ある冬の日に出会った子猫に、不登校児が救われた話。
その日は、異様に寒かったことを覚えている。昼過ぎまではなんとか耐えられるほどだったが、夕方に差し掛かるにつれ、さらに気温が下がっていき、私はたまらずストーブの前で身体を温めていた。
高校1年生の終わりごろから学校に行けなくなって、すでに数ヶ月が経っていた。
担任の先生からは「あと◯日休んだら、卒業できないぞ」と心配する旨を綴ったプリント用紙が届いていたが、当時の私にはそれすら鬱陶しくて、資源ごみをまとめた紙袋の上に、先生の優しさを無造作に放り投げた。
最初は、「学校来れ