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#手紙小説

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フトした事からはじまる もう出会うことのない貴方へ 手紙のような小説 珠玉の一編をお届けします #手紙小説・メンバーで運営中
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14年前、真夜中の香港で助けてくれた、あなたへ

お元気にしていますか? ……と書いても、あなたは僕のことを、もう覚えていないかもしれません。 旅人が出会いを忘れられなくても、その人にとっては、旅人のことなんてすぐに忘れてしまうはずですから。 でも、僕にとって、あなたは今でも忘れることのできない存在で、あの日ちゃんと言えなかったお礼の言葉を、この手紙という形で、どうしてもお伝えしたいのです。 あれは14年前、香港の夜でした。 その冬の夜、僕は香港の中心部にある、重慶大厦のゲストハウスに泊まっていました。 あの頃の

1990年の桜坂 #手紙小説

転職や副業がフツーになった現代では想像できないかもしれないけれど、当時は入社が同期というだけで不思議な連帯感がありました。困った時に助け合い、嬉しいときに喜びあう関係。振り返れば、内定者のうちのあの十数名は特別な人間関係だった気がします。一芸で入社したあの仲間たちは、人間味に溢れていて、勘も鋭くて、会えば話題に事欠かなかった。その中でも忘れられないあなたへ手紙をおくります。 #手紙小説 ・・・フトしたきっかけで思い出したあなたへ届くといい手紙のような小説。 お元気ですか?