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文章構成の王道〝結論ファースト〟には例外があります。

この記事に辿り着いたあなたは「書く」こと「伝える」ことに興味があるのだと思います。

そこで、質問です。こんな定説を目にしたことはありませんか?

「文章は〝結論〟から書く」

読者は冒頭の何行かでその文章を読むかどうか判断する。だから、結論が後回しの構成になんて付き合ってくれないよって理屈ですね。

しかし、あなたが伝えたいこと、その書き方で本当に大丈夫?

というのが、今回のテーマです。

この結論から書くスタイル、ビジネスの世界では〝PREP法〟というそうです。

結論(Point)から入って、
理由(Reason)を述べて、
例(Example)を挙げて、
最後にまた結論(Point)でまとめる。

僕は〝結論ファースト〟と呼んでいます。

確かにこれはウェブ上の文章だけでなく、プレゼンテーション、日常会話でも有効です。現代における構成の〝王道〟といえるでしょう。

しかし、何事にも例外はあるんです。

そもそも、その〝結論〟に読者が興味を持てなかったら?


例えば、僕がオリックス不調の理由について考察したと。

「原因は〇〇にある!」と〝結論ファースト〟で書いたとして、読み進めてくれる人は限られると思いませんか?

そう、読者は「興味ないな」「自分とは無関係だな」と思う話には見向きもしてくれません。「対岸の火事」ってことわざもあるくらいですから。

あとは重苦しそうな話、ネガティブな感情が湧きそうな話も敬遠されがち。

では、どうする?

ネタはボツにしてしまうのか。それとも、読まれることを期待しないで書くのか。

いえ、方法はあります。

こうした話題を書きたい、かつ多くの人々に届けたいと思ったら……、

書き手が〝伝えたいこと〟を、
読者が〝伝えてほしいこと〟になるよう工夫するんです。

先の例で言うと、仮にこう変えてみたらどうでしょう。

ビジネス(子育てとかでも可)でよく陥りがちなトラブルがあると。その解決策がオリックス不調の理由を考えると見えてくる、とか。

……いや、実際に見えてくるかどうかはわかりませんよ?

でも、このような誘導ができたら、読者層は広がりますよね。

こういう場合は〝結論ファースト〟ではなく、読者にとっての〝メリットファースト〟が好ましいわけです。

この文章を読んでくれたら、
あなたの悩みが解消されますよ。
あなたにとって身近な話なんですよ。
あなたの疑問にお答えできますよ。
あなたの心に健康と栄養を与えますよ。
今、知っておかないと損ですよ。

などなど、ストローク(助走)のつけ方は様々。

如何に〝自分ごと〟として捉えさせるか。
自分に必要性のある文章だと思ってもらえるか。

そこには、ひとつコツがあります。

〝あなた〟の部分をきちんと想定することです。

文章を読むのはどんな読者なのか。

書き手が〝伝えたい〟話題に興味はあるのか、ないのか。あるとしたら、どれくらいなのか。逆にないとしたら、どんな読者層を取り込むか。その人たちが求めるメリットとはなんなのか。

できるだけ、リアルに想定すること。

実はこの考え方、テレビの企画をつくるときも大事なのですが、意外と抜け落ちてしまうんですよねえ……。

局や番組の都合、スポンサーや取材対象への忖度などに流されて、視聴者に向き合うところまで行けないことがある。

そして、まんまと〝結論ファースト〟の構成を書いてしまう。

あァ、苦い過去がいくつか……。お互いに気を付けましょう笑

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