かわせひろし

漫画家/小説家。SF雑誌『銃と宇宙 GUNS&UNIVERSE』編集長。ケッタ…

かわせひろし

漫画家/小説家。SF雑誌『銃と宇宙 GUNS&UNIVERSE』編集長。ケッタ・ゴール!描いてました。SF児童小説「宇宙犬ハッチー 銀河から来た友だち」(第11回ジュニア冒険小説大賞受賞作)発売中。柏出身レイソルサポーターで、科学好きの宇宙好き。

マガジン

  • 創作集団プロミネンス

    • 67本

    「創作集団プロミネンス」とその会員の皆さんの活動をお知らせします。 「創作集団プロミネンス」は、その前身である「少年文芸作家クラブ」時代から半世紀近い歴史を持つ、児童書の作家・画家の職能団体です。 現在、岩崎書店と共に、「福島正実記念SF童話賞」(中学年向け)、「ジュニア冒険小説大賞」(高学年以上向け)というふたつの児童文学新人賞を運営しています。 「少年文芸作家クラブ」は1968年秋に発足しました。 規約には「本会は少年少女を対象としたエンターテイメントの創作、ノンフィクション、翻訳、美術を職能とする者によって、構成される」とあり、 初期の名簿には故石ノ森章太郎氏も名を連ねていました。 規約の文言は「本会は主として年少の読者を対象とした創作、ノンフィクション、翻訳、美術を職能とする者によって構成される」と修正されましたが、 現在も発足当時の精神を受け継いでいます。

最近の記事

文学フリマでした

5/19日曜日は文学フリマ東京38でした。 今回から入場無料ではなく入場料1000円となったので、お客さんの入りはどうなのかなと思っていたのですが、かなり入っていて盛況となりました。もうちょっと影響出るかと思ってた。こういう創作界隈のみんなの熱量は、本当にすごいなと思います。(追記:前回の文学フリマ東京37が来場者数12,890人、 今回は12,283人だったそうです。) その熱を体験していて、ふと興味深いと感じるのは、商業出版の趨勢との間に乖離が起きている点です。 こ

    • 文学フリマに出ます

      文学フリマ東京38に出ます。5/19(日)東京流通センター 12:00〜17:00。『え40 かってに応援団』です。カタログこちら。 このあいだ、発売開始いたしました『銃と宇宙 GUNS&UNIVERSE09』を会場特別価格で頒布。 さらに現在、お手軽コピー本を制作中です。いつものSF掌編です。最後ちょっとゾクッとするホラー寄りを目指しています。 今回より文学フリマ東京は、混雑対策もあって入場料1000円をとなりました。(18歳以下は無料)これがどう影響があるのか。

      • 2023年出版市場データとその感想

        こちらの記事を読みました。 2023年出版市場(紙+電子)の占有率はコミック43.5%:書籍(コミックを除く)39.9%:雑誌(コミックを除く)16.6%に ~ 出版科学研究所調査より HON.jp News Blog 24/4/30 出版市場の定点観測記事。見やすいグラフになっています。鷹野さん、いつもありがとうございます。 そして、この話題には毎年反応しているのですが、毎年毎年同じ反応だということに、やばいなあこれと、危機感を覚えています。 漫画はいいのです。電子

        • ガンズ9号発売!

          『銃と宇宙 GUNS&UNIVERSE09』発売しました! まずはこちらがまえがきです。 今回の目玉は、山田佳江さんのシリーズ新章『アンフォールドザワールド・アンビバレンス』の連載開始です! 前回のアンリミテッド最終回が明けて、平穏な学校生活に戻ったように見えながら、そこかしこに気になるシーンが散りばめられています。山田さん、さすがの筆さばきです。 拙作『キャプテン・ラクトの宇宙船』はとうとう行方不明だった両親の手掛かりを得て、遠征に出発しました! 宇宙艦隊というワード

        文学フリマでした

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        • 創作集団プロミネンス
          67本

        記事

          ペンネームとブランディング考

          こちらの記事を読みました。 ペンネームを“減点対象”に……江戸川乱歩賞の講評がSNSで議論呼ぶ 「作品だけで評価すべき」などの声 ねとらぼ 24/4/26 ミステリー小説の新人賞、江戸川乱歩賞の中間選考結果が出て、各作品への講評が発表されたのですが、そのうちの一つで、ペンネームが減点対象と触れていたのが話題になっていました。そのペンネームは『がにまた』。確かにユーモラスな名前ではあります。でも、それを理由に減点というのはどうなのかと、賛否両論湧き上がっています。 この件

          ペンネームとブランディング考

          文学フリマとガンズ9号

          文学フリマ東京38に出ます。24/5/19(日)12:00〜17:00 東京流通センター第一展示場・第二展示場『え40 かってに応援団』です。 現在そちらに新刊として出すための、『銃と宇宙 GUNS&UNIVERSE09』を制作中であります。 多分ページ合わせをするための原稿を作るのが一番大変。 文学フリマ東京は、この間も触れましたとおり入場有料化となります。ふらっと覗きにくる一見さんがいなくなるということ。わざわざ1000円払うのですから、最初から戦利品を期待できる状

          文学フリマとガンズ9号

          文学フリマ有料化

          文学フリマ東京38から一般の入場が有料化されます。そちらの案内が出ています。 最近来場者がとても増えていて、経費増の問題もあり、それに伴う施策とのことです。 出展する側から言うと、なんとなくふらりと軽い気持ちでも来ることができる方が、出会いがたくさんありそうでいいなと思うのですが。 有料になるということは、その分ハードルが高くなっている。1000円払っても損はないと思っている人たち、すなわちもう買うものが決まっていて、目的がはっきりしている人が来るということになります。

          文学フリマ有料化

          低品質書籍

          こちらの記事を読みました。 GoogleブックスにはAIが生成した低品質の書籍が数多く転がっているとの指摘 Gigazin 24/4/5 Googleブックスで上位に表示される書籍が、生成AIで作られた低品質の本ばかりになっているという記事。 以前、生成AIについて触れた記事で、どういう人がAIで作品を作るのかということに触れました。それはきっとお手軽に儲けようとする人なので、一生懸命書けば書くほど流行りから外れていく性質の自分にとっては、戦う相手ではないだろうと思って

          東京となかよくなりたくて

          先週の記事で、書店の行く末についてけっこう厳しめの話を書きました。 ただ僕自身は紙の本は絶滅はしないと思っていて。 ただ単純に書店が潰れていくのを、公金を突っ込んで保護しようという姿勢に反対なだけで、本の文化としてはより進化して新しい形態に変わっていくんじゃないかなと思っています。 ということで、記事の最後に応援したいと一節くっつけたのですが、じゃあ実際、具体的にどういうものをイメージしているのかというと。 こういう記事を見かけました。 「無名の本でも好きになってく

          東京となかよくなりたくて

          書店の今後

          こちらのニュースを見ました。 このニュースが流れると、関連して本屋に対する支援策のアイディアが色々と流れてきました。現場の人から消費税についてとか、図書カードを配るとか、流通に関して本屋の取り分を増やすとか。 ただ正直言うと、そういう問題じゃないと思っているのです。そもそも論として、未来の本屋がどうあるべきかということが、論じられていないからです。どんどん数を減らしていくリアル書店を保護しようという話になっている。 特にここで問題になるのは、語る人のイメージと実態がずれ

          コミック市場拡大

          こちらの記事を読みました。 2023年コミック市場は6937億円 前年比2.5%増と6年連続成長で過去最大を更新 ~ 出版科学研究所調べ 鷹野凌 HON.jp 24/2/26 2023年度のコミック市場のデータが出たとのこと。とうとう電子書籍のシェアがほぼ7割まで行ったそうです。めんどくさがりで新しいものに飛びつかないタイプの僕がすっかり電子に切り替わってしまっているぐらいなので、さもありなん。 紙の単行本はコロナ禍で一時増加があったんですけど、その流れはなくなって、コ

          コミック市場拡大

          ヒューゴー賞の闇落ち

          こちらのニュースを読みました。 SF分野の権威ある「ヒューゴー賞」の審査委員会が中国で問題になりかねない作家を最終選考から除外していたことが判明 Gigazine 24/2/20 SF小説の世界的文学賞「ヒューゴー賞」の選考で「政治的配慮」疑惑 中国関係者が「センシティブな問題を含む作品」の除外を要求か NEWSポストセブン 24/2/27 SF小説の権威ある賞、ヒューゴー賞が中国の言論統制に屈したというニュース。2023年は中国の成都でワールドコン(世界SF大会)が開

          ヒューゴー賞の闇落ち

          コミティアですが

          今週末コミティアですが、参加を見送っております。 普段から時間が足りないとぼやいているのに、創作に使える力を分散させすぎではないか、と考えたからです。なんかコミティアに出ていると、漫画描かなきゃという気分になるのです。それはもう本業じゃないのにね。 ということで参加を見合わせ、現在は商業チャレンジ用小説原稿に注力しております。じわじわ進行中。 5月にはガンズを発行して、文学フリマに出る予定。漫画も描きたいなら、そっちに載せればいいんじゃよ。 (ブログ『かってに応援団』

          コミティアですが

          ジャンプのない月曜日にとうとうくじけた話

          以前は月曜祝日だった場合、週刊少年ジャンプは前の週の土曜日には売り出していたんですけれども。 それを火曜日に遅らせるようになったのは、いつぐらいからだったっけ。 ということで今週、月曜日が祝日で発売日一日遅れ。 週刊誌のお仕事を手伝ったこともありますが、ぶっちゃけあれは普通の人間にはできない殺人的スケジュール。実際心身壊す人いますしね。 なので、それを前倒しにするなんて地獄。働き方改革がいろいろな業種で叫ばれている昨今、発売日を後ろにする方が作家に優しい。 さて、そ

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          漫画の広め方

          こちらの記事を読みました。 TikTokフォトモードで漫画の売上3.5倍に!“漫画好き”を増やす、出版社の新たな試みとは? TikTok Japan【公式】ティックトック note  24/2/2 TikTokでの漫画の宣伝がうまくいったという例。コアコミックスの取り組みです。 僕は以前から思っているのですが。 出版における出版社の役割で大きいのは、本当はこの宣伝の部分なんじゃないか。 それは今まではあまり目立ってこなかった。リアル書店の本のプロモーション能力が高く

          漫画の広め方

          有料記事のサブスク販売

          こちらの記事を読みました。 noteで1年間に数千万円の収益!『近代麻雀』が活路を見出した有料記事のサブスク販売とは note編集部 24/1/30 近代麻雀がnoteで有料マガジンを出し、それにより紙の雑誌の赤字分を補填することが可能になった、という記事。サブスクがうまくいっていなかったら潰れてたかもしれないというお話です。 サブスクリプションがうまくいくかどうかというところには、とても興味があるんですけれども、その好例です。いい話だ。 うまくいくかどうかで、よくな

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