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映画大好き❤️と言うよりクレイジーに近い。こんなペースを10代後半からこの歳までほぼほぼ…

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映画大好き❤️と言うよりクレイジーに近い。こんなペースを10代後半からこの歳までほぼほぼで、映画館鑑賞累計現在約5000本超。鑑賞して書きたい意欲の湧く作品だけをベタ誉めからこき下ろしまで本音で書いてまいります。もしお気に障る場合はご容赦を、貴方の映画ライフの一助になれば幸いです。

最近の記事

一応オススメ映画「お終活 再春!人生ラプソディ」~ダメだけれどイイ、複雑です~

 まあ、べたの極みのような作品です。日常用語の「べた」とは、モノがすきまなくぎっしりと並んでいる状態を指しますが、転じて、ありきたりで特別感がなく、ひねりもなく面白味に欠けるさまを意味します。当然に本作のダメさ加減を端的に伝える形容詞ですね。おまけに本作は露骨にスポンサーを画面に大きく映し出し、恥も外聞もありません。劇中で一柳葬儀社が、お客様候補との接点のために劇中のコンサートのスポンサーになる設定は、本作品そのもののプロセスに他なりません。  しかし、何のてらいもなく全編

    • かなりオススメ映画「マッドマックス:フュリオサ」~戦う姿は「ナウシカ」そのものの清々しさ~

       ハリウッドでもブロンドで美女中の美女スターが圧巻のダーティ・アクションに挑む。よくぞ前作でシャーリーズ・セロンを口説いたもので、監督の慧眼が大いに評価され、彼女を芯に据えた本作が生まれた。ただし前日談として選んだキャスティングがお見事、現在のハリウッドでピカ一の美女と言えばアニャ・テイラー=ジョイに尽きますから。およそ華奢でガラス細工のようなアニャは大柄(177cm)なセロンと違って小柄(と言っても169cm)ですが、有無を言わせぬ美女だからこそカラカラに乾いた赤い台地に坊

      • ちょっとオススメ映画「ロードハウス/孤独の街」~ひたすら肉弾戦で痛い痛い~

        Amazon MGM で配信のみ  近頃ダーティーな役ばかり演ずるジェイク・ギレンホールが、またまたタトゥーたっぷりな格闘家に扮し、肉弾戦のオンパレードを展開する。1989年のパトリック・スウェイジ主演「ロードハウス 孤独の街」のリメイクとか。製作も同じジョエル・シルバー。前作がベン・ギャザラ、ケリー・リンチ、サム・エリオットが脇を固め、ちょっぴり琴線に触れる作品だったが、本作はとことん「痛い」にフォーカスする。  脇を固めるスターバリューがちょいと弱いが、ヒール役の破壊

        • オススメ映画「ウーマン・キング 無敵の女戦士たち」~ソツなく練上げた女性アクションもの~

          2022年作品、日本では配信のみprime video にて  激しいアクションから仲間への友情そして母娘の秘話まで描くベタな展開ですが、王国を守る女戦士部隊アゴジェ(Agojie)に入った少女の成長談を通し、奴隷制度の根源にも触れる娯楽大作。なにより主演スターであるオスカー女優ヴィオラ・デイヴィスの圧巻のウォリアーぶりと女の性の狭間を強烈に打ち出すのが大目玉。女っけゼロを徹底する役者魂には平伏すのみ。  19世紀にアフリカのダホメ王国(Dahomey)にて実在した女戦士

        一応オススメ映画「お終活 再春!人生ラプソディ」~ダメだけれどイイ、複雑です~

        • かなりオススメ映画「マッドマックス:フュリオサ」~戦う姿は「ナウシカ」そのものの清々しさ~

        • ちょっとオススメ映画「ロードハウス/孤独の街」~ひたすら肉弾戦で痛い痛い~

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          絶対に観て頂きたいオススメ映画「関心領域」~悪魔の所業も個々は私達と何も変わらない~

           今年のアカデミー賞に多数ノミネートされた本作、国際長編映画賞の受賞は当然で、さらに並み居るハリウッド大作を押しのけての「音響賞」を本作に与えたアカデミー会員達は、けだし慧眼であった。左様に本作は「音で観る」革新的な映画でありました。その音で観客の想像力を刺激し、魂の沈殿する深いところで人間の意識の有り様のリアルを突きつける。  オープニングから漆黒の画面が延々と続き。複雑なもっと正確に言えばノイジーな音だけが聞こえる。やがて小鳥のさえずりがメインとなり、豊かな水量を湛えた

          絶対に観て頂きたいオススメ映画「関心領域」~悪魔の所業も個々は私達と何も変わらない~

          絶対オススメ映画「ミッシング」~石原さとみが大変身を遂げ、現代のアキレス腱を告発する~

           吉田恵輔監督作だから速攻鑑賞、現代の社会の歪を炙り出す、清濁併せ呑まされる絶望を思い知る、流石の傑作に仕上がった。ひとりの少女が忽然と姿を隠す。絶望のどん底に叩き付けられた両親の右往左往によって、今時のSNSを中心とした誹謗中傷、対する古来のメディアとしてのテレビ局の無力ぶりを描く力作です。  神がかりでも、オカルトでも、ましてやモンスターの類では全くない現実世界、だから悪意ある他者の犯行か、何らかの事故かに絞られる。当然に若いご両親は極限まで苛まれ、出来うるすべてを行お

          絶対オススメ映画「ミッシング」~石原さとみが大変身を遂げ、現代のアキレス腱を告発する~

          心より是非オススメ映画「碁盤斬り」~逆説的ですが白石和彌らしからぬ人情噺が実に沁みます~

           面白い! 初の時代劇だと言うのに白石和彌監督、江戸情緒たっぷりな上に縦横無尽のカメラワークで、品格すら漂う仕上がりに驚きました。ちょいと落語の小噺風と思ったら、古典落語をベースに本懐遂げを絡めた創作とのこと。人情が根底にあり、安心して観ていられるのも、ある意味で白石らしくないのが吉と出た。  囲碁が物語の核にあり、将棋の駒同様に碁石を指す指のアップが美しい。将棋もそうですが、私にとって囲碁も縁遠くルールはさっぱり、言葉通り囲まれれば相手に碁石を取られる事で十分でしょうけれ

          心より是非オススメ映画「碁盤斬り」~逆説的ですが白石和彌らしからぬ人情噺が実に沁みます~

          強くオススメ映画「胸騒ぎ」~こんな恐怖ちょっとない程~

           まあ、怖い! 本当に恐い、ラストに至っては観た事を後悔しかねない程の衝撃に言葉もない。  デンマークとオランダなんて、貧困政治の日本と違って北欧の先進国。国ごとに言語は異なるかも知れませんが、地理的に近く民族も入り乱れ、習慣も似かより、数か国語を操って普通かしらんと思ってました。よくある米国と英国のカルチャーショックなんて映画にもありますよね、同じ言語でもこの有様ですから両国の相違は私達の思う以上なのでしょう。まずは、その辺りに驚きました。とは言え、車で行けられるのですね

          強くオススメ映画「胸騒ぎ」~こんな恐怖ちょっとない程~

          オススメ映画「猿の惑星/キングダム」~おっと今回は本気のリブートのよう~

           あるアンケートにオリジナルの「猿の惑星」1968年 を鑑賞(スクリーンに限らずビデオでも配信でも)済の方の割合が僅か16%だとか。そりゃ半世紀以上前の作品ですからこんな結果も止むを得ないでしょう。けれど、このオリジナルがあってこその以降の続編群なんですから、せめてこの原点だけは押さえて頂きたいものです。あのラストの衝撃こそが人類への警鐘としてモニュメンタルな名作となったわけで。確か、フランスの作家ピエール・ブールの原作では人間と猿の逆転設定が斬新で示唆に富む名作で、映画のラ

          オススメ映画「猿の惑星/キングダム」~おっと今回は本気のリブートのよう~

          オススメ映画「ありふれた教室」~スリリングな展開に驚愕させられます~

           タイトル通りのありふれた教室での一部始終を、緊迫のサスペンスで描く一級の映画作品。先進国ドイツの公立小学校の一コマですが、日本でもこんなことは多分日常茶飯の出来事かと。松たか子の「告白」2010年、是枝裕和の「怪物」2023年、テレビドラマ・天海祐希の「女王の教室」2005年などでも問題提起されてますね。ほぼ正方形の窮屈なスクリーンサイズで展開される、全編キリキリと神経を逆なでさせられるような迫力の熟成が凄い。  完全に全編学校の中だけで描かれる、EUの北側諸国では当たり

          オススメ映画「ありふれた教室」~スリリングな展開に驚愕させられます~

          ほんの少しオススメ映画「ボブ・マーリー ONE LOVE」~関係者を介在させるとろくなことはありません~

           レゲエのシンガーソングライターであったボブ・マーリーは名前だけは有名で、でも私も含めレゲエに入り込む程ではない身には、その有り様は殆ど知りません。ひたすらドレッドヘアを振り回すイメージしか持っていません。しかし音楽ソフトの推定売上枚数は世界中で7,500万枚を超えと言われるから、その伝記映画も登場して当然でしょう、なにしろ36歳の若さで没しているのですから、さぞドラマチックだろうと。  ところがどうでしょう、期待した映画は、起きた事象をなぞって再現するだけで、なんともつま

          ほんの少しオススメ映画「ボブ・マーリー ONE LOVE」~関係者を介在させるとろくなことはありません~

          お馬鹿の極みですがオススメ映画「恋するプリテンダー」~人気のスイーツを食べに行ったような作品、食べたら何にも残りませんが~

           典型的ラブコメの復活と言いましょうか、ありきたり設定で王道の展開、やたらゴージャスで日本人からすればスーパーリッチ、ギャグも程々でシラケもちょくちょく。だからダメなのではなく、だからいいのです、この阿呆臭いダラダラムードが。お話なんぞあってないようなもの、大嫌い同士がラストにはハッピーエンドを何の悩みもなく楽しめればそれでOK。  冒頭からシドニー・スウィーニーの巨乳をゆっさゆっさ揺らしてが、目的の小走りショット。以降、彼女のドレスは一際バストを強調したもののオンパレード

          お馬鹿の極みですがオススメ映画「恋するプリテンダー」~人気のスイーツを食べに行ったような作品、食べたら何にも残りませんが~

          オススメ配信映画「リプリー」~階級への鬱憤を精緻に描く高度なサスペンスの傑作~

           パトリシア・ハイスミスの小説「The Talented Mr. Ripley」1955年 に基づく映画化作品として、ルネ・クレマン監督「太陽がいっぱい」1960年があり主演はアラン・ドロン、モーリス・ロネ、マリー・ラフォレで、ニーノ・ロータの哀愁を帯びた主題曲とともに大ヒット、ドロンの大出世作でもあった。続いてアンソニー・ミンゲラ監督による「リプリー」1999年 が登場し主演はマット・デイモン、ジュード・ロウ、グウィネス・パルトローで、さらにケイト・ブランシェットそしてフィ

          オススメ配信映画「リプリー」~階級への鬱憤を精緻に描く高度なサスペンスの傑作~

          オススメ映画「あまろっく」~仔細をスルーすれば傑作ホームコメディ~

           笑って泣いてのホームドラマ、松竹の黄金路線を彷彿とさせるが、大きく異なるのが舞台が関西・尼崎市であると言う事。それがどう違うと言えば。編中、優子と早希が口論になるシーン、あわやどちらかがキレて喧嘩状態の雲行きに。なのに関西弁の不思議なことに、「しゃあないなぁ~」的に何事もなかったかのように事態が収束してしまう不思議。関西の方からすればなんてことないシーンかも知れませんが(私は東海地方)。  私的で恐縮ですが大阪の方から「そんなん、あかん、あかん」と真顔で言われ。ムッとした

          オススメ映画「あまろっく」~仔細をスルーすれば傑作ホームコメディ~

          オススメ映画「ボーイズ・イン・ザ・ボート 若者たちが託した夢」~爽やかなレースシーン以外にまるでドラマはなし~

           МGМの新作ですがAMAZON傘下なのでアマプラ配信のみ、しかも監督がジョージ・クルーニーなのに。シンプルなスポ根ものですが、水面を滑空するようなドローンでの撮影シーンの爽快感は大画面でこそ生きるのに。1936年開催のベルリン・オリンピックに出場したボートエイトの奮闘談。  品格ある戦前の大学生が主役で、タトゥーも一切なく美しい筋肉美を背景に友情と葛藤を描き「炎のランナー」のボート版かと思ったら、さしたるドラマはほとんどない。無論メインのカラム・ターナーをメインに彼女との

          オススメ映画「ボーイズ・イン・ザ・ボート 若者たちが託した夢」~爽やかなレースシーン以外にまるでドラマはなし~

          絶対必見オススメ映画「マリウポリの20日間」~真実を知る事の重大さ~

           ただただ、本作を観て頂きたい、私達に今出来る事は。ただただ観るだけ。何も出来なくとも本作を観て、現実世界で今起こっている真実を知る事が出来ます。もちろんこれは現時点においてすらほんの一部の局地的なものなのは確かです、ウクライナだけでなくガザにおいてもイエメン危機でも、ソマリア内戦においてもビルマでも、強者による弱者への理不尽な殺戮が行われている。けれどそのほんの一部でも真実を目撃する価値は十二分にあります。  パワーバランスによって、各国の思惑も絡み一枚岩ではない西側諸国

          絶対必見オススメ映画「マリウポリの20日間」~真実を知る事の重大さ~