小説「ある朝の目覚め」第六章
洞窟の中の寝床で大勢の女の小人たちがまどろんでいる。少し奥をのぞき込むと小部屋があり、魔女が大きな木製の椅子に座り目を閉じていた。わたしは小部屋に近寄る。そこには本棚があり、おどろおどろしい装丁の大きな本が並んでいた。きっと魔法の呪文や触媒の種類などが書かれているのだろう。わたしは魔女を起こさないように本棚に近づく。本棚には置き時計も置いてあった。時計の針は止まっているように見えたが、わたしが近づくとまた動き出したようだ。チクタクチクタク。なぜか針の音が鳴る度にわたしの下腹部