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【読書論】

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本の読み方・選び方
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旅の予習・旅のお供で使ってきた本

旅の予習・旅のお供で使ってきた本

旅に出る前に読む本、旅の途中で読む本について、私の旅の考え方を交えながらお話します。本は、確実に「旅の価値」を高めてくれます。

旅先を知るための読書<総論>

旅先の知識を得るための読書は、旅に出る前、旅の途中のどちらでもできます。ただし、旅の途中だと荷物がかさばるし、観光の時間が削られるので、基本的には出発前に読むことをおすすめします。

私の旅の経験から言えることは、旅先に関する知識が多けれ

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「収入は読書量に比例して増える」のウソについて考察

「収入は読書量に比例して増える」のウソについて考察

読書量を増やすとキャリアアップや年収アップに繋がる、という話をよく聞きます。果たして本当でしょうか?

ここでは、読書量とキャリアや収入との相関関係・因果関係について、調査結果を参考にしながら考察します。

読書量と年収との相関関係はあるが因果関係は不明確まず結論から。

読書量と年収には相関があります。しかし、因果関係を示すデータは見つかりません。したがって、「読書をすれば年収が上がる、とは言え

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洋書はこの基準で選ぶと完読率が上がった

洋書はこの基準で選ぶと完読率が上がった

「洋書を読み始めたけれど、完読できず挫折した」という経験はありませんか。しかも何冊も繰り返していませんか。

長い英文を読み続けるのは負担が大きいです。私も何度か挫折した経験があります。しかし今では選び方を工夫することで、ほぼ100%完読できています。

次の基準で選ぶようにしています。(なお、前提として相応の英語力は必要です)

完読できる洋書を選ぶ基準:

(1) 章ごとの独立性が高い。
洋書

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科学技術系の読書をサボる弊害

科学技術系の読書をサボる弊害

文芸やビジネス書を好んで読む人は、自然科学や技術に関する本を避けていませんか。

かく言う私も、研究開発職でありながら、人文・社会科学の本を多く読むので、自然科学や技術の本ももっと読まねばと反省しているくらいです。一般の人ならなおさらと想像しています。

自然科学系の知見が欠けると、日常生活や仕事で、致命的な誤解や判断ミスを犯すリスクが高まります。教養にも偏りが生じます。

この記事では、自然科学

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自己啓発本よりも小説・学術書を多く読んで良かったと思う理由

自己啓発本よりも小説・学術書を多く読んで良かったと思う理由

今まで数えきれないほど本を読んできましたが、読書経験の中で、一つ強調しておきたい教訓があります。

「自己啓発本に早く見切りをつけて良かった。小説や学術書のほうが、仕事や人生のために有益だった」

ということです。

この記事では、その理由を整理してまとめます。ポイントは「自己啓発本から得た知識は自分の中で定着しない」です。

また、もし自己啓発本を読む場合、おすすめできる書籍を2冊だけ紹介します

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『読書大全』で本選びの迷いが解消された

『読書大全』で本選びの迷いが解消された

学術書・ビジネス書や古典で読むべき本を選ぶ際、『読書大全』(堀内勉/日経BP)を参考にすることを強くおすすめします。私は本書を手にしてから、特に古典の本を選び方に迷いが無くなりました。

本書の利点や活用方法についてご紹介します。

学術書や高度なビジネス書を読むには、時間もお金もかかります。本選びに失敗すると後悔します。本書を参考にすれば失敗を避けられます。

「読書大全」の概要と重要ポイント世

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旅に出ることで読書の質が向上した

旅に出ることで読書の質が向上した

読書が好きなはずなのに「本を読んでいても面白くない」「読みたい気分になれない」と思うことはありませんか。私はたまにありました。

そして、旅を趣味として続けるうちに「旅に出ること」が読書の悩みの解決策になることに気付きました。

読書だけを追求する限界

読書をしていて「楽しめない」「感情移入できない」と感じることがあります。知識の浅さと想像力の不足が主な原因でした。

たとえば歴史小説を読むとき

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「読書×英語×旅」の相乗効果

「読書×英語×旅」の相乗効果

読書・英語学習・旅(海外渡航)の3者間には強い相乗効果があります。バラバラに考えて行動するのはもったいないことです。相互作用を意識して取り組むことをおすすめします。

つまり、

読書の質を改善したければ、旅行と英語学習をしよう、
英語力を向上させたいなら、読書と海外旅行をしよう、
旅行の経験を充実させたいなら、読書と英語学習をしよう、

…ということです。

この記事では、私自身が25年以上この

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