マガジンのカバー画像

書籍・記事購読コメント

97
書籍・記事購読に関するコメントです。
運営しているクリエイター

記事一覧

女性登用を成功させる4ヶ条:企業の未来を拓く鍵:東洋経済記事より

週刊東洋経済2024/5/18号の中で「トップが本気なら役員や部長もついてくる 社内登用はこうすれば進む」(p44)という記事が出ていました。企業における女性登用は、単なるダイバーシティ推進の枠を超え、組織の成長と持続可能性を左右する重要な経営戦略です。真に女性が活躍できる組織を構築するためには、以下の4つのカ条を深く理解し、実践することが不可欠です。 1.トップのコミットメント:変革の旗印  企業文化を変革し、女性登用を根付かせるためには、トップの強いコミットメントが不

ヒエラルキーからアジャイルへーアフラックのDX成功事例

 Aoba-BBTの番組、DXライブ08は「ヒエラルキー組織」でした。ビジネスブレイクスルー大学大学院の今枝昌宏教授とアフラック生命保険株式会社のアジャイル推進室長である吉田政史氏が、日本企業におけるDXの課題と、アフラックが実践するアジャイル型の組織モデルについて議論しました。以下アフラックのホームページにもにも詳細に記載されています。 日本企業におけるDXの課題階層型組織の弊害  従来の日本の大企業に多く見られる階層型組織は、意思決定のスピードが遅く、新しいビジネスモデ

【書籍】鎌田善政と鍵山秀三郎ー凡事徹底を通じた経営理念の共鳴

『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』(致知出版社、2022年)のp178「5月25日:「凡事徹底」の祈り(鎌田善政 鎌田建設社長)」を取り上げたいと思います。  2002年9月、鹿児島県霧島市にある鎌田建設社の敷地内に「凡事徹底」と刻まれた石碑が設置されました。この石碑は、同社社長である鎌田善政氏が、経営者としての指針とするため、尊敬するイエローハット創業者・鍵山秀三郎氏に依頼して制作されたものです。鍵山氏はこの依頼を快諾し、書かれた文字は故人となった兄

100人の1歩が未来を創る:井村屋の経営を人事戦略に活かすーWedge記事の対談より

 『致知』2024年6月号に、井村屋グループCEOの中島伸子氏の話題が取り上げられていました(表紙も中島氏)。 【『致知』2024年6月号の中島氏記事に関する当方記事】 「人生のハンドルを握り扉を開けられるのは自分だけ:中島伸子さん(井村屋グループ会長CEO)p22」 https://note.com/hidemaru1976/n/n024f1242bf29#06af668a-1e48-4965-9d19-515b2010a0b4  そんな中、Wedge(ウェッジ)202

『求人のAmazon』へ進化する新プラットフォーム発表 にどう対応するか

 日経オンライン2024/04/15の記事に『インディード「求人のAmazon」に 求職者と企業を集結』が掲載されていました。求人のAmazonとは、求人情報サービスにおいて、米アマゾン・ドット・コムが展開するEコマースプラットフォームのような、ワンストップの求人マーケットプレイスを構築する動きを指しています。  リクルートHD傘下の米Indeedは、求人業界に新たな風を吹き込むべく、従来の求人検索エンジンから、求職者と企業が集う包括的なマーケットプレイスへと進化を遂げよう

【書籍】挑戦を贈り物に変える人生哲学ー青山俊董氏の教え」

 『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(致知出版社、2020年)のp175「5月22日:病気も「ようこそ」と考える(青山俊董 愛知専門尼僧堂堂頭)」を取り上げたいと思います。  青山氏の体験は、生命と健康に対する深い洞察と仏教的な受容の精神を反映しています。30代後半で初めて重い病気に直面し、がんに移行する可能性がある状態に至った際、青山氏はこの挑戦を、ただの困難ではなく、仏様からの贈り物として受け入れることで心の転換を遂げました。この心境の変化は、日常生

企業業績と女性管理職の相関関係に迫る:東洋経済記事より

東洋経済記事:週刊東洋経済2024/5/18号の中で「女性管理職比率と業績には「正相関」」(p66)という記事が出ていました。この記事は、企業における女性管理職の割合と企業業績の関係性、そして女性活躍を促進するための施策について、データ分析や専門家の意見を交えながら多角的に論じています。  まず、女性管理職の割合が高い企業ほど、総資産利益率(ROA)と売上高利益率の両方が高い傾向があることが明らかになりました。これは、従業員規模が100~999人の中堅企業と、1000人以上

【書籍】信頼と委任の経営術ー大塚正士に学ぶリーダーシップ

『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』(致知出版社、2022年)のp172「5月19日:講談本から開眼したこと(大塚正士 大塚製薬相談役)」を取り上げたいと思います。  大塚氏は、自らの経験と講談本から学んだ教訓を共有しています。この話の核心は、歴史的な人物である宮本武蔵と豊臣秀吉の仮想的な対決を引き合いに出し、単純な力の対決ではなく、多くの人々をまとめ上げ、彼らの力を結集させることの重要性です。武蔵が剣の達人である一方で、秀吉は広範な人々の力を結集させる

哲学が照らすアナログの光:デジタル全盛の現代で求められる温もりー小川仁志さんー日経ビジネス記事

 日経ビジネス2024/5/15の記事に『哲学の視点で考える デジタルな時代にアナログが求められる意味』(小川仁志氏)が掲載されていました。  デジタル技術が急速に進展する現代社会において、アナログ的な価値がいかに重要かというテーマに焦点を当てています。デジタルトランスフォーメーション(DX)やAIのような技術進化が目覚ましい現在、人間ならではの「温かみや優しさ、曖昧さ」を重視するアナログの概念がなぜ必要かが論じられています。アナログの要素、たとえば手書きのメモや紙の本、触覚

「定年前と定年後の働き方」を考えるー石山恒貴氏

 Aoba-BBTのAirSearch「定年前と定年後の働き方」を聴講しました。この番組は、昨年2023年に石山氏より発刊された、『定年前と定年後の働き方』(光文社新書)をベースにつくられています。私も同書を拝読し、以下に読後感を執筆しています。改めてその重要性を認識したところです。 1.シニアの働き方の概要 ここでは、シニア世代の働き方や生活に関する概要を紹介し、定年前後の人々が直面する課題と機会について詳細に掘り下げています。石山によってまとめられたこの内容は、シニア世

【書籍】水泳による集中力の養成と人事管理への応用ー古橋メソッドに学ぶ

『一生学べる仕事力大全』(致知出版社、2023年)のp468「ひとつの目標を達成した喜びが自信と集中力を生む(古橋廣之進)」を取り上げたいと思います。  水泳を通して集中力を高めることの重要性と方法について語っています。私も長年にわたり、水泳をやっていますので、非常に身近な話に感じます。話の中心は、古橋氏の経験と見解をもとにしています。彼は、集中力を高めるためには、まず広い視野を持って目標をしっかりと定めることが重要だと説いています。その上で、目標に向かって一歩一歩努力を重

波風立てずに勝つ: 職場の攻撃的態度に対応する方法ー司 拓也氏ープレジデント誌

 『プレジデント(2024年5/31号)』の中で、「職場の心理学:職場で波風立てずに言い返す技術気が弱い人でも大丈夫!」(p98)司 拓也氏 は大変興味深い内容でした。職場における攻撃的な発言や態度に対処する技術について、「波風立てずに言い返す技術」が紹介されています。これらの技術は、立場の上下や今後の人間関係を考慮しながら、エスカレートや便乗を防ぐために適切に対応することを目的としています。特に気が弱い人でも実践できるように工夫されたアプローチが特徴であり、即時活用ができそ

【書籍】理想を失うことの危険性ー企業文化と人事戦略への影響ー中條高德氏

 『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(致知出版社、2020年)のp166「5月13日:民族滅亡の三原則(中條高德 アサヒビール名誉顧問)」を取り上げたいと思います。  ここでは、民族の存続と独立の重要性について強調しています。特に、ローマ帝国時代のカルタゴ、バルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)の歴史を例に挙げ、これらの地域が直面した困難と抑圧、そしてそれに対する抵抗の形を通じて、民族のアイデンティティ、自由、独立の価値を説いています。中條氏は、

キャリア自律を目指す人事戦略ー高橋俊介氏『キャリア論』再訪

 BBTの番組・高橋俊介氏による「組織人事ライブ#702 」を視聴しました。その内容から考えること、人事企画にどのように活かすかを考えてみたいと思います。  当内容は、高橋俊介氏が2003年に出版した『キャリア論―個人のキャリア自律のために会社は何をすべきなのか』の内容を、現在の視点から再訪するというものです。本書は、慶應義塾大学SFC研究所のキャリア・リソース・ラボラトリーが主催し、14社もの大手企業に参加していただいた研究会を通じて行われた数多くのキャリアインタビューと