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夫の姓になって思ったこと

私は結婚して夫の姓になりました。
結婚して7年になりますが、ぶっちゃけ今の姓に思い入れはありません。
姑をはじめ夫の親族には受け入れてもらっています。なので嫁である私がどう思おうが関係ないんですけどね。

以前夫の母方の祖母から「来年のお雑煮は○○家のレシピで作らないとね」と言われ、(何それ〜むり〜白目)と思ってしまったほどです。
自分が美味しい慣れ親しんだお雑煮でいいやん。夫もこだわってないみたいやし。てか、お雑煮がない正月何回も過ごしてきたよね、なーんてね。

これをお読みの方は夫の実家の味を再現されているのですか?「母の味にしてくれ」を実行されている方が多いのでしょうか…。

夫はもちろん好きです。結婚できて嬉しい。
しかし、夫の姓になることはどっちでも良い。そう思うのは私だけでしょうか?


日本では婚姻届を出すと、夫婦の姓が一緒になると聞いています。
一般的には、夫の姓になることが多いように感じます。たまに妻の姓になるケースもあるそうですが。
当時の私はそんなに深く考えずに、結婚すれば夫の姓になるんだ〜ぐらいにしか思ってませんでした。

でも実際、夫の姓になってから色んなことを思うようになりました。
まずひとつ目は、新しい姓で名乗ると別人のように感じました。
「○○さんって私のこと?!」何度か呼ばれてやっと気づきます。新しい人生が始まった気分になりました。

ふたつ目は、なんで夫婦別姓じゃあかんの?です。
私は30歳で結婚をしたので、30年間名乗ってきた旧姓に愛着があります。旧姓の”△△かおり”が私であり、急に”○○かおり”と言われてもあまりしっくりきません。
名前変わるってなんやねんこの仕組み!です。


これは夫の実家のお墓参りに行っても思います。
幼少期から可愛がってもらった自分の祖父母の親が眠っているお墓、と思うのと、夫のご先祖様で会ったことがない人が眠っているお墓では正直思う気持ちは違ってきます。

もちろんその方々がいなければ夫はいないし、大切なご縁に感謝はします。
でも、突然親族ですよと言われてもなぁ…。心と頭の理解は7年経っても追いつきません。

このモヤモヤは私だけ?

そこである仮説が浮かびました。
もし自分が貴族や皇族の出身であれば、このような悩みはしないのではないだろうか。

もし私が貴族の生まれで英才教育を受けたとします。実家の歴史や偉業、また社会への務めを幼少期から聞いていた場合です。(全然実感を伴わない想像ですが。)

「かおりは将来結婚をしたら私たちのように相手方のご実家の歴史や、偉業を後世に語り継がねばなりませんよ。●●家のご先祖様が残してくださった歴史や資産をあなたは受け継ぐことになりますからね。」
…的な?(頑張って捻り出した空想の世界)

今とは違う境遇すぎて全く理解できませんが、万が一そのような立場であれば私でも「○○家のために」新しい姓も受け入れられるのかなぁ…。
でも天皇や旧皇族と呼ばれる方々はこのような運命にありますもんね。(きっとね)


そんなことを思うと、日本で夫婦別姓の案が通らない理由も納得できました。世襲議員が多い日本じゃ無理よね〜。私のような庶民の悩みなんて関係ないもんねきっと。


私は夫婦別姓いいと思ってます。
個人が好きに選べたらいいのに。

実家の姓を名乗りたくない人もいるだろうし、進んで夫の姓になりたい人もいるでしょう。
自分のことだから好きにすればいいんじゃないの〜と思ったりします。

女性の権利が〜とか、明治の法律で〜とか、戸籍制度は〜とか難しいことは分かりませんが、もっと自由に選択できたらいいのになぁ。

こうして、私のなんとも言えない複雑な気持ちは解決されないまま。たぶん夫の姓のまま死んでいくんだろうなぁとたまに思うのでした。



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