下のサイトのシソーラス検索で把握することが出来ます。
https://lsd-project.jp/cgi-bin/lsdproj/draw_tree.pl?opt=c

本日はここまでとなります。
記事を最後までご覧頂きありがとうございます。

効率よく論文を検索するためにも、タグや論理演算子をお試ししてみはいかがでしょうか。


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