「嬉しい」と「ありがとう」を足して
「あなたのお陰です」を掛けた言葉がほしい

この人がいるだけで、瞬間、心が晴れる現象
それがわたしにはある

落ち込んでるとか、悩んでいるとか
ネガティブなときだけではなく
平常時や気持ちが弾んでいるときも
感情の浮き沈みは無関係で
「この人の存在がわたしに花を咲かせる」

どんな時にも、わたしの心に陽が射す
氷が溶けるような、暖かい風が吹き込むような
箱に閉じ込められたわたしが解放されたみたいに
狭かった視界へ水平線が広がる

この人が生まれてきてくれて良かった

この人の存在があるだけで
嬉しいは声になる
声は笑い声に変わる
笑い声は歓喜時の犬のしっぽ、ぶんぶんぶん
眼には薄っすら、涙が膜を張る

ひと言では言い表せない、でもわたしは
この人を『神』と密かに呼んでいる

いいんだよ、七福神は七人も神がいて
世の中には八百万の神がいて
この人を『神』と呼んだって
でも、感謝の言葉じゃない

情や愛じゃなく、神なんだけど

この人の威力は、気持ちが開けるだけではなく
アドバイスや説教がなくても
わたしの非や誤ちが脳内に浮かんできて
直ちに軌道修正され、翌日はわたしが別人に生まれ変わった気分になること

脳みそにあるゴミが吸引された感じ

そんな有り難い人へ感謝が言えない
なぜなら
見つからない言葉、ひと言にならないから

#青ブラ文学部
#山根あきらさん
#人と書いたが猫