【連載】第4次本州紀行~苫小牧→仙台→上野→大洗→苫小牧~ 第2話「優雅」(洋上編) ※ホテル禁止
2.洋上編~「きそ」にて~「優雅」汽笛が鳴り、出航。南からやってきた船が東港方面へ向かっていく。おそらく、敦賀を出港した船であろう。西港と東港は人工的に区切られており、乗り入れ路線も雰囲気も全く違う。不思議なものだ。
街を出ると濃霧が発生し、何も見えない漆黒の闇をただひたすら進んでいく。風も強く、寒い。
本来、夜とはこうあるべきなのかもしれない。灯りがなかった時代、夜とは何も見えない闇の世界で、人々はそれに畏敬の念を抱いていたはずだ。何もできず、どこへも行けないから、おとなし