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入院30日目:病院の面談

午前中、父が病院で面談があると言って出掛けた。
今日も山のように差し入れを持っていく。

あれがほしい。これがほしい。

自分で上手く動けない上、院内では簡単に手に入らない。
病気はお母さんのせいではない。仕方ない。
ただ、言う方は簡単だが、仕事後にあちこちに行ったり、家の中の物の山から用意するのは地味に疲れる。

 
日中仕事していると、来月の中旬にまた病院で面談があるので、いつ仕事が休めるか父からメールがある。

面談は毎月あるのだろうか?
私も毎月行くようなのだろうか?

 
父からのメールでは、「医者が娘さんも話を聞きたいだろうから来てほしいらしい。」と書いてあったが、多分父の理解力が乏しいから私にも同席してほしいのだろう。
父はまだ60代だが、認知症まではいかないが、理解力や認知力の低下が見られる。

一応は父がキーパーソンだが、実質は私がキーパーソンなのだろう。

 
母に聞いたら、今度の面談では介護サービスや自宅支援の話になるから私にも聞いてほしいらしかった。
もしかして、退院の時期がおおよそ見えてきたのだろうか。それならそれで大変だ。

まだ家の片付けは終わっていない。

 
 
バセドウ病の影響で有給は残りわずかしかない。
仕事も忙しいし、やたらと休んでいる場合ではない。
だけど、振り替えを上手く使っていくしかなさそうだ。

たまには私も休みたい。
自分の自由時間を満喫したい。
それは当然の当たり前の感情なのに、今の私の立場では許されない。だから言えない。

 
GWも仕事だし、4月は二週連続週6勤務だし、GWは姉がまた来るという。また長居するのだろうか。

姉らが来たら、長居の場合は放っておいて家事をしていよう。

 
 
父親はきょう初めて母のリハビリの様子を見たらしい。

補装具は太ももからつけるタイプで、歩けているとは言っても、後ろで支援をしている人が足を押し出すような形らしい。
補装具の取り外しは一人ではできないようだ。

トイレは一人で行けているらしい。
シャワーは一人では難しいようだ。 

 
「脊髄梗塞は脊髄の1番目と2番目で起きた。」 
「真咲さんは明るくてリハビリに前向きでいい。ただ、今以上はよくならないかもしれない。」

医師はそう言ったそうだ。

 
父親はリハビリや現実を見て落ち込んでいるようだけど(あれじゃ歩けているなんて言えない…だとか、救急搬送前日に出掛けた日の写真をようやく現像してきたけど辛い………だとか)
私は父に言った。  

トイレに一人で行けるなんてすごい、と。

まだリハビリ病院に入院して一ヵ月も経っていないんだし、スタスタ歩けるわけない、歩けたらとっくに退院している。
今がピークだとしても、トイレに行けているならすごい、と。
トイレに行けなかったら私や父が夜サポートするようだよ、と。父は毎日20時に寝てしまうが、そんな生活はもう許されないよ、と。恵まれていると思え、と。

 
私の話を聞きながら、父は「そうだよなぁ…。」と前向きになってきたようだ。

ネットによると脊髄梗塞の方はもっと重度の方が多いし、実際医師も「真咲さんは早めに見つかった方で軽い方だ。」と言ったらしいし、救急搬送された日に検査入院になって、病名が分かってよかったのだ。

 
「お父さんが落ち込んでいる場合じゃないんだろうけど、辛い。」

父はそう言った。

気持ちは分かるが、それでもお父さんはいつもと変わらない時間に寝てるじゃないか。

 
 
私は人手不足でリーダーのいなくなった職場で踏ん張って
家事やら料理やらで寝るのは遅くなり
父や母のサポートして
落ち込んだり、泣いてる場合じゃないんだよ。

もっとしっかりしてくれよ。
娘もいっぱいいっぱいだよ。倒れるよ。

 
…とは、言えない。

 
家族にも友達にも同僚にも言えないことがたまっていく。
そして私は今日もnoteに書く。

 
 
今度の面会日は母の誕生日だ。

病院側からリハビリを見てほしいと言われた。
面会時は時間指定らしい。
せっかく面会制限なくなったから早々と行こうと思ったのに。次の日仕事なのに。

リハビリ姿は見たい。
現実は見なきゃいけない。

ただ、次の日は職員一人で出勤だから、心身万全でありたい。
お父さんの今日の落ち込みようを見ると、販売の仕事が終わってから見た方がいいかもしれない。

障害福祉屋として働く私も、身内の現実は心にダメージをくらう可能性がある。

 
リハビリを見せてもらうのは後日にしようかな。






 


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