F.マイケル

宗教とはほぼ無縁の生活をしていながら、宗教多元主義に惹かれている者です。

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宗教とはほぼ無縁の生活をしていながら、宗教多元主義に惹かれている者です。

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宗教や信仰についての雑記 #0

◯はじめに この投稿は宗教や信仰に関して、私が個人的に感じたり疑問に思ったりしたことを記すものです。 これはこのような話題について話し合う人がいないので、この場を借りて記しておきたいという個人的な理由で投稿するものです。 他の方々は宗教や信仰についてどのように考え、感じているかを知りたいと思いますので、そのような問いかけに対してコメントをいただければ嬉しいです。 私と同じように、このような話題について話し合いたいのに、そのような人が自分の周りにはいないという方はいらっ

    • 宗教や信仰についての雑記 #126

      ◯なんとかなる 先日、不安に襲われる出来事があり、その時、だいぶ昔にあるテレビ番組で、浄土真宗の信徒の方(道場主だったかもしれません)が、「なんとかなる」という言葉の大切さについて説いていたのを思い出しました。 この「なんとかなる」という言葉はたいていは何か問題に直面したときに発せられるものですが、ときに「いい加減」とか「無責任」とみなされることがあります。 このテレビ番組の内容はあまり覚えていないのですが、この場合の「なんとかなる」は「何にもしなくていい」とか「努力しな

      • 宗教や信仰についての雑記 #125

        ◯「バイアスとは何か」を読んで③ 今回もまた、前回の続きです。 前回バイアスに関して、そもそも人間が行っていることは、周囲を客観的に正しく認識することではなく、自分にとって意味のある世界認識を構築することであるという考え方を紹介しました。 それ読んで、トランスパーソナル心理学の考え方を思い出しました。 トランスパーソナル心理学では、変性意識状態などで得られたビジョンやイメージが客観的な事実であるかどうかよりも、その人の人生にとってどのような意味を持つのかということを重視

        • 宗教や信仰についての雑記 #124

          ◯「バイアスとは何か」を読んで② 今回も前回の続きです。 この本では認知バイアスは進化の過程で生存に有利であったために現在まで受け継がれてきたと述べられています。 例として、バイアスによって精神的にポジティブになって周囲の他者と積極的に関われるようになったり、素早く情報を処理して危険を回避できたりといっことなどを挙げています。 そしてまた、そもそも人間が行っていることは、周囲を客観的に正しく認識することではなく、自分にとって意味のある世界認識を構築することであるという考

        • 固定された記事

        宗教や信仰についての雑記 #0

          宗教や信仰についての雑記 #123

          ◯「バイアスとは何か」を読んで① 「バイアスとは何か」(藤田政博著、ちくま新書)という本を読みました。 この本では様々な認知バイアスが取り上げられ、その仕組みが解説されていました。 認知バイアスとは、人間が様々な対象を認知する際に生じるゆがみのことだそうです。 この著者は社会心理学を司法の分野に応用する研究を行っているとのことで、バイアスの存在について、自分の認知や生活が多少うまくゆかないという程度であれば大きな問題にはならないが、人の一生を左右する刑事裁判の有罪無罪にお

          宗教や信仰についての雑記 #123

          宗教や信仰についての雑記 #122

          ◯人の心とは 先日ある本で「信仰とは、望んでいる事柄を確認し、まだ見ていない事実を確認することである。」という聖書の言葉に出逢いました。 この言葉に何かとても意味深長なものを感じました。 まずこのフレーズの後半の、「まだ見ていない事実を確認することである。」というところですが、この「まだ見ぬもの」とは神やイエス・キリストのことを指しているのだと思います。 目に見えないもの、科学的にその存在が証明されていないものに対して、「事実」や「確認」という言葉を用いて断定的に表現して

          宗教や信仰についての雑記 #122

          宗教や信仰についての雑記 #121

          ◯“Watch your step” 前回の文章を書いているときに、もう一つ思い出した言葉があります。 あるテーマパークにあるアトラクションの、エスカレーターの降り口で、“Watch your step”というアナウンスが流れていました。 これは「段差注意」とか「足元にご注意ください」とかいった意味だそうです。 エスカレーターに乗っていれば自分は立っているだけで身体を運んでいってもらえます。でもその降り口から先の地面は当然のことながら止まっていますから、そこからは自分の

          宗教や信仰についての雑記 #121

          宗教や信仰についての雑記 #120

          ◯“Hold on” ある英語の注意書きや、映画の台詞に“Hold on”というものがありました。 これは「つかまれ」という意味のようです。 でも英和辞典で調べてみるとこの言葉には「つかまれ」の他に、「続けていく、持続する、(困難にめげずに)踏みとどまる、持ちこたえる、がんばる、(電話を)切らずに待つ、(ちょっと)待つ、やめる」等の意味もあるそうです。 こうして見ると、この言葉は多様な意味を持っているようです。 特に、「続けていく」と「やめる」との両方の意味があるとなる

          宗教や信仰についての雑記 #120

          宗教や信仰についての雑記 #119

          ◯自分の役割 自分の人生はもう終わりではないのか、この世界での自分の役割はもうほとんど終わっているのではないかと、最近そう思うことが多くなりました。 自分の存在や人生に意味があるのか、という問いは昔からあるものだそうですが、よくよく考えてみれば、それは答えの出る問いではないように思えます。 例えば鉛筆があったとして、その鉛筆の意味は鉛筆そのものにはありせん。鉛筆の意味はそれを作ったり使ったりする人の中にあるものでしょう。ですから鉛筆に用のない人や鉛筆というものを全く知ら

          宗教や信仰についての雑記 #119

          宗教や信仰についての雑記 #118

          ◯減価償却 職場で設備や備品の修理や買い替えが必要になったとき、予算が足りない云々の話を聞くことがしばしばあります。 そんなとき、「財務・経理部門は減価償却費を留保しておかなかったのかな?」なんて思うこともあります。 また家庭でも、家電などが壊れて買い替えなければならなくなったとき、予想外の出費に悩まされることがあります。でも、それを予想外としていたことに見通しの甘さがあったのかもしれません。 そんなことを思い出してきたとき、このようなことはモノだけでなく我々の心にも言

          宗教や信仰についての雑記 #118

          宗教や信仰についての雑記 #117

          「言霊」について 前回、最後に言霊について触れました。 言霊とは、言葉を発することで実現すると信じられた、言葉に宿る霊力のことだそうです。 言葉を発しただけでそこに宿る不思議な霊力によって現実の世界が影響を受けるとは、現在ではほとんどの人が本気では信じてはいないでしょう。 でも心の奥底、潜在意識のレベルとでも言うのでしょうか、その辺にはまだ言霊信仰の残渣のようなものが残っているのかもしれません。何か悪いことが起こるようなことを言うと、「縁起でもないことを言うな」と言われる

          宗教や信仰についての雑記 #117

          宗教や信仰についての雑記 #116

          ◯星野富弘氏の言葉 先月の28日、詩人で画家でもある星野富弘氏が亡くなられました。そこでその著書の「愛、深き淵より。」(学研プラス)を読んでみました。 その本の目次の次のページに、題名のない一篇の詩が記されていました。  二番目に言いたいことしか  人には言えない  一番言いたいことが  言えないもどかしさに耐えられないから  絵を描くのかもしれない  うたをうたうのかもしれない  それが言えるような気がして  人が恋しいのかもしれない 個人的な感想としては、この詩

          宗教や信仰についての雑記 #116

          宗教や信仰についての雑記 #115

          ◯無我について だいぶ前のことですが、「人間とは結節点である」ということを、何か仏教に関する本で読んだことがあります。 一人ひとりの人間は各々が、様々な因や縁によって織りなされた広大な網の結び目であるというのです。 でもそのことを言葉で表すと、「網」や「結び目」や、あるいは「糸」といった概念に分かたれてしまいます。 しかし現実はそんなふうに分かたれたものではないのでしょう。 また私は、人はみな大いなるものから「願い」をかけられている存在で、さらにその「願い」を担って誰か

          宗教や信仰についての雑記 #115

          宗教や信仰についての雑記 #114

          ◯アポミクシス 先日、道端に咲くたんぽぽを見て、昔、たんぽぽはアポミクシスで繁殖する植物だと学んだことを思い出しました。 アポミクシス(Apomixis)とは、無融合生殖と訳されるもので、植物における所謂無性生殖のことを指します。 球根やむかごなどによる繁殖もアポミクシスの一例だそうです。 あの綿毛の付いたたんぽぽの種は、受粉を伴わずに形成されたもので、みな遺伝的には母植物と同一のクローンです。 アポミクシスは有性生殖よりも少ないエネルギーで短期間に繁殖できるため、特定

          宗教や信仰についての雑記 #114

          宗教や信仰についての雑記 #113

          ◯祈りの効果 数日前より毎朝、バランスよく「願い」の担い手になれますように、と祈りの言葉を唱えるようにしました。 この「願い」とは以前の投稿で何度か書いている、大いなるもののから我々に向けられた「救ってあげたい」という願いのことです。 またバランスよくとは、心と身体のバランスやワーク・ライフ・バランスなど様々な意味でのバランスのことで、言い換えれば「無理をしない」のようなことです。 そして担い手とは、これも以前の投稿で何度か書いたのですが、我々の存在に織り込まれた「願

          宗教や信仰についての雑記 #113

          宗教や信仰についての雑記 #112

          ◯変性意識状態? 先日久しぶりに、若い頃に瞑想の真似事をしているときに感じた、妙な感覚に陥ることがありました。耳鳴りが頭全体に広がり、体の感覚が薄くなって、意識がふわふわと宙に浮いているような感じです。若い頃はそのような感覚になることが時々ありました。幽体離脱というほどのものではなかったのですが、それも変性意識状態の一種だったのかもしれません。 今ではそのような状態になることは滅多にありません。その頃も、そのような状態になるのは休日の午前中だけでした。それは身体の状態に依

          宗教や信仰についての雑記 #112