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2023年の為末のおすすめ本

そろそろみなさん仕事納めですかね。

年末年始のおともに、今年私が読んで面白かった本をいくつか載せていきます。今年発売の本というわけではないです。

1、半導体戦争
半導体の歴史が書かれた本です。米国で始まり、製造拠点が日本に移り、いつの間にか力をつけた日本と激しく激突し(日本側の視点では押さえ込まれ)、その後拠点がアジアに移り、そして台湾にTSMCが誕生し、米中対立に入っていく。 素人が半導体の歴史を学ぶための最高の本です。

2、ヒルビリーエレジー
トランプ大統領支持の背景に何があったのかという分析の中で注目された本。著者はラストベルトで育ち、貧困の白人家庭では何が起きているのかを自分自身の体験から語っていきます。 特に都市部で育った人ほどおすすめです。いかにして格差を減らし、取り残される人を内包していくかは、国内の安定のためにも、またお互いを一人の人間として尊敬していくためにも大事なことだと感じさせられました。

3、アンビシャス
日ハムにエスコンフィールドができるまでの舞台裏。野球好き、スポーツ好きの方は必読です。エスコンが何を目指しているのか、なぜ札幌ではなく北広島だったのか、がわかります。
読んだ後いい仕事をしたくなります。

4、ポストヒューマン誕生
あのシンギュラリティという概念が提唱された本です。シンギュラリティという言葉はよく聞いても、この本を読んでみるとイメージが随分変わります。 人間の身体に組み込まれ、さらには自らリソースを確保できるかどうかが分岐点でしょうか。今年の前半はAIの話に絡めて、このような情報をたくさん仕入れていましたが、やはりこの本を欠かすことはできません。

5、言語の本質
言語好きの方必読です。オノマトペを題材に、記号設置問題に迫ります。特に最後の章のアダプション推論によって人は言語を獲得しているのではという部分は、知的好奇心が刺激されまくります。

6、神々の沈黙
人類は元々自我をもっておらず、その時の自我は「神々の声」として聞かれていたのではないかという大胆な仮説をもとに展開されていく本です。意識無意識に興味がある方は大変面白いはずです。壮大な人類史本。

7、精神と自然
あのベイトソンです。一度は読んだ方がいいと勧められていて、ようやく読みました。私は東洋哲学を感じました。説明したいのですが、多分私がベイトソンを理解しきれていないので説明がどうしても陳腐になってしまいます。でも面白い!


このぐらいでしょうか。他にも楽しい本がたくさんあったのですが、思い出せないのでこのあたりで。本ほど楽しくて、最高の学びがあるものもないですね。来年も皆さんと楽しい読書体験シェアをしていきたいと思います。

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