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東京の鮨屋はなぜ高いのか?

物の価格は需要と供給のバランスで決まる

需要があれば値段は上がる

今をときめく人気女優が愛用しているという化粧品や超人気バスケットボール選手のバスケットシューズは相場よりもかなり高値で売れるかもしれない
 
ただの水道水であっても砂漠のど真ん中であれば1本1000円、10000円で売れるかもしれない

このように需要を上げる手段には広告、宣伝を通したブランディングと、供給量自体を絞るサプライマネジメントがあると思っている

そしてその両方を同時に行うことによって価格は跳ね上がる

つまり物を高く売ろうと思ったら、ブランディングをしながら供給量を絞っていくということだ

スーパーカーの値段も、高級時計やロマネコンティの値段も、予約の取れない鮨屋の値段も跳ね上がっていく

どんな金持ちであっても埋まってしまっている8席の鮨屋のカウンターをおいそれと奪い取ることはできないからだ

さて、販売する側の心理としたら供給量が決まっている(コントロールしている)商品の値段をあげても売れるギリギリまで上げようとする

しかし当然ながらあるラインを越えるとその商品が売れなくなってくるわけだ

価格は青天井というわけではない

またそのギリギリのラインまで価格を上げたとすると(価格上昇に反比例するようにニーズは落ちるので)売れなくなる瞬間が訪れる

長く長く売り続けようと思ったら、価格は上げすぎてはいけない

いま自らの手によってコントロールされた価格高騰によって大きな稼ぎを手に入れて、周りが見えなくなっている商品や店が多い

そしてブランディングの手法自体は大変模倣されやすいものだ
そこで大切になるのは商品力、つまりプロダクトの質である

正しいブランディングというのはこの需要増大とともにテンポよく価格を上げて、同時にプロダクトの質を磨いていくことだと思う

あの鮨屋値段上がったよね、昔は良かったのに

最近ずいぶん耳にする言葉だ

2万円が3万円になり、4万円のおまかせコースになった時に質が上がっていなかったとすると2万円の時のコアなファンは離れていく

あの時は、よかったのに、、と

質の上げ方には様々な方法があるがいずれにしても手に取ってわかる、見てわかる、感じる事が大切である

価格は大幅に上がったが明らかに良くなった

そうしないと青天井だと思っていた人気は天井にぶつかりそれは一気にガラガラと崩れ落ちていく

長く続けていくことは大変難しい
稼ぎすぎない、儲けすぎない

顧客目線に立って、己の欲望をコントロールしていく
そうしていくことがブランディングであろうと思う

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