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なぜあなたの会社はエンジニアが辞めてしまうのか?その⑧

はじめに

この記事はその①その②その③その④その⑤その⑥その⑦の続きのお話です。まだ読まれてない方は必ず先にその①その②その③その④その⑤その⑥その⑦を読んでから読んでみて下さい。

登場人物の紹介

その①でも紹介しましたが、今回は対話形式で書いてみたので、登場人物だけ紹介しておきます。3人登場します。(②話目以降はほぼ2人ですが…)

エンジニア:Eさん
Eさんの評価者:Sさん(非エンジニア)
Sさんの友人のエンジニアマネージャー:Mさん

簡単なあらすじ

Eさんやエンジニアから退職され、途方に暮れたSさんは、元同僚で今は別の会社でEM(エンジニアマネージャー)をやっているMさんと飲みに行って相談して、これまでの経緯を聞いてもらって、コミュニケーションを中心にいくつかアドバイスを貰ったのでした。詳しくはその①その②を読んで下さい。

Sさん:「実はさ・・・カクカク・シカジカ・・・何が駄目だったのかな・・・」

そのあとMさんからいくつか意見(その②その③を読んで下さい)を貰ったあと、その意見を元に実践してみたのですが、エンジニアの退職が止まらず、もう一度Mさんを誘って話を聞いてもらった(その④その⑤その⑥その⑦を読んで下さい)のでした。

理想の関係性とは? 続き…

アンチパターン①~④ 続き…


Sさん:
「なるほど!困る人がわかると、理想も少しくっきりしてきたかも。つまり俺の目指すところは『テクノロジーを活用するプロになり、継続するサービスや、プロダクトの最低限の事や、差があることくらいは知識を付けておき、適切にエンジニアを頼る』ということだね」

Mさん:「そうそう、とりあえずそんな感じで、テクノロジーや、エンジニアの可能性を信じ続ける上司であってほしいかな。あとはSさんはボードメンバーでもあると思うので、さっきのコミュニケーションのベースのコントロールもやってあげれるとよりベストかも。多数派の比率を変えていくにも、単純に開発スピード上げるためにも、やっぱり採用は不可欠だからね・・・
もちろんITを用いたビジネスをやってくなら、という前提だけどね。こういう事を考えるのが嫌ならITを使わないビジネス(エンジニアを必要としないビジネス)をしたらいいという感じかな」

Sさん:「なるほどなー、なんか今の会社も『流行りのIT系だ!』くらいで入ったから、ちょっと知らなすぎたかもなー、でも図にしてくれたから少し分かった気になったよ。」

Mさん:いやーキッカケはみんなそんなもんだよ。でも継続してうまくやっていきたいなら、いろいろ知っといた方が成功率が上がると思うよ。今からでも間に合うと思う。また気になることがあれば質問してよ。ちなみにSさんは既に結構理解ある方だと思うよ。頑張って!ちゃんとやればEさんも戻ってくるかもしれないよ👍

誰かに必要とされるプロダクトを創りたい

Sさん:「さすがにもう無いよね?」

Mさん:「もちろん他にもいっぱいある気はするけど、とりあえず俺が今思いつくのはそれくらいかなー。とにかく、必要としてるなら、分かりやすく必要としてあげた方がいいよ。別にエンジニアじゃなくても、『誰かに必要とされる』ことって、幸せややりがいを感じる大きな要素だと思うんだよね。替えがきくとか、外注すればいいとか、そういう扱いされたら誰でも嫌だしやる気を失うと思うから、そういうふうな風土や雰囲気が会社にもしあるとすれば、根本から直した方がいいかな。内製で開発してる会社を選んで来てるエンジニアの場合は、『誰かに必要とされる』の延長にプロダクトもある感じだね。自分が作ったプロダクトが『多くの人に必要とされてる』かどうか『多くの人に喜んで貰える(価値を届けられる)プロダクトを作りたい』といった、プロダクト愛みたいのを持ってる人も多いよ。
もちろん全員そうというわけでないし、度合いやタイプはいろいろだどね。『多くの人』や『誰もが知ってる』というところに喜びや達成感を感じる人や、友達や家族にも勧められるようなプロダクトを作りたいという想いが強い人には、『TO B』向けのプロダクトより『TO C』のプロダクトの方が好まれる傾向があるかなー。採用でも『TO C』のプロダクトを持っている会社の方が応募が多かったりするよね。他には眼の前に一緒に働いてる人から直接感謝されたい、という人もいるし、とにかく言われたものを作ることに集中したい、という人とか、対象は多くなくてもいいから何かしら価値を届けられればいい、という人とか、少数派だと思うけど、マネタイズしたい、稼げるプロダクトを作りたいという人もいるかな。」

Sさん:「あーなるほど、ほんといろいろだね。でも『必要とされる存在になりたい』ってのは、俺も一緒だからわかるなー。プロダクトがその延長にある感じだったら想い入れも強くなるよね。事業責任者の俺だとマネタイズの道具、くらいに思っちゃう時があるから気をつけないと・・・」

Mさん:「まぁ外注でもいいようなプロダクトであれば最初から外注すればいいけど、通常は作って終わりではなく、常に改善し続ける必要があるプロダクトが多いから、そういう場合は外注より内製の方がメリット出るよね。せっかく内製にしてるのに、社内で外注みたいな扱いをしてたら、エンジニアも辛いし、プロダクトも良くならない。

Sさん:「おー、『外注か内製か』とか『常に改善し続けるサービスと作って終わりのシステム』・・・なんか気になる言葉が出てきたなー。今日もいろいろありがとね。今日も結構勉強になったよ。また今度続きを聞かせてよ・・・」

そのあとはいつも通り仕事と関係無い話で飲んだあと帰宅した。Sさんは酔ってふらつきながら『自分ももっとITを活用できる知識をつけて、エンジニアにとって良い上司でありたい』と思ったのでした。


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