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自分の根っこにあるものを、たまに覗いてみる

「そうだ、自分は元々こんな感じだった!」みたいな原点回帰の日。それですごく動きやすくなる。のびのび動ける。

もう何年も読んでる占いがある。石井ゆかりさんという方の星占いだ。

わたしは特別占いを信じているわけではなく、スピリチュアルの世界も「まあそういうこともあるのかもね」ぐらいの感覚なのですが、石井ゆかりさんの星占いは文章と表現がとても好きで、20代の頃から愛読している。

ある日の占いが冒頭に載せた文章で、わたしは「ああ、それは今の自分にとって必要なことかもしれない」と思った。

なんとなくの感覚として、最近のわたしは「最近のわたし」に支配されすぎているような気がしていた。それは「大人のわたし」であり「経験を重ねた今のわたし」とも言える。

それらの反対側にあるのは「元々のわたし」。今の自分の根っこにある「元々のわたし」は、どんな感じだっただろうか。それを思い出すことが、今まさに、とても大切なことのように思えた。

先日、noteメンバーシップの中のおたよりコーナーで「自分はネガティブだと思っていたけど、本当はもっとポジティブなのかもと気づいた」と教えてくれた方がいた。

まさにわたしもそうで、元来ネガティブであり、心配性で、めちゃくちゃ根暗なのだけど、実は根っこのさらにその奥深くには、好奇心旺盛で前向きな「とりあえずやってみよう」と常に思ってる自分がいる。表面の性質はネガティブだけれど、奥底にポジティブが宿っていることを、わたしは知っている。

誰しも本当は、自分の中にそういう「表面とは違う何か」を持ち合わせていると思う。その自分に気づけるかどうか。目を向けてみるとまた、違った世界が見えてくるかもしれない。

わたしは「とりあえずやってみよう」と思うような自分に気づいてから、表面に出ている腰の重い自分よりも、そちらの根っこの自分に目を向けるようにしている。そちらの自分の方が、日々を楽しくできるって、今は知ってる。

冒頭の「自分は元々こんな感じだった」について。

「わたしは元々……」に続く言葉を探しながら、思うままに書き出してみる。

わたしは元々、意外にも「どうにかなるさ」の見切り発車タイプだった。やってみてわかることもあるよね、と思っているんだった。

そしてそういえば、結構なまけものなんだった。ぐうたらするのが好きで、なるべく頑張りたくないから、そのために環境を整えているんだった。

元々、ゆっくりが好きなのだった。今も好きだけれど、本当はもっと、もっともっとゆっくり。自分のペースと社会のペースに差がありすぎるから、どうにか生きていくために早歩きすることも多いけれど、本来はもっとスロウなのが心地よいのだった。

最近のわたしは、ここに書いたような「元々の自分」が見えなくなるほどに、ちゃんとした大人のフリをして生きている気がする。

真面目さや目的に向けて努力することも自分のあり方の一部ではあるけれど、それらが強くなりすぎてはいないか。わたしはもっとぐうたらで、意外と楽天家で、ゆっくりと日々を味わいたいと思っていたのではなかったか。

自分の原点回帰や、原体験を思い出す時間を、たまにでも良いから持ちたいなと思う。

どうしても日々のせわしなさに流されてしまいがちなそれらを、もう一度手に取って、「そうだったよね、わたし」と抱き締めてあげられるように。


おわり


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