製品は無事か肩濡らす夏雨霏霏
小正月 背に隙間風 肩うずき
氷華の夢 銀世界彩る 謎深し
花が舞う 桜の宇宙 地に土筆
婚姻届筆致逞しき初夏
鬼灯(ほおずき)や 朱色になりて 取る娘
知らぬ間に かりがね寒き 寮の窓
面接し 火照る頭で 寝待ち月
梶の葉へ 和歌を書きたり 月を見る
風を漕ぐぶらんこを漕ぐ子の瞳
芍薬の 根を労わりて 土をかけ