深夜の救急病棟に運ばれた備忘録

3月15深夜2時30分

急激に左胸が痛くなり目が覚めた。
咳をしたり息を吸おうとすると心臓付近がズキンズキン痛み、寝ていられない。一度起き、トイレで用を足しながら左腕をぐるぐる回して胸あたりをマッサージしてみたがまったく痛みが引かない。それどころか寝るだけでも激痛で、特に身体を左側に向けようとすると心臓がおしつぶされるんじゃないかくらいの痛みに襲われた。痛みでこのまま死んでしまいそうな気がして「痛い痛い」と夫に訴えた。

起きた夫と「救急車呼ぶか?どうしようか?」と相談し、まず救急安心センター#7119に電話をすることにした。

2時43分 救急安心センターに電話

「生年月日・性別」「症状は?」「痛みの範囲は?」「むくみは?しびれは?」など、電話口の看護師さんはテキパキと質問してくれた。
寝ているあいだは痛みがひどすぎてジタバタしていたが、座った状態で電話をしていたら痛みが和らいで落ち着いてくる。
電話口の看護師さんによると
「咳をしすぎて肺や器官に炎症があるのでは?」
「しびれ、むくみがなく意識もしっかりしているし救急車の必要性はなさそうだが、6時間以内には内科にかかり症状を見てもらった方がよい」
「すぐに診察をしたい場合は夜間救急外来を受け付けている病院へ問い合わせを」
とのこと。
自宅住所を看護師さんに伝えると夜間救急外来を受け付けている病院の住所&電話番号を教えてくれるのでメモする(自動音声で流れてくるのでスピーカーにして流すと周りの人も聞こえてよいと想う)

2時54分 病院に電話

・受付が可能かどうか
・支払いは現金のみか、クレジットが使えるかどうかを聞く。
ここの病院は基本的に紹介状がないと受診できない病院のため、選定療養費として診療費の他に7,000円がかかる。深夜の救急外来は高額になりがちな上にいつも現金を所持しているとは限らないのでこれはマジで聞いていた方がよい
ちなみに対応医師は救急外来担当医師になるので必ずしも内科や呼吸器が専門の医師ではないことを説明された。

3時4分 カーシェア予約

自宅近くのタイムズ駐車場のカーシェアをアプリからすぐ予約。幸い前日にカーシェアを使っていたので自宅近くのタイムズ駐車場のカーシェアをすぐ予約して夫に運転をして病院まで。

「タクシーを呼ぶ」という選択肢はなかった。ド深夜なので配車がむずかしいだろうということと、タクシーを待っているあいだに症状が悪化したらどうしよう…という不安な時間を過ごすのが恐ろしかった、というのが理由。
うちはカーシェアで対応できたけど、いざというときのためにタクシーアプリや、自宅近くのタクシー会社の電話番号はスマホ入れておいたほうがいいなと学んだ。深夜は配車もけっこう時間がかかるので。

3時20分 病院着

車を使うと5分程度にある距離で本当に助かった。
保険証を提出し、住所氏名や連絡先を記入、血圧を計測。
咳が出ているという理由でブースで隔離された待合室で待機。

診察室にはすぐ呼ばれ、症状を説明。
#7119で看護師さんから「肺や器官に炎症があるかも」言われたことを伝える。その後エコー検査、レントゲン検査を行う。

エコーとレントゲンの結果は
「特に異常はなさそうですね」
モヤだらけの衝撃レントゲン写真を覚悟していたが、特に異常は認められず。咳止めと痛み止めをもらって終了。病院にいたのはだいたい1時間。

「結局この胸の痛みは何!?!?」
重大な怪我や病気でなく本当に良かったのだが、原因がわからないのもモヤるな…とりあえず会計をして病院を後にする。

4時38分 カーシェア返却・帰宅

薄いピンクと薄い青空が広がってきた。1日が始まろうとしている。
ほんの2時間程度のことなのに、「ER」みたいな医療ドラマに自分が出演したかのような疲労感が襲ってきた。とりあえず薬を飲むべく冷蔵庫に入っていた魚肉ソーセージを食べた。

現在(5月16日16時)
薬のおかげで咳はだいぶおさまった。胸の痛みもまだ少し残っているものの、昨日のような激痛はなくなり夜もゆっくり寝られるようになった。しかしこの痛みは本当に何者なんだ?かかりつけ医もお休みだし、未だに原因がわからない。

119番をしようか迷ったときに

なぜ私がパニックにならず「救急安心センター#7119」をかけたかというと、以前NHKで「エマージェンシーコール 〜緊急通報指令室〜」という番組を観たからだ。

119番を受けるオペレーターのドキュメンタリーがとても好きで繰り返し観ていた。怪我や火災が起きたときにオペレーターがどのように質問をしてくるのか頭に刷り込まれていたのだ。

そして、とにかく電話をかけてくる人々がクソすぎて、こういう迷惑な人になりたくなかった、というのが強かった。
「いまヘリが飛んでるんですが、何かあるんですか?」
「ヘビが!ヘビがいるの~!!!」
「フィリピン人の恋人に告白しようか迷ってるんやけど~」
「ビューティーサロン行ってきたの。お話してたら呼吸が穏やかになってきたわ♥」

こんな奴のせいで本当に救急車が必要な人に電話が繋がらなかったら…と想うと怒りでブルブル震えてくる。

番組を観ていたときはちょうど冬、救急車が逼迫していたときで「救急車を呼ぶか迷ったときは#7119という選択肢もありますよ」というのを区民だよりで見ていたのを思い出したのだ。

一人でも多くの命が救えるよう、私はすぐに119番はしないぞ…と思っていたのだ。自力で歩けたし、意識もしっかりしていた、というのもあった。
ちなみにこの「救急安心センター#7119」はエリアが限定されているので注意。

厚労省が出している「こんな時は迷わず119へ」は一読しておくと良いかと。

はじめて深夜の救急外来に行ったが、受付のスタッフさんたちは深夜に関わらずにこやかに丁寧に対応してくださったし、救急医師たちも多くの方々が働いていて、このような方々に我々の命は守られているんだな、ありがたいな、と思った。

ここ数日の体調不良でnoteの更新が止まってしまったのが残念だけど、すべてはいのちや健康あってのものだねだ。いのちだいじに。

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