チョロトラ

退職して4年目。自分にできる事、人生を楽しめることを探しています。 庭と畑仕事が好き。…

チョロトラ

退職して4年目。自分にできる事、人生を楽しめることを探しています。 庭と畑仕事が好き。ときどき旅に出ます。旅の写真集を作るのも楽しみの一つです。

最近の記事

母のそばで♡夢をみた篇

「夢」もいろいろあるが「寝ている間に見る夢」の話。 95歳の母は「眠れない!」と訴えるが、夢を見た話をする。 ということは、全く眠れないわけでもなさそう。 それにしても夢っておもしろい! 意味深で奥深いのだ。 父が迎えに来た 父は10年前に旅立って行った。 最期はお互いに感謝の言葉。 そのあと、聴覚は残っているというからお願い事を耳打ちした。 「私がそっちに行くときは迎えに来てね」。 おそろしいほどの方向音痴だから迎えに来て欲しい。1人で行きつく自信がない。 迷ってウロ

    • 母のそばで♡何がキツイのか?篇

      母との生活も4か月目。まだまだたったの4か月。 一応「要介護2」。 しかし「介護」というにはゆるい生活。 たいして世話も焼いていないけど、最近きつい。 おもに心がね。 日常の動作がリハビリ 95歳にしては、母はしっかりしていると思っていた。 緩和ケアを在宅で受けている割には元気。 見かけだけは。 酸素を吸いながらの日常にも慣れた。 私が手を貸すことはあまり、無い。 危ないときに備えて、いつでも手が出せる距離にいる。 訪問看護の看護師さんの言葉。 「トイレに行く、お風

      • 母のそばで♡奇跡を生きる!篇

        95歳の母が私の家で暮らすようになって4か月目。 救急車で病院に向かったときは、 お別れを覚悟した。 肺ガンの末期と言われ、胸水が溜まっているのに 「抜いてもすぐ溜まるから」と言われて 失望したことも。 あの日のことが嘘のように今は元気。 酸素を吸いながらドライブにも出かけるし、 買い物も楽しむ。 外食だってできるようになった。 母の家にも泊りがけで帰ることができた。 母は今、奇跡を生きている。 医療の力を借りて 緩和ケアの訪問診療、訪問看護、配薬にも お世話になって

        • 母のそばで♡最後まで挑戦!篇

          緩和ケアの訪問診療の先生が聞いた。 「何かしたいことはありますか?」 95歳の母は目をキラッとさせて 「家に帰って玉ねぎを見たいです」と言う。 自分が植えた玉ねぎの成長を見たいのだ。 だから、ドライブの練習をした。 短距離、短時間から少しずつ距離と時間を延ばして。 私の車で、または妹の車で。 人生の最後に「したかったけどできなかった」ことがないように。 酸素ボンベの扱いにも慣れてきた。 調子も良いし、チャンスかな? でもやっぱり不安 家に行ってみようか、1泊で。 母

        母のそばで♡夢をみた篇

          母のそばで♡ひょっとして毎日ごちそう篇

          食欲のない母を心配して、いろんな人が美味しいものを持ってくる。 なんとか食べて欲しくて、毎日何をどのくらい食べたか記録した。 食べたら喜び、食べないと心配する。 そんな毎日の記録を改めて眺めたら気づいた。 「これって、けっこうごちそうだね!」。 朝食 朝食は基本的にごはんとみそ汁。 出汁もみそも2種類を混ぜる。 それにお漬物。 家で育てた大根を漬けたもの。 農家さんから頂いた赤大根の酢漬け。 妹が作ってきた高菜の油いため。 夫が作る目玉焼きとウィンナー炒め。 母は漬物が

          母のそばで♡ひょっとして毎日ごちそう篇

          母のそばで♡あと何回キレイな夕陽を見れるか篇

          95歳の母が私の家で暮らすようになって3か月目。 緩和ケアの訪問診療と訪問看護を受けている。 危ない時期もあり、皆に集まってもらったこともある。 しかし、最近は調子が上向きになってきた。 病気が良くなることはないのだけれど。 肺ガンの末期。 だけど先生も驚く生命力を発揮している。 調子が良いからドライブに連れ出す。 夕食後、夕陽を見に。 「キレーい!!」と母は叫ぶ。 あと何回こうやって夕陽を見れるだろうか? 晴れの日の確率 知らなかった!  考えたこともなかった!

          母のそばで♡あと何回キレイな夕陽を見れるか篇

          母のそばで♡自分のお金を動かせない篇

          95歳の母が私の家で療養する直前のこと。 銀行に行きたい、というので連れて行った。 よろめくのが心配で母の横に立っていたけど、 手元は見ていない。 いくら親でもジロジロ見るのは失礼と思うから。 ところが!! えらく時間がかかるので 「どうかした?」と声をかけてみた。 母は困った顔で「お金を下ろせない」という。 手元が狂って違う番号を押したんじゃないの? 母に番号を聞いて私が操作してみた。 機械は反応しない。 母と私で何度か操作したので、もう無理だ。 とうとう…?

          母のそばで♡自分のお金を動かせない篇

          母のそばで♡地球の未来を想う篇

          季節の変わり目はキツイ。 気温の上下が激しくて…。 こんなにキツイものだったかな? 冬から春へ 苦手な冬から暖かい春に季節が変わった。 ワクワクするはずなのに、今年はキツイ。 まず、今年も2月から花粉症が始まった。 60歳を過ぎたら花粉症は軽くなる、 なんて誰が言ったんだっけ? 加えて気温の上下が激しすぎる。 エアコンで部屋を暖めるだけでは足りなくて この冬は寝る時に電気毛布も使った。 隣で寝ている母は、電気毛布と ペットボトルあんか。 足が冷たい、というから お湯

          母のそばで♡地球の未来を想う篇

          母のそばで♡時間をどう使うか篇

          母と暮らすようになってから、今までより 「時間」を意識するようになった。 つまり、人生の残り時間。 95歳の母は今までも残り時間を気にしていた、 私とは全く違う意味で。 「ねぇ、お母さんはあとどのくらい生きれば 良いんだろうね」 寿命の目安 そこで勝手に目安を作った。 「お母さんの方のじいちゃんは102歳、ばあちゃんは96歳まで元気に生きたんだから、お母さんは 平均して99歳…100歳かな?」 ところが、目安がくずれそうだ。 肺ガンが思ったより進み、それが原因で 胸

          母のそばで♡時間をどう使うか篇

          母のそばで♡誕生会篇

          95歳は珍寿というらしい。 99歳は白寿ということは知っていたけど。 もう、何寿だろうと毎年お祝いしよう。 誕生会計画 誕生会の計画を早くから立てた。 母の好きな料理屋に行くつもりだったけど、 遠い所は無理みたい。 毎年、料理と眺めの良い店でお祝いしてたけど、 今回はあきらめよう。 では、お弁当にしてもらうのはどうだろう? 電話でお店に相談したけど、無理だった。 では、もう一つのお気に入りの店はどうだろう? 母お気に入りのメニューもたくさんある。 場所も近いし。

          母のそばで♡誕生会篇

          母のそばで♡心配が止まらないときは

          最近、母の調子が良い。 緩和ケアを私の家で受けている95歳の母。 末期の肺ガンと言われ、何度かお別れの予感も したけど。 今日もチョッとドライブ。 山桜がキレイだった。 苦しむことが最近は無い。 ごはんも食べている。 なのに、私の心配は止まらない。 私は最後まで本当に優しくできるのか? 母の心配ではなく、自分の心配だ。 母が危ない、という時は緊張感がある。 使命感もある。 精一杯世話をするし、慰め、励ます。 乗り切って安心したとき、緊張がゆるむ。 期間が長くなって「

          母のそばで♡心配が止まらないときは

          母のそばで♡知らないことは教えてもらおう篇

          医療費の限度額設定 95歳の母は私の家で療養している。 お世話になっている病院で「医療費の限度額設定」をするように言われた。 なんでも「限度額」を超えないようにして頂ける、ありがたい制度らしい。 役場に行けば申請用紙もあるだろうし、わからないことは教えてもらおう。 善は急げだ。さっそく役場に向かう。 母の家は私の家と「市」が違うので、母の家がある「市」で申請するように教えてもらった。 母から離れるのは不安なので妹に頼む。 この前もちょっと買い物に出かけた時に、母は苦しん

          母のそばで♡知らないことは教えてもらおう篇

          母のそばで♡意外なおまけ篇

          母が私の家で療養しているから、いろんな人が訪ねてくる。 母の妹とその家族、孫たちとその家族。 お医者さんと看護師さん。 訪問看護の看護師さん。 最も頻繁に来るのは私の妹たち、つまり母の娘たち。 遠くに居て来れない叔母たちは電話。 なかなか忙しいのだ。 でも、もちろん嬉しい。 母との生活は意外なおまけがついてきた。 訪問者のおみやげ 訪問者は何かを持ってくる。 美味しいもの、きれいな花。 楽しい話。笑顔。 どれもどれもありがたく嬉しい。 母は元気そうに見えるけど、そ

          母のそばで♡意外なおまけ篇

          母のそばで♡罪ほろぼし篇

          私の家で95歳の母は療養している。 辛い病気の症状に苦しんだり、不安で押しつぶされそうになりながら。 家で看護している、といえば聞こえは良いかもしれない。 親孝行な娘、と言う人もいるかもしれない。 しかし、たくさん心配をかけてきた私。 決して、親孝行な娘ではなかった。 恩返し、ではなく罪ほろぼしだ。 元気いっぱい 父が元気だったときは、仕事の忙しさにかまけてロクに電話もしなかった。 父と母の誕生日に招待して、食事をするくらいなものだ。 その後、父を家族みんなで看取

          母のそばで♡罪ほろぼし篇

          母のそばで♡問答篇

          母は一生懸命生きてきた。 戦火をくぐりぬけ、働きながら家庭をはぐくみ、病気がちの父を支え、私たち子どもを育てた。それ以外もたくさん苦労した。 なのに、人生の最後に病気が重いことで気を落としている。 病気の症状でおこる苦しみを軽くしたい。 母らしく少しでも明るく過ごしてほしい。 私の家で療養しているので、たくさん話せる。 母も、思ったことを正直に言ってくれる。 母との問答は、私が試されているのだ。 ごめんね 母は私に「ごめんね」と言う。 ーーーごめんねって、言わなくて良

          母のそばで♡問答篇

          母のそばで

          母の病状 95歳の母は末期の肺ガン。 私の家で療養している。 入院したら会えなくなるから。 孫たちをはじめ、いろんな人が会いに来てくれる。 病院ではできないこと。 みんな、マスクと消毒をして。 母は、食事がなかなか進まない。 でも、いろんな種類のおかずを並べたら、どれかを食べる。 これも家ならでは。 しかし、ひとつ心配があって。 具合が悪くなった時、どうするのか? これも最近クリア。 お導きがあったのか、緩和ケアを在宅で受けることに。 医師との相談で、今は酸素を

          母のそばで