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【投資】任天堂創業家の資産運用会社「他の物言う株主と違う」 還元重視せず - 日本経済新聞

今日、日本経済新聞のウェブサイトで見つけた記事が面白かったので紹介します。

内容は、任天堂創業家の資産運用を担う会社、ヤマウチ・ナンバーテン・ファミリーオフィス(YFO)を率いる、任天堂創業者、山内溥氏の孫、山内万丈氏のインタビュー記事。最近、東洋建設(1890)に買収を提案、先日の株主総会で取締役を選任した結果、YFO側が提案した候補で取締役の過半数を占めることになったことで話題となりました。

僕はこの案件自体には興味はありませんが、以下の点で面白い記事・内容だなと思いました。

  • 彼が20歳で莫大な財産を引き継いだとありますが、しかも"兄弟やいとこは資産を引き継いでいない"とのこと。ただ当時の記事を遡ると、山内溥氏死去以後、子供4人が相続。そのうちの1人が万丈氏で約429万株、600億円弱相当分を相続したとある。え、息子なの、孫なの、どっちなの?というのもそうですが、仮に600億円だったとして、現在のYFOの運用資産額が1,000億円とか2,000億円とか言われているので、そこまで規模を拡大させているのは立派だなって素直に思いました。

  • 株主還元優先ではなく、企業価値の向上に向けた投資先への働きかけを行なっていることに好感がもてる(上から目線ですみません)。もちろん短期志向で株主還元ばかりを主張するアクティビストがいてもいいと思いますが、こういう違った形で投資先企業とエンゲージメントしようとする投資家がいてもいいかと思います(残念ながら東洋建設のように企業側にはフレンドリーに受け取られていませんが)。

  • どちらにしても、こうした投資家による働きかけは、企業と株主にある程度の緊張感を持たせ、これまで形式的だった株主総会での議論もより活発化し、企業サイドもより株主サイドの意向に耳を傾けるようになることは双方にとっていいことだと思います。

  • 日本においても、事業を興し大きく発展させて莫大な資産を構築してきた実業家がたくさんいます。そうした実業家・創業家たちが、任天堂/山内家のように、一族の資産管理会社(ファミリーオフィス)を通じて、日本の株式市場・企業と株主の関係の健全化に取り組んでいってもらえるといいのになと思います。

#日経COMEMO #NIKKEI


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